劇場公開日 2020年1月17日

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「この夏一番の爽快感!!!」サマーウォーズ takara_jjさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0この夏一番の爽快感!!!

2009年7月26日
鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

興奮

鑑賞後の充足感は、ここ最近見た映画の中でもぴか一。
夏休み、朝顔、お祭り、夏が詰まった作品です。

アニメ好きさんだけじゃなく、実写を観に行く感覚で、沢山のひとに見にいってもらいたいと思いました。

アニメという媒体を使ってますが、そこにいるのは、もしかしたら実写でも出来たかも知れないなと思うほどに、人間味溢れ、血の通ったキャラクター達です。

だからと言って、表現はアニメの良さを活かしきった構成になってるのでアニメなのは大正解なのですが!
間のとり方というか、画面の切り取り方と言うか……
大胆なエピソードの持っていき方も、豪快な演出も、アニメだからこそ嘘っぽくならず、最高のテンションで喜怒哀楽を引き出してくれました。

気持ちよく笑って。笑って。
そして、怒哀の部分は小ネタを上手く使って、余りその部分を引き摺らないように演出されてるので、爽快感が強い作品に仕上がっていると思います。

自由主義の欧米の方には理解され難いかも知れない、
そして、今の日本から失われつつある、
干渉し過ぎだとも思えてしまう日本人が昔から作り上げてきた狭いコミュニティでの関係性。絆。家族愛。

それを軸にしながら、けれどネット上の希薄になりがちなつながりを否定するでなく、その昔からあるつながりと、新しく構築されてきたつながりを見事に繋ぎ合わせて、連携させて作品を作り上げています。本当に凄い。

作品のもう一つの軸である、デジタル世界はマニアックな印象で取っ付き難くはあるかもしれないけれど、それ以外の分かりにくい部分は極力省いて、家族とか絆とか喜怒哀楽、万人が共通のイメージを持ちやすいものを使って、物語を構築してるから、直感で観れる。
そのせいで、すっと内容が入ってきます。分かりやすい。

「つながりこそが、ボクらの武器。」
まさに キャッチコピー通りの作品です。

今なら前売り券にガイドブックついてるので、ぜひそれを買って、
ついでに、
花札(こいこい)
武田軍真田家
上田合戦
この3つの基礎知識を入れておくと更に楽しく観れるかと思います。

あとですね、最近のファンの方は、何から何まで、新鮮な気持ちで観れると思うんですが、古くからの細田さんファンにとっては、エピソードのうちいくつかはは真新しいものでないかも知れない。

……少なくとも私は、そうでした。

キーワードは 夏休み 田舎 八月一日 デジタル ゲーム

タイトルが似てるのも間違いなく確信犯ですね(笑)

それでもそれはそれ、
あの時、衝撃を持ってみた大好きな作品を懐しく思い出すのは、
夏に田舎に帰って、祖父母との出来事をを思い出す。

何だかその懐しい気持ちに似ている気がします。

10年たって、鳥取(笑)だけではなく長野の山奥にも、日本全国で高速インターネットが可能になり、それだけ時代が追いついてきた今、あの作品が、こういう形で昇華されて、目の前に現れたのは、嬉しいサプライズでした。

エヴァ「破」とはまた全然違う進化を見た感じです。

沢山のひとに見て欲しい。
自信を持って人にオススメ出来る一本だと思います。

絶対夏に、大画面で観てください(^^!

takara_jj