母なる証明のレビュー・感想・評価
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タイトルなし(ネタバレ)
軽い知的障害を持つ息子がやっていない殺人容疑で逮捕される。
無実を信じる母親の強さ。それは計り知れない。
息子を想う母親のひたむきさが終始描かれていて、そのためには殺人をもやむを得ない。それほどのひたむきさ。
異常なまでの息子愛。人のエグい部分を引き出していた。
息子や友達はすべてを分かっていたのではないだろうか。
犯人や真相、そして母親までのことを知りぬいていたからこそ、火事の現場に行き、鍼セットを渡したのではないだろうか・・・。
踊る阿呆に見る阿呆踊。 同じ阿呆なら踊らにゃ損損!
冒頭&ラスト、大草原でゆらゆら踊る母親で映画ははじまり、終わります。なんで踊っているのか?きっとこの踊りの理由が分からないと、この映画のテーマは見えてこないと、(私は)思っています。私には、こんなBGMが聞こえてきました。
踊る阿呆に見る阿呆
同じ阿呆なら踊らにゃ損損
きっと多くの方が、息子の無実を晴らそうとする母の姿を見て「これこそが母の姿!母なる証明」だろうと思うでしょう。
けれど本当の母なる証明は、犯人が誰か分かってからです。そこが、この映画の凄いところだと思います。母親の盲目的な愛情の狂気。善とか悪とかないんです。全てを越えてしまった、母の愛。しかし、「母の愛は海より深し、山よりも高し」に、思いっきり平手打ちする、この衝撃!!
でもこの部分をいうと、ネタバレになってしまうんです。個人的には、「母なる証明」が重要なテーマだと思うので、オチを言ってもいいと思うのですが、やっぱりやめておきます。
母親には名前がありません。ポン・ジュノ監督は、これはトジュンの母親の話ではなく、どんな母親も本質はこんなんだ!と言ってるのでしょうか。
さて、何故、母は踊るのか?
踊る阿呆に見る阿呆
同じ阿呆なら踊らにゃ損損
そこまでではない
後味の悪さ
映画アジョシを観てウォンビンのファンになったので、母なる証明も軽い気持ちでDVDをレンタルしたのですが、軽い気持ちでレンタルしたことを後悔しました。
まず、結末が予想していた終わり方と全然違い、衝撃と軽い吐き気が込み上げてきました。
息子の無実を信じて疑わない母が、息子の無実を証明する話だとばかり思っていました。
騙されました。 これが母の愛なのですか?母なる証明なのですか?これは愛情とは言わないと思います。私は観終わった後にとにかく後味の悪さしか残りませんでした。
私にはこの映画のテーマは難しく、理解できませんでした。
母親の息子に対する異常なまでの愛情も子どもがいない私には理解できませんでした。
軽い気持ちで観ると、絶対に後悔することになると思います。覚悟を持って観ることをおすすめします。
母ゆえの悲しさ
悲しい
胃腸薬が必要かも
楽しめはしませんが、お腹いっぱいです。
高い評価を受けている作品です。
レンタルで鑑賞しましたが、物語が私好みではありませんでした。
苦手です。
けれども、私個人の好みではないだけであって、作品の否定ではありません。
何故なら、まごう事なき衝撃作だからです。
何が凄いかと言うと監督の才能です。
半端じゃない程のパワーが伝わって来ました。
好みではありませんが、このテーマに真正面から向き合い、遠慮会釈なく答えを示した度量に驚きです。
鑑賞者の事なんてお構い無しに、臆する事も包み隠す事もなく突き付けてきます。
あたかも、平和な環境に慣れた私達に、「もっと目を凝らせ」と、強烈なカンフル剤を与えるが如く。
警鐘を鳴らす覚悟に痺れました。
私は受け止めきれませんでしたが。
また、その才覚は画面からも見て取れました。
カットの構図や、演者の取り方、喧騒と静寂の間合いなど、本当に上手く撮っております。
「観客がこう考えてこう見るだろうな」と予測して、ほくそ笑んでいるに違いないでしょう。
鑑賞中は、ずっともどかしい気分が続きました。
本作品は物語意外の要素で、採点をしています。
強烈にモヤッとしたい方にオススメです。
前の人が言ってたけど
BGMって大切だよなあ
母なる証明
ただ一生懸命息子を信じ、守りたい母親。その一心が狂気になる。
悲しい物語でした。
闇針(ツボに針を打つこと。禁止されている)を裏稼業にしている母親が、息子を残してバス旅行に出かけ最後に自ら、嫌な思い出を忘れるツボに針を打ち、バスの中で踊る…
忘れること、消せること、できるはず無いのに。
どんどん歯車が狂うさまが、みていて少し、ツラかったな。
こいつぁすごい映画っす。
冒頭のお母さんのダンスシーンからリンチ的不条理さを感じさせる良作の予感。やっぱり凄い映画でした。
この監督ポン・ジュノは韓国の天才映画監督です。脚本もすばらしく、グエムルも殺人の追憶もこの母なる証明もすべてななめ45度行ってます。全体の色調がいつも暗くて、生の韓国の人たちが韓国文化の中でもだえる系の作りは本当に引き込まれます。
お母さん役のキム・ヘジャがこれまたすごい演技で、カメラワークも素晴らしく彼女の心をありありと映し出します。ときに母として優しく語りかけ、激昂し、ゴマをすり、策を練り・・・。
あらすじは「溺愛する経度の知的障害がある息子が殺人犯として逮捕される。彼の無実を信じ、母は奔走するが・・。」全く予測しなかった結末まで一直線です。
中年のおばさんを主人公にして、ここまでヒリヒリしたサスペンスを撮るなんて・・・。日本にもこのような監督いませんでしょうか?おすすめです!
久しぶりに、心が痛みました。
どこの世界も、母は強し。時にはそれが曲がった道徳になったとしても
底辺にある息子への溺愛は、誰にも否定できないと思います。
ただ、やっぱり後半で、結局は息子と同じ状況で他人に罪を着せてしまうところは
かなり心が痛みました。
いくら映画とはいえ、こんな事、表現していい事なのだろうかと、
何だか嫌な想いが残りました。
あと、やっぱり、ウォンビン、顔が整いすぎてて、もうひとつ状況に入り込めなかったかも。俳優としてチャレンジするのは素晴らしいけど、目がきれい過ぎて、「○○な人」にはみえなかったかも。
しかし、韓国映画、パワー有ります。うまい。
母という名の獣
国内外問わず手堅いが、使い古されてもいる母ものジャンル。
なのに、ここまで直球に《母》とは。この監督、着想が頭ひとつ飛び抜けている。
女主人公の役名、ずばり《母》野生動物のごとく名字名前がない。
(語弊あるけど)その暮らしも、何やら動物めいて見える。知的障害の息子が世界の全て、一挙一動にあたふた。時には息子の尿で健康チェック、まるで子犬のお尻をかぐ母犬だ。
そんな母子への、街の反応もさまざま。心配・憐憫・嘲笑、でも基本的に放置。少しくらい危なかしくても、何しろ無力で無害だから。
ただ、飼われたペットさえ時おり暴走する。種本来のルールが頭をもたげ、人間に教わった規律を一瞬忘れる。
殺人犯にされかけた息子を救うため、母も次第に牙をむく。
当初の、市原悦子的おマヌケ素人探偵ぶりはご愛敬。煙草をくゆらせ関係者を尋問する頃には、人々が知っていた愛すべき「おばさん」は姿を消す。それは進化にも似ている。キムヘジャが貧しげな身なりのままに、おとなしい草食動物から、血しぶき浴びる獣へと。
結末に、嫌悪を覚える人も多いだろう。人間の倫理に合わせれば当然、しかしここで示される倫理は違う。純なるものが必ずしも、純白とは限らないからだ。
純度の高い薬品が劇物にもなるように。ウォンビンの「小鹿のような目」の息子が、性欲や攻撃性も兼ね備えるように、研ぎすまされた母性も凶器になりうる。
監督と主演二人が、それこそあらゆる基準を排して挑んだ本音むきだしの世界観。簡単にすすめないが、私は観て良かった。こんな映画は、そうそうない。
かあちゃ~ん
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