「夏だ戦(イクサ)だ」サマーウォーズ MAKOさんの映画レビュー(感想・評価)
夏だ戦(イクサ)だ
公開当時(2009年)監督の前作、「時をかける少女」が思いのほか良かったので、つい期待のハードル上げつつの鑑賞になったのを覚えている。そしてそのハードルを軽々と越えた傑作だった。間違い無くこの年の邦画No1。(因みに洋画だと「グラン・トリノ」。あくまで自分データ)
さぞかし高評価だろうとネットを見てみると、意外と低評価も多かった。
その理由を考えるに、核家族化が進んで親戚一同の集まりなんてのを経験していない人が増えた為なんて思ったが、どうだろう?
ちなみに自分の実家は所謂本家というやつで、盆と正月はえらい賑やかだった。祖母が主役だったのも同じだ。
親戚一同の繋がりというのに実感が持てないと、感情移入しづらいお話かと思う。
そして重要なアイテムである花札を知らない人も、若いアニメファンには多いのではないだろうか。
この日本のカードゲームを知らないと(任天堂だぞ)クライマックスで完全に置いてけぼりをくってしまう。
この辺り原作もしている監督はどう思っているのだろうか。それでもストーリーを押し切るパワーは凄いと思うが。
そんな少々ネックになる部分も有る作品だが、毎年のように地上波で放映され、どんどんファンを増やした結果が今夏の再上映なのだろう。
ご都合主義な展開だっていいじゃない。青臭い主人公だっていいじゃない。衛星落下して温泉湧いてもいいじゃない(笑)。
そう思えたファン達がこの作品を支えているんだきっと。
この作品を機に花札を覚えたなんて人、結構いるのでは。
作中同様祖母はとっくに他界してしまい、親戚一同の集まりも今は滅多に無いが、毎年夏にこの映画を観返してノスタルジーに浸るのもなかなか乙な物だ。
部屋には勿論初回限定のBDがあるし、(これの花札で遊んだ人っている?)何度も観ている作品だが、いつかまた劇場で観てみたい。
そんな傑作です。
コメントありがとうございます。なるほど確かにそうですね。自分の親戚だって詳しい関係が分からない人居ますもんね。そう考えたら納得です。分からなくても無理は無い。親戚一同と言う事でもう一度見ます。物語そのものは面白かったですので!
子どもの頃、いとこが集まると、よく花札はしていましたが、もうルールすら覚えていません。
ただ、「いのしかちょう」とか「つきみていっぱい」「はなみていっぱい」などの言葉だけはしっかり覚えています。
今の子どもたちは花札はしないでしょうね。