おとうとのレビュー・感想・評価
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良い邦画に巡りあえました☆
劇場というか、公民館のホールで鑑賞しました。
チケットについていた映画評論を並んでいる途中に読んだだけでも涙が出そうに…(←この方、凄く文才のあるお方なのです)
祖父母と観に行きました。
私自身、来年挙式予定なので、蒼井優さんが結婚式前に『今までお世話になりました』とお母さんに言う序盤の場面からボロ泣きしてしまいました。。。
小百合さんは素晴らしい名女優だと思います。
鶴瓶さんが、まさかこんなに演技が上手かったとは…驚きました。
鶴瓶最期の場面。。。
私も昔、介護看護医療系の仕事に携わっており、ホスピスの存在は知っていましたが、この様な最期を迎えられるのは、ある意味とっても幸せなことなのかもしれない…と、深く考えさせられました。
涙が止まりませんでした。。。
どんなに幸せな家庭にも、親族に一人位、ちょっとばかり困った人っているのかもしれません。
核家族が進み、家族や親族との触れ合いが薄れてきた昨今、若い方々や同世代の方々にも、多くの人々に観て頂きたい作品だと感じました。
寅さんは、世代的にリアルタイムで観たことがないのですが、この作品をきっかけに山田監督の代表作ともいえる寅さんシリーズを観てみたくなりました。
邦画でこんなにも涙を流したのは初めてかもしれません…。
百三十万円とバツイチ女
蒼井優ファンなので、観ました。
周りは年齢層高めでしたが、楽しめました。
蒼井優の語りから映画は始まります。
鶴瓶演じるやんちゃなおじさんと姉である蒼井優の母、吉永小百合との家族を巡る物語。
やんちゃな弟をもった姉、吉永小百合は寛大すぎるお姉さんなのです。
迷惑をかけつづける弟をいつも心配し、いつしか弟は病を患い、いまわの際がやってきて、
まぁいわゆる僕が言う「死んじゃう系」なのですが、
重みが違う、というか。
死がメインではなく、
兄弟愛を描き出しています。
どんなに迷惑をかけ、
縁を切ると言っても、ふらふらしている弟を心のどこかで想う姉の力強い優しさに、感涙です。
吉永小百合さん、会心の演技力です。
美しい、発する言葉の音が。
まさに大女優。
蒼井優も自然と溶け込み、安定した存在感でした。
加瀬亮の素直な雰囲気は染みます。
日本映画良いです。
泣いてスッキリしたい方にオススメします!
人情が沁みる。
心に染みました
後半はタイムリーな内容だが・・・
鉄郎の身勝手とも思える大立ち回りは鶴瓶の真骨頂。鉄郎を嫌悪する小春と、ボケてるのかボケてないのか分からない絹代を、蒼井優と加藤治子が好演。日本の映画界にはこの人しかいないのかと思えるぐらい、あちこちに顔を出す名脇役・笹野高史ががっちりフォロー。そして、吉永小百合ただひとりが、表情といい身のこなしといい、台詞回しも浮いているのだった。単に演技が古くさいというより、その場にそぐわない違和感がある。
違和感といえば、吟子が経営するのが商店街の薬局という割には、立地が隔離されたような坂の上だ。臨場感がまるでないところは「武士の一分」と同じだ。アパートの小鳥は、屋根の上いっぱいの黄色いハンカチを連想させるし、どうもアタマの半分がよそに行ってしまう。
松竹というと、長年、庶民の生活を描いた作品を送り出してきた老舗だ。そこに住む人のさりげない目線の先を追ったカットが、松竹独特の空気を放っていた。ところが本作では、下町情緒を出したかったのだろうけど、無駄なカットが目につく。
末期がんの余生をどう送るべきか、がんと闘うのではなく、がんと共生しようという最近の考え方を反映した後半はタイムリーな内容で、考えさせられる。
ラスト・シーンに小林稔侍を登場させなかったのは正解だった。考えただけでも濃くなる。
吉永小百合....いいですね!
どこの親戚にも1人はいるという、厄介もの....そんな役にぴったりなのが鶴瓶....でも、同じ厄介ものの定番、寅さんのような感じではなく、子供のまんま大人になったという設定.....でも、鶴瓶そのものって感じで見てられないほどのハチャメチャぶり.....。
吉永小百合は、いい感じですね!....白衣を着た感じも清楚で蒼井優と合せてこの映画に気品を高めている感じです....。
みどりの家....私も最後はこんな施設で一生を終えたいです....石田ゆり子の最後の感謝の言葉がけ.....めっちゃ泣けました!
そして、いつものけものにされている姑の最後のセリフ.....泣けました!
寅さんのようにシリーズ化して欲しいと願いましたが....ちゃんとした結末にしてしまったので、無いですね!
心に沁みる、温かい映画
齢80になろうとする山田洋次が描く物語だから、妙に行儀のいい家族や古臭い演出がある感は否めない。だけれどもさすがは名匠、それを細やかな演出でもってカバーし、時代を超えた物語として成立させている。
また、役者陣が素晴らしい。吉永小百合はいつもどおりと言えばいつもどおりだが、終盤、きっと映画の黄金時代を背負ってきた人たちにしか出せないオーラを出す珠玉のシーンがあり、目を奪われる。また、愚かだが、愛嬌があってどこか憎めない弟役に扮した笑福亭鶴瓶が、吉永の前で伸び伸びと芝居をし、終盤に観客を大いに泣かせる。
と、これだけで終わっていたら年齢層が高めの観客しか楽しめない可能性もあっただろうが、吉永演じる主人公の娘役の蒼井優と、その幼なじみを演じた加瀬亮、この若い2人のパートが大ベテランたちに負けないくらい素晴らしいので、誰しもが楽しめる映画として成立しているのだ。
陳腐な言い方になってしまうが、鶴瓶扮する弟の抜けぶりに大いに笑い、横暴な行動に大いに腹を立て、そして彼を見守る姉とその家族の温かさと絆に大いに涙した。映画を観ながら、自分の家族にも思いを馳せる、そういう心に沁みる、温かい映画でした。
官僚社会には馴染まない。
公開前のケーブルテレビ試写会で、自宅鑑賞。
鶴瓶師匠のキャラクターがバッチリはまっていた。普通、誰も「おとうと」の肩を持つ人などいないのだが、どこか憎めない。ダメにも程があるのだが、最後までなんとか助けてあげられないかと思わせる部分があった。
二人だけにスポットを当てたのも、話をシンプルにして分かりやすくしていた。他の要素が多く入ってくると話がボヤけてしまったかもしれない。
「おとうと」の二人の兄も印象的だった。小林稔侍さん演じる実の兄と写真と思い出話のみの登場の姉の亡き夫。係わってきた時間の差もあるとは思うが、人の見方はそれぞれなのだなぁ、としみじみ思った。
『男はつらいよ』の寅さんの影もチラつき、少々、せつなくもあった。
加藤治子の演技が素晴らしかった!!
試写会時に配られたパンフには、
・「賢い姉と愚かな弟の、可笑しくて哀しい物語」
・「吉永小百合は、賢い姉であり、母である吟子の家族への愛情を全身からにじませ、スクリーンに優しさと温かみを添えている。」
などと書かれていました。
実際、試写してみると上の表現は合っていましたが、下の表現には正直納得いきません
でした。
いうなれば、「男はつらいよ」シリーズを少し設定を変えて、マドンナをださないバージョンといったところでしょうか。
姉弟の絆は「男はつらいよ」シリーズくらいに描けていましたが、他の家族との絆はうすっぺらで、正直失望しました。
皮肉なのは、それが加藤治子の演技を際立たせてしまったことでしょう。
ホームドラマは本当にこれで良いのか、山田洋二監督・脚本作品だけに残念です。
(「藤沢」作品を通して「男はつらいよ」シリーズよりスケールの大きい絆を描くと
期待していただけに)
鶴瓶の演技に泣かされました(笑)
1/21に試写会が当たって主人と一緒に見に行ってきました。
久しぶりに涙腺が決壊して、大泣きしてきました。
泣ける映画を見た後って、気分がスッキリしてるから良いですね。
鶴瓶さんの演技が素晴らしいんです。
いやぁ、さすが落語家さんです。
すっかり引き込まれました。
好き勝手に後先考えず、無茶苦茶に破天荒な人生を歩んだ、
大阪のおっちゃんの役どころなんですが、
いかにも落語の中に出て来そうな、ちっぽけで、けったいだけど
憎めない人物を上手く演じています。
最後に出てきたホスピスは素晴らしい制度ですね。
身寄りも、お金も何もかもがなくなってから、人生の最後を看取ってくれる、そんな場所があるんだぁ・・・。
そんなシステムが有るなら、日本もまだまだ捨てたもんじゃないな、と、なんだかホッとしました。
そんな場所の運営のためにならドンドン税金を使ってくれ、そう、思いました。
出演している俳優さんが豪華で、素晴らしい方ばかりです。
蒼井優ちゃんの笑顔が可愛いし、加瀬亮くんの演技も好感を持てたし、
笹野さん、森本レオさんの掛け合いが面白いし、
大笑いして、泣いて、スッキリして、
なんだか、見て良かった、そう思える映画でした。
若い人には向かないかも・・・
サユリスト世代にターゲットをしぼったのかなぁ???
サユリスト世代に
ターゲットをしぼったのかな・・・
エンドロールが流れ始めて
1人だけ拍手をしている人がいました。
しかし客電が点灯して拍手をする人は、1人もいませんでした。
ただ、斜め前に座っていたおばあちゃんペアは「良い映画だったね」と満足そうにしていました。
作品が描きたかったこと
おそらく、現在の日本で失われつつある
兄弟(姉妹)の繋がり、親戚を含めた家族同士の繋がり、
古きから残る商店街など、地域同士の繋がり、そういった
“人と人とのつながりの大切さ・良さ”を伝えたかったのだと思うんです。
でも、ここまでストレートに
わかりやすく脚本にされてしまうと、
なにやら説教くさく感じてしまいます。
台詞回しも不自然で、
現代劇だという割には口調がおかしい。
蒼井優さんに、あんな演技をやらせちゃだめですよ。
彼女は“素”っぽさが売りなんですから。山田監督の
好みなのでしょうが、演技の上手い蒼井優さんが、下手に見えてしまいました。
鶴瓶師匠は12キロかな、
役作りのため減量したそうですが、
クライマックスの演技は圧巻です。
今作の最大の見所は、ここになるでしょう。
ラスト。食卓にて。
おばあちゃんのセリフに
劇場からは笑いがおきましたが、
わたしだけなのかな?このシーンに寒気を感じたのは。
表からは、優しくて温かくて
理想的な家族に見えるけれども
裏側には、ドロドロした冷たいものが流れている。
吉永小百合さん、蒼井優さん、
二人とも笑顔が美しいだけに、
ギャップが大きくて余計に怖さを感じてしまいました。
山田監督、
まさか本当に伝えたかったのは、
このラストに一瞬感じさせられたことじゃないですよね。
☆彡 ☆彡
前半に
SMAPの中居くんもゲスト出演しています。
ここで、私はクスッと笑ってしまったのですが、
劇場は、無反応でした。これが年代の違いなのでしょうか。
サユリスト世代にはお薦めしますが、
それ以外の世代にはフィットしない気がします。
良作ですし、観ていて安心感は、あるんですけどね・・・。
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