「胡蝶の夢?」インセプション skeitさんの映画レビュー(感想・評価)
胡蝶の夢?
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ファンの方々には大変申し訳ありません。素直な感想です。
この映画が高評価されているということは、自分にはセンスがないのかなあ、体調が悪かったかなあ、と思ってしまいそうです。さっぱり分かりません。公開当時から何となく見る気がせず、やっとのやっとで見たらやっぱり面白くなかったです。クリストファーノーラン監督は大好きですが、ディカプリオと渡辺謙が苦手なので、本能的に忌避していた自分の正しさを再確認できました。
映画自体については、主人公コブがあまりにも利己的なので嫌悪感しかなく全く共感できなかったのが大きかったのかもしれません。そもそも何の罪もない他人の夢に勝手に入り込んで心を弄って大金稼ぐって、相当悪人じゃないとできませんし。コブたちのミッション達成がたまたまフィッシャー親子の意に叶っていたのは結果論です!
また他人の夢に入り込むという無理筋の設定では、最後までSFとして必要なリアリティが感じられず、更には複雑過ぎるばかりか、空想に空想を重ねたマシュマロのような構造のストーリーのせいで、最後まで話に没頭することができませんでした。(重要なポイントでモルが登場するたびに可哀そうというよりも、イライラが募りしました。)
最後の「結」の部分で音楽と映像で力強くハッピーエンディングにまとめる映像は監督の手腕を感じましたが、良いなと思えたのはそこだけでした。監督が描きたかったのは正に胡蝶の夢だと思いました。ラストでコブはコマの回転を見届けるのをやめましたね。
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