「改心に感心。」Disney's クリスマス・キャロル ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
改心に感心。
文豪ディケンズの不朽の名作をR・ゼメキスが映画化。
予告もイヤというほど観たし^^;しかし、なんだか
ディズニー…というよりホラーだよね?的な恐々しさ。
楽しいクリスマス、というより何かを訓示される作品で
宗教的な匂いもプンプンするのだが…。
守銭奴スクルージの現在の生き方は、自分の殻に籠り
他人を排し、自らの価値観のみで生きようとする男だが、
少し前のどこぞの国や、病める現代人と似ている。。
誰もが生まれた時から悪人ではないが、生きる過程で
施される様々な体験から自分なりの固定観念が根づき、
さらに性格や環境も加わって人格が形成されていくので
その人の本質は、その過去を辿ってみないと分からない。
よく、犯罪者がなんであんな事件を起こしたのか、という
検証番組で生い立ちや家族関係に話が及ぶのはそこだ。
まぁそれほど大げさに考えなくても^^;
今作で訴えたいのは彼が今からでも変われるかどうか、
まだ、そういう気持ちを失くしたわけじゃないよね?と
過去の亡霊が脅しをかけつつ(汗)教えてくれる有り難さ。
誰かに言われて変われるくらいなら、もうとっくに
変わっている筈じゃないか?の様な意地悪な見方は捨て、
聖夜だからこそ♪のマジックに酔いしれたいところだが…。
確かに映像は素晴らしいので観応えがある。
さらに今回は字幕で観れた!(嬉しい)のでJ・キャリーの
7変化の声を堪能できた。見事だった。彼の7変化する
顔はあまり好きではないが^^;声優としてはホントに見事。
他の俳優のP・キャプチャーの動きも似ていて堪能できた。
3Dで観ればなおさら(吹き替えだけど)だろうと思う。
確かにいい話なのだけれど、面白かったかと言われると…
笑えないファンタジーを観た後の気分。という感じだった。
エコとケチは微妙に違う、らしい。
(原案を元に様々な作品が作られているのでそちらもどうぞ)