誰がため

劇場公開日:

誰がため

解説

1944年、ナチス占領下のデンマーク。レジスタンス組織の一員として、国を裏切った者たちを暗殺する任務を遂行していたフラメンとシトロンだったが、ある任務をきっかけに、組織に内通者がいることを知る。疑心暗鬼に苛まれながらも、祖国のために戦い続ける2人は……。史実を映画化し、デンマーク国内で大ヒットを記録したサスペンスドラマ。主演は「青い棘」のトゥーレ・リントハート、「007/カジノ・ロワイヤル」のマッツ・ミケルセン。

2008年製作/136分/デンマーク・チェコ・ドイツ合作
原題または英題:Flammen og Citronen
配給:アルシネテラン
劇場公開日:2009年12月19日

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映画レビュー

4.0【第二次世界大戦下のデンマークで、ナチスへのレジスタンス活動をした二人の男の苛烈なる日々を描いた作品。全編に亙る尋常でない緊迫感と、悲哀が重く残る作品である。】

2024年12月8日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

難しい

ー ナチスへのレジスタンス活動の映画化と言えば、チェコと英国のレジスタンスたちが、ナチス高官、ラインハルト・ハイドリヒを殺害した”エンスラポイド作戦”を描いた「ハイドリヒを撃て!」が記憶にあるが、この作品も彼の作品に劣らずに苛烈であり、鑑賞後の重い余韻が残る作品である。-

■第二次世界大戦末期、打倒ナチスを掲げるレジスタンス組織“ホルガ・ダンスケ”のメンバーであるフラメン(トゥーレ・リントハート)とシトロン(マッツ・ミケルセン)は、ゲシュタポとナチスドイツに寝返った売国奴の暗殺任務に就いていた。
 だが、徐々に誰が味方で、誰が裏切り者か分からなくなって行き、所属する組織そのものえの違和感を抱いていくのである。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・実話ベースの作品である。
 故に、ハッピーな流れとは程遠く、尋常でない緊迫感の中、徐々に疑心暗鬼になって行くフラメンを演じるトゥーレ・リントハートとシトロンを演じるマッツ・ミケルセンには、全く笑顔がない。

・フラメンは想いを寄せ合っていた筈のケティ(スティーネ・スティーンゲーゼ)が、二重スパイではないかとの疑念を抱いて行き、シトロンも活動に注力するあまり妻と不和になり、別れてしまう。

・二人に指示を出していた腹黒い男、ヴィンター(ピーター・ミュウギン)の真実の姿が明らかになった時に、二人は自分達が行って来た数々の殺害事件の是非を考えつつも、既に止められない所まで来てしまったという表情が切なすぎる。

・最終盤、フラメンが二人が狙っていたゲシュタポの高官、ホフマンも利用するホテルを営む父に3年振りに会いに行った時に言われた言葉。”優秀だったお前が、殺人犯になるとはな・・。”という言葉を掛けられるシーンは観ていて、キツイ。

<ナチスに占領されたデンマークに自由を齎すために活動をしていたフラメンとシトロン。だが、彼らの最期は余りに悲惨である。
 エンドロールのテロップで流れる、二人の名誉が回復されたという言葉が、僅かに救いとなる重き作品である。
 今作は、劇中の台詞”戦争は、大いなる混乱を齎すもの。”が重く響く強烈な反戦映画である。>

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NOBU

4.0ミケルセン兄弟共演作品

2024年4月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

主人公フラメンの相棒シトロン役にマッツ。彼らはデンマークの反ナチスのレジスタンス。国の為に活動している。フラメンは余裕な感じだけど、人を殺したことのなかったシトロンの、殺し屋と化していく様子がとても悩ましい。この辺りのマッツの演技が素晴らしいです。仲間が殺害され、誰を信用していいのかもわからない状況。ゲシュタポのトップのホフマンを狙うしかない。マッツ兄、ラースさんも後の方に出演されてました。メガネを取り、鏡を見つめる悩ましいマッツがカッコ良かった。

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サラ

3.5こういう実話は悲しいですね

2023年5月11日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

良心やまっすぐな思いを踏みにじって
自分の損得しか考えない輩は
いつの時代にもいるんですね
それが人間って言われたら元も子もないけれど
切ないですね

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けはえ

3.5わかりやすくはないけど

2020年11月26日
PCから投稿

初めて知った、第二次世界大戦中のナチスに対するデンマークにおけるレジスタンス運動。

何を、誰を信じればいいのかわかりにくかった時代。
自分の信じた道を突き進む以外に生きる方法のなかった時代。

わかりやすい映画じゃない。
だけど、見終わってしばらくしても、涙が出てくるような作品。

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UNEmi