「監督交代に失敗か?」パイレーツ・オブ・カリビアン 生命(いのち)の泉 モリさんの映画レビュー(感想・評価)
監督交代に失敗か?
前3作を丹念に読み解く限り、物語の主軸はウィリアム・ターナー(オーランド・ブルーム)とエリザベス・スワン(キーラ・ナイトレイ)の恋物語であったと思う。つまりは、ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)は脇役に過ぎなかったとも解釈できる。オーランド・ブルームとキーラ・ナイトレイが降板し、文字通りスパロウが主役に躍り出た本作では、女海賊アンジェリカ(ペネロペ・クルス)とともに新たな航海に出る。
2人が降板するとともに監督もゴア・ヴァービンスキー(『ザ・リング』)からロブ・マーシャルに代わった。この交代が、どうやら裏目に出たようだ。
ロブ・マーシャルは、ミュージカル映画『シカゴ』でアカデミー作品賞を獲得した。監督はミュージカル・シーンを振り付けるがごとくアクション・シーンを華麗に演出するが、如何せん海上でのアクションが大幅に減り、陸上での退屈なアクションが退屈に続いていったのが残念だ。
それでもハンス・ジマーによる良質な音楽とジョニー・デップの演技は、相変わらず魅力がある。
長い長いエンドロールの後には、恒例のオマケのシーンもついてくる。ちなみに早くも続編の製作も決定したようだ。
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