希望ヶ丘夫婦戦争のレビュー・感想・評価
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そこそこ面白いEDコメディなんだけど...
宮川一朗太とさとう珠緒が夫婦、という、ちょっと前の東西競馬中継のキャスターの共演という、コアな競馬ファンの間で話題になっていた作品。けっこう過激なテーマなのが、見どころと言うべきか。
この作品は、ウルトラマン・シリーズで有名な実相寺昭雄監督が70年代に書いた小説をもとにしていて、以前、日活ロマンポルノ時代に映画化はなされている。つまり、けっこう古いストーリーなんだが、ED(男性の勃起不全)というのが以前より増えている、という現状があるせいか、まったく古さを感じない、今風の映画になっていたことには、少し驚いた。
EDの夫をなんとか立ち直らせようと、風水やコスプレをする、さとう珠緒の可愛らしい演技が見どころなのだが、意外に面白いと感じたのは、夫・宮川一朗太が、まったくセックスに興味がないわけでない、ムッツリスケベ、という設定だ。原作どおりの設定にしても、妻には何も感じず、他の女に性的なものを感じる、というのは、EDと言っても男のワガママ、という裏話が見え隠れするのは、ある意味今風に感じた。実際、妻に興味を示さない旦那さんは増えているようだし...。EDなど心配ない男への警鐘のようなものを感じる作品だった。
ただ、他のキャストへのストーリーの広がりはなく、演出もそれほど面白いものもないので、主演の二人に興味がない人には、ちょっと見ごたえは薄いかもしれない。珠緒が脱ぐ、なんてことになっていたら、話題性で人が来ていたかもしれないが...。
個人的には、映画用特殊メイクの作業場に、原作者の実相寺らしい風情があって、懐かしさを感じた。実相寺のテイストは、ファンとしては永遠なものであってほしいと思う。
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