「ラジオ・ロックに乗船せよ!」パイレーツ・ロック ダース平太さんの映画レビュー(感想・評価)
ラジオ・ロックに乗船せよ!
ラジオでロックを放送できるのが、1日45分だけに制限されていたという1960年代のイギリスで、そのルールに抗って法律の及ばない領海外の船上から24時間ロックを流し続けた海賊放送局(これが史実に基づいてるというのだから、にわかには信じられない出来過ぎな設定に驚き、そして格好良さにまずしびれる)の個性豊かな8人のDJたちと、その船に放り込まれた奥手な青年の交流を描いた熱くて、優しい痛快作。
バンド名までは知らなかったとしても、誰でも一度は聞いたことがあるであろう60年代のナンバーは、今聞いても色あせることはないし、映画のストーリー展開ともこの上なくマッチングしていて、ここら辺は「ラブ・アクチュアリー」で複数のカップルたちの恋を同時進行で見事に描き切ってみせたリチャード・カーティスの面目躍如といったところ。
最近、心に熱いものがこみあげないという映画ファンと音楽ファンには、ぜひ観てもらいたい一品。今すぐラジオ・ロックに乗船せよ!
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