劇場公開日 2010年2月5日

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「なぜスプリングボクスが勝てるようになったのか、そこの描写があればより良かった」インビクタス 負けざる者たち 根岸 圭一さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5なぜスプリングボクスが勝てるようになったのか、そこの描写があればより良かった

2024年3月18日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ネルソン・マンデラと言えば、何となく名前を知っているだけの人だったが、この映画を通じてその人となりを知ることができた。自身が大統領に就任してからも、アパルトヘイト体制が存続していた前政権から要職に就く白人達を排除しない、自身の警護班を白人と黒人の混成部隊にする、白人の象徴であったラグビーチーム『スプリングボクス』のエンブレムもカラーも変更しない。それらは全て、人種差別の解消を通じて国家の紛争を抑え、南アフリカ共和国を一つにまとめ上げるための手法だった。白人を排除しても紛争の火種は消すことができないという、彼の長期的で冷静な視点が根底にあるのを窺える。

良い映画だと思うが、弱小だったスプリングボクスが、マンデラ大統領との関わりを通じてなぜワールドカップで連勝できるまでになったのか、そこの描写に時間を割いて欲しかった。元々注目されていなかったのが、黒人の少年達へのラグビー指導などを通じて注目されるようになった。それが彼らに自信をつけさせ、努力する活力につながったのは分かる。しかし精神論以外で具体的に何が変わったのかを知れれば、より楽しく観ることができたと思う。

根岸 圭一
たなかなかなかさんのコメント
2024年3月20日

根岸 圭一さん、コメントありがとうございます♪
私の駄文が少しでも鑑賞のお役に立ったのであれば幸いです!

たなかなかなか