インセプションのレビュー・感想・評価
全127件中、121~127件目を表示
体調を整えてご覧になって。
他人の夢の中、つまり潜在意識の中に入り込んで、情報を盗み取る。
そんな企業戦略がある時代。
コブはそんなスパイの第一人者。
でも、タブーを犯し、警察に追われ、家族の元へ帰れない。
作品を鑑賞中、常に、今は夢の中、今は現実、と自分に確認しながら見た。
夢の中は、2層にも3層にもなり、複雑だけど、その階層ごとにうまく設定してあるので、見分けはつきやすい。
ディカプリオが持つ金属製のコマの意味をしっかり頭の中にいれておいてください。
最後のコマの使い方は最高。
コブにとっては、コマではなく、子供の顔がアイテムだったのでは・・・。
なるべくCGではなく、セットを作っての撮影にこだわった監督。
質や量を感じさせ、2Dでも堪能できる。
監督のオリジナル映像、オリジナルストーリー、新しい体験をさせてもらった。
空間のねじれ、ゆがみ、回転映像は素晴らしい。見ているのが楽しくなる(内容は緊迫感ありだけど)。
作品の構成も良い。
ディカプリオの切なさは、やっぱりイイね。
少し、ヒース似のジョセフ・ゴードン。
頼りない役だと本当に頼りないのに、しっかりやる時はやる。 注目人物です。
私の好きなディリ―プ・ラオが出演していて、嬉しかった。 彼の優しさ、包容力がいいな。
音楽はハンス・ジマー。 彼に任せればまちがいなし。
マリオン・コティヤールにかけて、エディット・ピアフ繋がりの曲。
複雑なストーリーなんだけど、最後には、きちんと繋がっていて、爽快感さえ味わった。
標的のロバート(キリアンのおぼっちゃまぶりも良いな)にとっても、ある意味良い結果になったのも良い。
最初から、目が離せないので、寝たりしないように、体調を整えて、ご覧になってください。
私も、もう1回見に行こうかな。
いろいろな視点(人物など)から見ると、何回も楽しめそう。
面白いけど荒削り
緻密な脚本やディティールによってかなり楽しめる作品。
でも・・・
そもそもの目的はなんだった?
そこまでするの?
とか思ってしまう。
サイトーは、なんでわざわざライバル社を潰すために意識だとか記憶だとかをイジる必要がある訳?だって航空会社を買い取れるほどだし、人も容易に殺せてしまう。それならもっと現実的に簡単に出来る方法があるでしょ。
で、現実世界と過程して、なんでコブは子供に会えたんだろ??
あ、サイトーが機内で電話してたのは、そのあたりの融通をきかせたってこと??
確かに思考は感染する
世界中の映画愛好家が終映後に、一人の男のイマジネーションから生まれた物語について、ああでもない、こうでもない、と考え語り合う。確かに強力な感染力だ。
今時オリジナルな話(色々影響されてるんだろうけど)でここまで勝負できるとは、クリス・ノーランは大物だ。期待に違わず演出は端正かつパワフルで、脚本は知的な気分が匂う。弱点は画にも魂にもセクシーさや愛嬌が無いことだろうか。女優の選択も色気無い。 多重力空間で端正を絵に描いたようなジョー・ゴードン=レヴィットが奮闘するシーンは笑っちゃった。笑わす気はないんだろうけど。後味としては、三層の雪山シーンが騒々しすぎたか。娯楽に寄るのは分かるけど、全体像がシンプルでなくなった。惜しい。
新しいっちゃ新しい
原作モノやシリーズモノが横行する映画界で、鬼才ノーランのオリジナル脚本というのはそれだけで大きな価値があるのかもしれない。
「潜在意識に侵入」というワンアイデアから生まれたであろう本作。
そのアイデアは確かに面白く、そのアイデアに敷かれたルール設定などのディテールも楽しい。
さらにそこに、主人公の現実世界のドラマ(多少安易)が絡まってくる。
だけど2時間半に詰め込めるだけ詰め込んでくるので、結構疲れる。
そして、複雑な世界観にはたいがい矛盾やほころびが出てしまうが、この作品も例外にもれず。
予定調和なところもあるけど、新しいっちゃ新しい。
何はともあれ、細かいことを気にしないで鑑賞するのが正解かと。
個人的には、そろそろ渡辺謙の毎回同じような芝居に飽きてきました。
「大作観」を覆す超怪作
派手な爆破、美人のヒロイン、「敵をやっつける」の一方的な構図、そして大団円。いつから「娯楽大作」は、僕らのアタマを刺激しない、もっと言えば「映像の進化」の一言で懐柔されるようなものになったのか。「インセプション」を難解だと言って一蹴する前に、考えてみてほしい。先に挙げた「ありがち」なパッケージに、映画の未来や可能性が見えるだろうか?この映画は難しいから、「じゃあ、簡単な映画を」と思いつく作品に、「ここぞ!」と特筆するような瞬間がいくつあるだろう?「インセプション」は確かに複雑で、スケールや映像は明らかに「夏の娯楽大作」仕様なのに、見終わった後はいろんな意味で肩が凝っているような、一筋縄ではいかない作品。ただ、ここにはたくさんの驚きと、それこそ「アイディア」が無限に詰まっている。街ごと折れ曲がる世界、無重力状態でのアクション、入り込んでいく夢を「階層」という仕切りで区切ることで生じるタイムラグがもたらす緊張。ノーラン監督の、他に追随を許さないダントツのファンタジアが炸裂している。前作「ダークナイト」の長さもほとんど感じさせなかったが、140分超えの映画をこれほどたるまずに仕上げられる監督も他にいないと思う。作品世界のルールや設定をすんなりのみこめないかもしれないが、大筋は至ってシンプルで、例えば「オーシャンズ11」のメンバー集め、「m;i;3」のチーム戦、そしてドラゴンボールの「精神と時の部屋」のルールなどにグッとくる人なら、絶対に後悔はしないだろう。全部見終わると、「インセプション=アイディアの植え込み」は夢の中でやるより現実の世界でやった方が簡単じゃないかという気もするが、上映中は余計なことなど考えられないはずだ。大作とはいえこれくらい「置いてきぼり」を食らった方が、映画に対する食いつきが俄然違ってくる。これからは「誰にだって分かってしまう映画」ではなく「誰もが分かりたくなる」映画が増えることを期待しよう。
圧巻!
これは映像的に圧巻と言える作品だと思う。
1999年「マトリックス」を劇場で見て覚えた興奮に近いものがあった。
「マトリックス」と似て、重力を無視するアクションシーンや、いろんな次元を越える(この場合、第1段階の夢からその深く第2段階の夢へなど)舞台変化、キャラクター個人に超人的な能力はないにしても、こういうSFファンタジー的な要素がありながらもリアルさにこだわったノーラン監督はいい選択をしたと思う。
CGを使うシーンを極力絞って、できるだけ本物を撮る演出。やっぱり「ダークナイト」でハリウッドで不動の巨匠の位置を得た監督ならできる業だ。
夢の中ならではの想像力を有したデザイン(アーキテクトの仕事)は面白く、いつの間にか夢の中に!っていう驚きも多々あった。
予告編を見るからに全体的に複雑な内容だと思っていたけど、意外と解りやすかったと思う。確かに第1部(主人公・コブ(レオナルド・ディカプリオ)が一大ミッションに取りかかるまでの序章辺り)はこのインセプションと言われる作業についての説明が多く、付いて行くのが精一杯で大変だった。けど、やっと彼の仕事を理解し始めた時に、ミッションが始まる。ここ10年近くの映画の中でこの作品の後半のアクションシーンは一番難しいものとなったはず。一歩間違えれば観客は今どの夢の層のどの部分にいるのか解らなくなるかも。
でも、ノーラン監督は複雑思えるシークエンスを簡易にうまく演出するのに長けているから、見ていて置いて行かれる気はしなかった。
ただ一度の鑑賞ではまだ完璧に理解できていないから、もう一度か二度は見たいと思った。
個人的に、渡辺謙が非常に良かったと思う。脇役かと思ったら、ほとんど準主役的な位置にいる。映画の冒頭から最後まで出ているし、ノーラン監督は非常にいい使い方(失礼だが)をしたと思う。渡辺謙という存在が強く出ていた気がする。
それに、この映画の一番好きな所は、黒幕と言える敵が居ないこと。
敵が居るとすれば、コブの妻だろう。でも、彼女の存在はあくまでコブの投影、本人ではない。だから、相手は妻であっても、コブの心の弱い部分と言えよう。だから、最後見終わった時に、キャラクター全員がハッピーエンドで終われるのだ。
サイトー(渡辺謙)はコブに託したミッションで自分の会社を守ろうとするけど、そのターゲットになったロバート(キリアン・マーフィー)も最後は(嘘であっても)父親との和解があるし、とにかく主要メンバー達の葛藤は晴れるわけで、ネガティブな結果を得る人がいないということだ。
この展開は最近の映画では珍しいと思った。
そういう意味でも新鮮な試みがされていてよかったと思う。
それにここまでアクションアドベンチャー的な要素が多い作品で、最後に泣かされたのには驚いた。「ダークナイト」の時もそうだったけど、またノーラン監督にやられてしまった。。。w
また見に行こう!
もう1回観たいですね。
いきなり意味不明なシーンから始まるこの作品ですが、観終える時までには解決するから問題無し。
ディカプリオは「シャッター・アイランド」に続き、家族との苦悩に苦しむ役ですが、イケメン俳優から本格化俳優になってきましたか?
渡辺謙も他のハリウッドスターに負けない堂々たる活躍振りで、英語もうまいですね。
途中、中弛み的な感じもありますが、最後までじっくり集中して観ていないと、謎が多すぎてストーリーについて行けないスリリング展開。夢と現実が交差する展開の中、夢の夢のそのまた夢の中へ・・・・言わば夢の多層構造への潜行。
凡人な言い方をすれば、このストーリー性にはマトリックスを始めて観た時の様な衝撃を受けました。
この映画で、唯一批評するならば、夢の中とは言え日本観がどうも未だに「ラストサムライ」の域を出ていないのは如何なものかと。
ただ、謎が多いだけに、もう一回観たい映画ですね。
全127件中、121~127件目を表示