インセプションのレビュー・感想・評価
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...her world wasn't real. 夢の中へ
書いてみてフと気が付いたのですが、「深層心理」って言葉には「層」って漢字が入ってる!この漢字が説明しているように「心」って「層」になっているんですね。「夢」=「心」っと考えると「層」になってるのも納得できて勝手にスッキリしてます。でも「深層心理」って言葉はいつできたのでしょう?フロイトさんとか有名な学者さんが作った言葉なのでしょうか??もしフロイトさん以前から言葉があったとしたら、昔の漢字を作った人は「心」は「層」になっているって知ってたって事になりますね。不思議~。
そんなこんなで「層」に重なりあっている心の深い所まで「夢」から入って行くお話の「インセプション」をIMAX 再上映で観てきました。ややこしい話のはずなのに、一級エンターテイメントに仕上げてるクリストファー・ノーラン監督スゴいですよね。
で、スゴく気になったんですけど、モルの自殺の原因って「ここは現実ではない。死ねば夢から覚める。」ってコブがインセプションしたからですよね?それならばモルが死ぬ前に警察か弁護士だかに「コブに殺される」って手紙出したのは、あながち間違いではないのでは?モルの為とはいえ、コブのインセプションがモルを殺したようなもんですし。これって業務上過失致死だったりしないんですかね?結果コブが「警察に追われるようになったからアメリカに帰れない」っていうのは自業自得ではなかろうかと。確かに善意からでも愛するモルを殺してしまったって所が切ないポイントでもあるのですが・・・
そもそも、もう一度夢の中に入ってインセプションを取り除く事はできなかったのでしょうか?その辺って見落としてただけで説明あったのかなぁ。一回インセプションしたら取り除けないとか?うーん、ちょっとモヤモヤします😣
と、よくわかっていないながらも、観賞後は何かスゴい物を観た気分になって満足している自分がいます。ノーラン組と呼ばれる俳優達のアンサンブルも素晴らしいですし、最後の皆がドンドン目が覚めていくシーンとかなんか好き。多分メッチャ理詰めな作品なので色々考えるのも楽しめますし、アクションもあるので考えなくても楽しめる、クリストファー・ノーラン監督のレベルの高さが味わえる作品でした。
天地創造をする感動
映画が好きになったキッカケの映画です。
大ファン過ぎてレビューが書けずにいましたが、今回久しぶりに劇場で観てきた勢いでレビューします。
2010年、2018年(ピカデリー10周年リクエスト上映)、2020年mx4dで観ました。
はじめて劇場で観たとき、夢の中の街作り(設計)に魅了されました。
空にビルを創り車を走らせ「天地創造だわ」というセリフに何度観てもワクワクします。
モルとコブの愛の深さやすれ違い、夢と現実が分からなくなって、夢を真実と信じ込む危うい感じも。コブとサイトーが戻れるのかどうかという盛り上がりからの目覚めシーンの場面転換はまさに「緊張の糸がプツっと切られた」ような感覚、そしてラストどちらなんだという余韻。すべてが完璧!!
深い眠りに入って深く、さらに深く潜っていくさまは、隠し事が出来ないような裸にされるような感覚です。わたしは簡単にエクストラクトされるでしょうね。そして、いくら他者を、愛を求めても、人は孤独だと感じます。物哀しく、だけどそれが美しい。
そして鑑賞後の感想は、
現実世界で正しいことをして、自分に嘘をつかないように真摯に、明るくたのしく生きていこうと思う。
でも、暗い。暗いよ。
コブとモルの哀しいストーリーも、ロバートがインセプションによって父に対して心を癒やされること、夢の世界に潜る設定、夢を創造する設定、アクションの魅せ方(エクストラクトに対する訓練(潜在意識の武装化)、時間の経過のちがい)などなど…
10年前観た時は、全てを理解は出来なかったけど、見事な設定・構成・演出にしびれて、作品を創造することの凄さ素晴らしさ、映画の可能性に感動をしました。
8年後に観た時は、ただただ哀しかった。
10年後(今回観た)の感想は、厨2感。暗っっ。「死にたい」とか「生きててもたのしいと思えない」と言う病んでる人間が浮かびました。
う~ん、批判じゃないのだけど、違った見方?感じ方になりました。
自分がコブの立場だったら、コブのようにあんなに強くなれるかな
【劇場鑑賞1時間後】
絶望感に浸ってます(笑)
夢の中に行きたい、居たいと思ってます。
上に書いた「明るくいたい(明るくたのしく生きていこう)」と思うのは本音だし目標だけど、そうやっていかなきゃつまらないし自分が壊れてしまうから。
でも、ちょっと溺れる風に浸るくらいなら気持ちいいw
「インセプション」やっぱすごいです
一瞬たりとも目を離せない映画!!
ストーリーを深く理解するには、映像や物語の設定を含め最初から最後まで細かな情報が全ての伏線に繋がる可能性のあるので、始めから終わりまで注意深く見る事が求められる作品だと思います。
また、細かい設定をしていると思えば、あえてその設定をぼやかしている部分などもあり、そのような点もこの作品を観た多くの人を引き込む要素となっているのではないでしょうか。
更にこれらの要素のみに留まらず、自身の想像で補わないとストーリーが繋がらないような部分もあるので、映画を見終わった頃には頭がショートするような感覚を味わえるのではないかと思いまず。
あくまで個人的な見解ですが、バタフライエフェクトみたいな作品が好きな方には非常に面白い作品になるのではないかと思います。
とても良い映画
2020年、IMAX劇場にてリバイバル上映を鑑賞。
初公開から10年も経つんですねぇ…確か、この作品は、友達と一緒に観に行ったのを覚えています。そして、登場人物たちと共に夢に誘われ、よく眠れたこともよく覚えています(笑)
作品は、斬新な近未来SFサスペンス+アクションムービーでした…と、簡単に言うには、かなり凝った設定で、映画の途中で色んな???が起こって来て、もしそんな事に囚われようものなら、物語にどんどん置いていかれるというフラストレーションが…。
結局のところ、"渡辺謙"社長の目論見は外れ、ライバル会社を潰せなかった?…という事なんだろうとは思うんですが、…違う?笑(違うかぁ笑)
(息子の次期社長は、実は父に愛されていた?あるいは、愛してほしかったから、その潜在意識として、思い出の風車が金庫の中にあって欲しかった、という願望だったんでしょうか?そういう意識が植え付けられる事で、息子が自分の会社を将来的に潰すことになるのか?"自分なりのやり方で経営すれば良い"という事が、結局会社を潰すことになる潜在意識となるのか?…ん〜、よく分からんオチやった…笑)
しかし、メインとなるストーリーは…ディカプリオたちが何重にもなった夢の中で、予想外な事が起こり、潜在意識が翻弄され、今生きている世界がリアルなのか?夢なのか?という物語でした。
ラスト、ディカプリオは、いまだ夢の中か現実か?というエンディングでしたが、映画にはよくある"ちょっと濁した様な"終わり方でした。
観ている側は、そんな映画的なエンディングよりも、この作品全体を覆う、自分が観ている視点の不安定さというかアンバランスな心持ちにずっと不安な気分にさせられ、現実社会の真理とか信念に対して、なんとも心許ない気持ちにさせられて、映画のエンディングを迎えます。
未来都市もアベンジャーズも出て来ませんが、これぞSFという、最後まで目の離せない、見応えのある作品でした。
深層心理介入という魅力的テーマ。
数年ぶり2回目の鑑賞。
とはいえ前回観た時の記憶がほぼなくなってたので(すごい作品で夢の話だったことくらいしか覚えてなかった)ほぼ初見状態。
すさまじい情報量にまだSF耐性もなかった数年前の私は処理仕切れなかったんだろうな…。
改めて観るとやはりすさまじい情報量。かなり練られて考え抜かれた物語だということがわかる。
個人的に印象に残った点を3つ。
まず、夢の世界の世界観が素晴らしい。
アリアドネが最初にコブに勧誘されて作った360°接着世界とか合わせ鏡のシーンも印象的だったし、インセプションした人物がその世界に自覚的になった瞬間、潜在意識の人々に一斉に視線を向けられる様子もとても印象的だった。
あと、深層意識の階層という概念。これはこの作品の複雑さの一つになってるんだけど、ここが作品の広がりを持たせているし、色んな場面が出てきて楽しい。
コブたちの当初は第一階層、第二階層、第三階層までの予定が、第四階層、第五階層(コブが最後にサイトーにインセプションしたのは第五階層?)まで行ってしまって最終的に私は混乱していた…。
時間軸が絡むと物語は複雑になるけど、深層意識(夢)
もかなり複雑になるなあと実感(今敏監督の「パプリカ」とか三宅乱丈さんの「pet」とか思い出した)。
夢と現実の境目がわからなくなる体験はかなりスリリングだし、深層心理っていうのはかなりデリケートな部分だから介入されれば存在が揺るがされる危機感もあるよね。
あとその深層意識に何かを「植え付ける」行為の恐ろしさ。今回インセプションによる介入の対象となったロバートは、「自分で選んだ」つもりだけど、実際には深層意識に介入され、「父とは違うやり方をする」という選択をサイトーの思惑のままに選ばされようとしている。
たぶん現実の広告とかも広義では同じことをしていると思うけど、深層意識ってアイデンティティとか人間の思考にバイアスをかけるのにうってつけなんだろうなあと。
コブがモルと一緒にいるために深層意識に植え付けた「種」が意図せぬ形で彼から妻を奪うことになった結末も切なかった。
ちなみに、ラストシーン(コブのトーテムであるコマが回って、回転が乱れたところで暗転)は解釈が分かれるらしいし、私も正直結論は出せなかったけど、コマがあの後止まるといいなあと思う。
あと最後、エンドロールの最後で劇中キックに使われた音楽が流れるの「やられたー」てなるよね。私はなった。
とても面白い。アイデアも良いしビジュアルも良いしサスペンスフルな演出も宜しい。ただ、話に整合性が有りすぎるのが、夢に関する映画ながら夢っぽくないのがパラドックス~「夢」は不合理で不条理なものだから。
①私も目の前のハイウェイが頭の上まで続いている夢、見たこと有りますよ。②本当の夢ってどこかイビツなんだよね。夢の中にいるときはそう感じないけど。③沢山人が死ぬけれど、夢の中の事だから本当に死んでいるわけではないので、精神衛生上たいへんヘルシーな映画であります。④ラスト、現実なのか夢なのか判然としないまま終わらせたのは宜しい。⑤キャストでは、ディカプリオは熱演だが、ジョセフ・ゴードン=レビットやエレン・ペイジのような知的さが足りないのが難点。マリオン・コティアールはたいへん美しく、魅力的。エディット・ピアフの歌を採用したのは彼女が出演するからかな。トム・ベレンジャー、太りましたね。⑥冒頭のお城のような家や変な着物の女性たちはまた変な日本か、と思ったけれどアメリカ人の夢の中であれば仕方ないか。
いかに没入できるか
IMAXでは初めて鑑賞。TENET公開記念のC.ノーラン監督のリバイバル上映の中では作品的にも一番IMAXとはマッチしてないように感じた。順序的にもダークナイト→ダンケルクとIMAXとマッチした2作品の後のインセプションだから余計にそう感じてしまった。
この作品を始めてみたのは大学生の頃か。当時劇場で初めて鑑賞した際はとても不思議な感覚となった。
一回で全てを理解することはできなかったのだが、それでもこの作品の世界にとても魅力を感じてるのか引きつけられる不思議な感覚だ。
その後も何度か観たがあまりその感想は変わらない。10年経った今観た際もあまり変わらなかった。
自分の理解のキャパが恥ずかしながら小さい事もあるのだが、まぁやはりルールは複雑である。
特に昏睡状態の夢の中で死ぬと現実に帰れなくなるルールは今だに理解が追いつくとができない。
ただこの辺にあまり過度な緻密なルールを求め過ぎず、アイディアを盗む、植え付けるこの辺りの行為にスポットを当て、複雑なこと、細かく気になることは流しながらみるとあっという間にこの世界観に引き付けられる。
この作品でいうところのアイディアだったり、理想を求め過ぎると現実の世界がつまらなくなってしまったり虚無感に覆われるのは決してこの作品の世界観だけではないだろう。
特に比較的具現化しやすいアイディアや理想が叶わないと諦めた時の虚無感は恐ろしいものである。
この虚無感に飲み込まれると人は肉体的には生きていても精神的には死にかけてしまう。
この辺の現実性のあるイメージとこの世界観を上手く自分の頭の中ですり合わせていくとあっという間にこの作品に没入し、楽しむことができる。
いよいよTENET公開も1ヶ月に迫った。
中々詳細を明かしてくれない為とてもワクワクしている。
個人的にはインセプションと似たようなタイプの作品ではないのかなと妄想していたりもする。
その為TENETを見る予定がある人は今一度インセプションを鑑賞しノーラン世界に飲みこまれやすい体質を整えておくのも悪くないのではないか。
夢で逢えたら
TENET公開記念で特別上映されてるIMAX版を観賞
今作は数年前初見で観て当時はサッパリ
わかりませんでしたが二度目みるとまあ
こんなに面白い映画だったとは
確かに初見では筋を掴むのも
なかなか難しくビジュアルがスゴいと
いった感想しか出てきませんでしたが
スルメみたいな映画なんだと思います
夢に入り込むシステムやコブらの手慣れた様子
に関して普通なら序盤でくどくど説明してしまいがち
なところをほとんどやらず
普遍的な夢に対する観てる人の認識をくすぐりながら
ああそういうことかとそこを納得させる作りに
絞ったのは大正解だったと思います
大スクリーンで没頭して観るとやはり
ビジュアルには圧倒されます
これは映画館で見る価値がやっぱりある作品でした
客を馬鹿にしない作り。5歳児扱いはノーランには求めてないのでよし。
DVD観賞後BD再鑑賞、という夢を見た。
個人的にノーランもう一回観る祭を始めたら、現実でもノーラン祭が…。ヤダナニコレコワイ。誰だ私にインセプションしたのは。もしやこれも夢?
パッと連想されるのはやっぱり、筒井康隆やディックの諸作品と「胡蝶の夢」か。ルールや設定はそこまでガチガチに作り込んでいないように見えるが、目を引く映像やアクションをちりばめつつ素材をまとめて1人の男の再生(のように見えるもの)に仕立て上げた手腕を評価すべきだろうか。
自由落下中の紐で括られてる絵面は好き。コマが倒れる/倒れないは正直どちらでもよいしどちらだろうとありえた結末の一つでしかない。
エンドクレジットでちゃんと「水に流して」を聞いて客は現実に戻ると思わせるという考察すごい。
このどこか胡散臭い人『スペル』のどこか胡散臭い人だ!(ラオ)
トム・ハーディーの顔が『オン・ザ・ハイウェイ』『レヴェナント』『マッドマックス』『ヴェノム』『ダンケルク』鑑賞を経ても未だに記憶に残らないのは何故なのか。
サマーとのことがよほどこたえたのか、見違えるようなアグレッシブかつスマートな武闘派になったレヴィット。
相変わらず素敵なおじいさまケイン。
ペイジは周りが濃すぎて埋もれちゃった感あり。
ターミネーター感ありありで殺りにくるコティヤール。
マーフィーがこんな男前エリート坊ちゃんになってて驚く。(イメージ が『28日後…』ののままだったので)
顧客のはずなのにこき使われる謙さん。
階層的にはこんな感じ? 舞台が全然違うから混乱はしないが0-1間や5-6間は明確には描かれていないからあくまで推測。
0.現実
1.飛行機-映画内の現実?
2.街/車-ユスフここまで
3.ホテル/エレベーター-アーサーここまで
4.山荘/爆破-イームスここまで
5.コブの世界/落下-アリアドネ/ロバートここまで
6.リンボ?-コブ/老いたサイトー
ハンス・ジマーの音楽がとても好き。ギター一本からフルオーケストラまで主題となるフレーズをさまざまなヴァリエーションで聴かせてくれる。スコア版でも配信ならちゃんとあるのが嬉しい。書いてる間に4周してる…。あ、5周しちゃった。
インセプションされてしまったので、MX4Dにてさらに鑑賞。初4Dなのでノーラン祭で各種ギミックが最も効果的と思われる本作をチョイス。まあ楽しかったんですが、強いて言えばエンドクレジットで「水に流して」が終わって”INCEPTION”と出るところでもう一回“キック”してくれれば言うことなしでしたが。
インセプションみたいな、という形容詞。
Netflixで鑑賞(字幕)。
圧倒的な世界観でした。前代未聞で緻密な設定。目を見張る映像。圧巻のアクション。重厚で予測不能なストーリー。…
全てにおいて非の打ちどころが無いくらい完璧で、さすがはクリストファー・ノーラン監督の作品だなと思いました。
本作以降、重力を無視した斬新な表現を駆使している作品について、「インセプションみたいな」と云う形容詞が生まれたほど、金字塔として君臨している傑作だと実感しました。
CGを極力廃して、アナログな手法で大迫力のシーンを創出する。クリストファー・ノーラン監督の職人技には感嘆させられることしきり。街中に本物の貨物列車を走らせ、大きなセットを回転させ、雪山の要塞を木っ端微塵に爆破する…
なんて贅沢な予算の掛け方なんだろうか!
意味深なラスト、果たして現実や否や?
もしくは、はじめから全部夢だったのかも?
※修正(2023/08/15)
物凄くおバカな物語を、物凄く難しく説明している映画。…もしくは凄く哲学的な映画、なのか…?
他人の夢に入り込み、その人のアイデアを盗み取るスパイがインポッシブルなミッションに挑戦するSFケイパームービー。
監督は『メメント』「ダークナイト・トリロジー」のクリストファー・ノーラン。
主人公コブを演じるのは『タイタニック』『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』の、後のオスカー俳優レオナルド・ディカプリオ。
コブのクライアントであるサイトー役に『バットマン・ビギンズ』以来、ノーラン監督と2度目のタッグとなる渡辺謙。
コブのサイドキックであるアーサー役には『G.I.ジョー』『(500)日のサマー』のジョセフ・ゴードン=レヴィット。
コブの妻モルを演じたのは『TAXi』シリーズや『ビッグ・フィッシュ』のオスカー女優マリオン・コティヤール。
「設計士」アリアドネ役に『X-MEN』シリーズや『JUNO』のエレン・ペイジ。
「偽造士」イームス役に『ブラックホーク・ダウン』『マリー・アントワネット』のトム・ハーディ。
ターゲットであるロバート役には「ダークナイト・トリロジー」でもノーラン監督とタッグを組んでいるキリアン・マーフィがキャスティングされている。
「ダークナイト・トリロジー」『プレステージ』など、ノーラン作品には欠かせない伝説的名優サー・マイケル・ケインも当然出演している。
第83回アカデミー賞に於いて、撮影賞、録音賞、視覚効果賞、音響編集賞の4冠を達成‼️❗️
第36回ロサンゼルス映画批評家協会賞に於いて、美術賞を受賞している。
クリストファー・ノーランらしい物凄くシリアスで緊張感のある映画。
難しい用語と難しい設定が飛び交うので、一見するととても高尚な作品に見えるが、何をやっているかといえば、夢の中に入り込むことのできる犯罪チームが、クライアントのライバル企業を潰すために右往左往するというケイパームービーの王道。
そこに主人公コブが過去の罪と向き合い、それを受け入れるという展開が差し込まれることで物語に奥行きとスリルが生まれている。
この映画がわかりづらくなっている理由として、大きく4点が挙げられる。
①盗みの対象人物の夢に入り込むのではなく、仲間の夢に対象人物を誘い込むという点。
② 「夢の中の夢」と表現されている様に、夢が多重構造になっている点。
③強制的に夢から退場させる「キック」という行為のルールが曖昧な点。
④夢に深く入り込むと「虚無」という空間に行き着き、そこからは自力での脱出は不可能であるという点。
この内、①と②に関しては設定の面白さとして受け入れられるが、③と④に関しては明らかに説明不足。
この2点について「ん、どういうこと?」となっている間に物語が進行するので、いまいち話にのめり込めなかった。
設定の面白さは非常に良いが、夢というなんでもありな空間の割には、そこで起こることが常識の範囲内であることは残念。
街中で急に列車が来たり、無重力のホテルで格闘したりするのは面白いが、それ以外は出来の悪い007の様で設定を活かし切れていない。
あと、危険なミッションなのは判っているのに素人であるサイトーやアリアドネを連れて行くのはおかしいだろー。やっぱりサイトーが足引っ張るし…
そもそも、これまで夢について全くの門外漢であるアリアドネを最高難易度のミッションの「設計士」として起用するのもどうなの?そんなに人材不足なのだろうか?
あと、リーダーのコブ。凄腕らしいがそんな描写がなく、大体のピンチはこいつのせい。
流石に仲間にモルのことを説明しとこうよ。プロとしてさー。
「調査不足」でピンチに陥るというのもアホらしい。第一、大企業の跡取りなら夢犯罪に対するトレーニングを受けていると考える方が自然でないですかねぇ。
無駄にシリアスに作りすぎているので、普通のケイパームービーなら笑い所になるポイントにツッコミたくなる。
ノーランの持ち味ではあるが、もっと気楽な作品として作っていれば普通に楽しい映画になっていたのだろう。
例えばマシュー・ヴォーンやジェームズ・ガンが監督していれば、バカバカしい痛快活劇に仕上がっていたんじゃないだろうか(それで名作になるとは限らないが…)。
クライマックスのコマが止まるかどうか…!という所でのエンディングは好きです。
夢か現実かわからないというエンディングは、もっと拡大して考えればそもそもこの映画の出来事はすべて夢であるという風に捉えることもできる。
コブという人間すら本来は存在しておらず、すべては他者の夢の中の出来事である…とは考えすぎか。
「そもそもこれは映画なんだから、現実な訳ないじゃん」というメタフィクション的な捉え方も出来るし、夢を扱う作品としてはベストなエンディングだと思います❗️
綿密に練り込まれた世界観がスゴい!
ノーラン監督の監督としてのスゴさが存分に感じられた作品でした。エクストラクション、インセプションの細かなルールや設定の作り込み具合のクオリティが半端じゃない。原作無しでここまでの世界観を創り上げるなんて、本当にスゴい監督です!
・夢を階層化させて「夢の中の夢」「夢の中の夢の中の夢」というように掘り下げていく。
・階層ごとで時間の速度が違う。
・一階層上の衝撃が下の階層に影響する。
・「キック」で一階層戻す
こういったオリジナルのルール設定が、作品の面白さにつながっている。
キャストもヤバいぐらいに豪華!レオナルド・ディカプリオから、ジョセフ・ゴードン=レビット、トム・ハーディに、渡辺謙。もはや、キャストだけでも見る価値あるのレベルですね。
キャラ的には、アクの強い人たちが多い(笑) コブは、黙って人を危険に晒したり、独善的だったり
、なかなか性格がサイコパス(笑) モルも、夢の世界に閉じこもると決断した陰湿な引きこもり(笑)だから、キャラへの感情移入がなかなかできなかった。。でも、それなくして、ここまで作品に没頭できるのは、ノーラン監督が創り上げた世界観のなせる技ですね。
終わり方もまた秀逸。これが現実なのか夢なのか分からない形で終幕。いわば、見る側への挑戦ですね、これは。
ただ、見ていていくつかの疑問展開が。。
①レナードを生き返らせるために4階層目に下りた理由は?単純に電気ショックだけじゃだめだったのか?「キック」には電気ショック的な意味合いがあるのか?
②第4階層でモルに別れを告げた後、サイトーの元に行ったのはどういうプロセス?4階層に下りるとき、サイトーは繫がってなかったはず。
③コブとサイトーが上の階層に戻る「キック」はなんだったの?
④第1階層から現実世界に戻る「キック」は何だったのか?
まあ、③と④が描かれてないから、最後のシーンが現実か、夢か分からなくなっているという側面もありますが。。
いずれにせよ、素晴らしい作品でした!!
タイトルなし
最後のシーンコマが回り続けている、夢の中か否か分からないまま映画が終わる。
印象的な終わり方だが、コブに注目するともはやコマをみていない。彼にとって最後はどちらでも良かったのかもしれない。
最後のオチはどっちだったのか。個人的感想。
人の夢の中に侵入し、エクストラクション(特定の情報を
抜き取る)犯罪を生業にする主人公コブは、
日本人実業家サイトーから依頼を受ける。
それはライバル企業の跡取り息子ロバート自身が
父親の会社を潰すように仕向けること。
コブは情報の抜き取りより危険なミッションである
インセプション(情報の植え付け)に挑む。
●お互いの夢を共有しオープンワールドに近い世界を
一緒に過ごせる
●夢が多層構造になっている
●自身が抱える心の問題によって、潜在意識が投影される
など、設定が複雑で初見だと内容が咀嚼しきれないかもしれない。
自分がそうでした。
2回連続で見て、やっとストーリーの全容が
掴めたような気がします。
そこで気になるのが、あちこちのサイトやレビューで
話題になっている最後のオチ。
コマは回り続けるのか否か。
自分がどう感じたのかを述べます。
自分はコマは止まったと思います。
なぜなら、コブは現実世界で生きることに
強いこだわりを持っていたから。
コブがモブに抱く罪の意識は依頼をこなす中で変わりました。
アリアドネを義父に紹介してもらう時、
義父から「現実と向き合え」と声を掛けられますが、
この時のコブは上手く答えを返せていません。
インセプション作戦の準備をしている時、
アリアドネと夢を共有した際は
「子供の名前を呼ぼうとすると2人が消える。
子供に会うには現実の家に帰るしかない」と発言し、
現実世界を意識していることが伺えます。
モブが自殺をした際も現実で暮らそうと説得をしていました。
さらに、物語終盤で虚無に落ち、モルと会ったシーンでは
コブが現実を生きる意志があることを明確に表しています。
モルが「現実なんて信じなくていい。選んで夢の世界にいると
認めるべきだ」というニュアンスの説得をします。
しかしコブは「子供たちの家に俺は帰る」と断言します。
さらにモルに向かって「君は違う。本物のモルの影でしかない」
とまで言い切っています。
ここまで現実を生きることに固執していたコブが
子供たちに会えるのなら夢でもいいと判断するとは思えません。
よって、コマは止まる。
と自分の中で結論付けました。
皆さんはどう感じたのでしょうか?
人によって結末が180°変わるって
凄い物語ですよね。
すごい世界観。
脚本考えた人すごい。
世界観がはんぱない。
内容が難しくて、理解しようと
話についていくのに必死だった。
複雑な話なのに、設定がしっかりしていて
素晴らしい。
夢の階層によって時間の経過が違うとか、
設定がしっかりしている。
無重力のシーンは
どうやって撮ったの?ってくらい凄かった。
セットをグルグル回したのかな?
夢の世界から帰りたくない妻に
ここは現実世界ではない。と
考えを植えつけたことで
現実世界でも、ここは現実世界ではないと
思うようになって
自殺してしまったってこと?
はー怖い。
夢の夢の夢の夢、、、という風に
だんだんどこか現実なのかわからなくなっていく。
ラスト、家に妻が待ってたらどうしよ?と
思ったら子供たちだけで
夢じゃないと安心したけど
コマの回転が
回り続けるのか止まるのか
分からないところでカットされていて
え?現実?夢?どっち??という風に
謎のままで終わっていたのが、
流石だった。
.
自宅で鑑賞。敬愛するP.K.ディック的な話。(現実を入れると)五階層からなる入れ子細工な作りでM.C.エッシャーの『ペンローズの階段(無限階段)』も登場。複雑な構成故に難解な面もあるが概ね理解出来るのは夢の中にしっかりルールを設定したからか。前半は映像の力、後半は構成の力で飽きさせない。L.ディカプリオ演じる“コブ”のトーテム――独楽のラストシーンや第三階層の金庫内のアイテム(風車)等、観る者に解釈を任せる作りが成功していると思う。“サイトー”役の渡辺謙もまずまず。再鑑賞してみたい一作。70/100点。
・三本連続鑑賞した内の三本目。よく判らない箇所が多々有るのですが、一番気になるのはクライマックス近く、第一階層の車が落ち始めるシーン。第二階層のホテルでは無重力になるのにソレ以降の階層では影響を受けてない様に見受けられます。直下の階層にしか影響受けないのか、或いは階層を跨ぐタイムラグでかと訝るが、車が入水すると一番下の第四階層――城の崩壊時には鉄砲水みたいなのが出て来る。結局、第二階層のみ無重力なのはドウ云う事でしょうか?
・鑑賞日:2011年8月28日(日)
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