HACHI 約束の犬のレビュー・感想・評価
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優しいアメリカリメイク
アメリカのリメイクというと、大袈裟に作るというイメージがあるが、
最初から最後まで優しい感じ。
本当の、日常を描いているよう。
だから最後までご主人を待つハチは本当に涙をこらえられなかった。
描写がリアルすぎて。(日常的だからこそ
アメリカでもこんな優しいリメイクが描けるのかと大きなお世話だけど
感じた。
周りの人々の個性も良かった。
惜しむらくは、もうちょっとだけでも「思い出のこんなシーン」みたいなのをいくつか挟んでおいて、(仕込み)
ご主人が亡くなった後に、「思い出のシーン」をひとつひとつ思い出す、、みたいな
『ふたりの立体的な思い出』『絆』を出して欲しかった。
日本版はすごく重い、とのこと。(実際は知らない)
観てみたいけど、これで泣いたからずーっと泣いてしまいそうで怖い。
動物もので泣かない訳がない
犬好きなら一層感情移入してしまう映画。犬飼ってるので泣くこと前提で観ました。
ハチのやっていることは、最初はバカー!って思ってましたが、老犬になるにつれて泣いてました。
最後渋谷のハチ公のこともきちんと流してくれたのは高ポイント。
でも次ハチ公前に行ったら泣きそう…
これはハッピーエンド?
リチャードギアの温かい演技もあり、HACHIと段々絆を結んでいくシーンでは自然と微笑んでしまうような素晴らしい映画でした。
犬と人との絆や秋田犬の忠実心が見てとれるけど、帰らない相手を待ち続け衰弱死してしまうのはハッピーエンドなのか疑問です。
天国で会える!っていう考え方もあるけど
会えなくてもその人の事だけを想いながら死んでいくのは幸せな事なのかな。
犬良し
ハチ公かわいい。ニャンコも地味に良い。飼い主家族や周囲の距離感も結構良い。犬好きの心を掴まれた。愛が溢れた映画だ。
家族で安心して観れる映画としても評価できる。
ハチ公が絡んだシーンはおおむね良かった。が、人間サイドの意味がありそうでなさそうなシーンが幾つかあって、ちょっと気になった(;^-^)
前半は正直時々退屈…後半先生が亡くなってからは文句無し( ´ ▽ ` )
高潔な物語
縄文柴犬を飼っていたので、日本犬特有の賢く意志が強くて、高潔で忠実で、愛玩ではなく相棒になれるところがしっかり描かれていて、飼っていた犬とも重なった。日本犬でなければ、ハチは信念よりも生きやすい道を選び、愛想を振りまいて苦労しなかったと思う。製作陣がハチの性格まで理解して、原作に愛情を持って作っているのが伝わってきて、嬉しかった。リチャードギアも、犬が大好きなんだなぁ。何度も読んだ原作の映画化に不安があったが、舞台は渋谷でないけれど、原作、映画館で見た時、今もう一度見た時、伝わってくるものは同じだった。
教授と一緒に過ごしたのは2年間、その後待ち続けたのは5倍近い9年間。教授が帰ってこない事を理解できないからではなく、また会える可能性を逃したくないから、万が一帰るなら真っ先に会いたいから、約束したから、主人がまた現れるとしたら駅、ということで待っている。大好きな大好きな主人を待つ9年もの長い間、幸せな思い出を擦り切れるほど何度も反芻しながら、再会を願い待ち続けたのだと思うと、愛犬に限らず大切な存在に伝える愛情を惜しんだり、裏切ったり絶対にしてはいけないと自分を戒める気持ちが強くなる。「ずっとずっと大好きだよ」を小学生で読んでからずっと、惜しみなく愛する事を日々心がけてきたのに、いざ愛犬を失うと、果たしてひとつの命の人生を幸せにできていたのか、疑問と後悔と失った哀しみが何年経っても付きまとう。教授も愛情全開でハチに接していても、死の淵で断腸の思いだっただろう。ハチがまどろみの中でやっと再会できて、幸せそうな顔で永眠する場面に少し安堵した。今の渋谷駅の発展をどう思うかな?
ただ、もっと妻や家族がハチをもっと大切にして欲しかった。簡単に手放しすぎでは?妻もハチに理解は示してなんだかんだで可愛がっていたし、夫を突然亡くし、夫が愛したハチを見るのも辛い気持ちもわかるけれど、保護できない事に心配はないのだろうか。過去に犬を飼っていたとは信じられない。犬は家族なのに。ハチ自身が教授だけに忠誠心を持っていたにしても、教授の死後は、どこにも居場所がないのを悟って、17時だけではなく、常に野良犬になる選択しかなかった気がして、不憫でならなかった。
原作ファンなので観ないわけない
出演してる秋田犬たちの可愛さが半端ないのは置いといて。
今作の八は、原作より恵まれた環境に遺された設定。
きっと原作を見た人がほぼ全員感じたであろう悔しさに近い切なさ。
それが、こんなにソフトな演出になって伝わるかなと途中まで微妙でしたが、さすがです。後半ぐわっと溢れ出ました。
きっと痛感した上で、綺麗に八の思いだけを残して浮き出したリメイクです。
この作品によって秋田犬がより大切にされているのを見るにつけ、こういう映画を作れる方は本当のプロなんだとしみじみしました。
ハチと先生の愛情も見てて、あぁ、愛情って男女間だけじゃないよねえ、...
ハチと先生の愛情も見てて、あぁ、愛情って男女間だけじゃないよねえ、って改めて気付かされた。
先生のような、ペットの犬が自分の言うことを聞かなくても、決して手を挙げるようなことをしない心の広い人間になりたいです。
10年の時を超えて、奥さんとハチが和解(?)出来たシーンがよかった。最初からずーっと、奥さんはハチのことを旦那さんの先生を取られたように感じてた...?から、あんまりハチをよく思っていなかったのかなあ...と。
けど、先生を思う気持ちは一緒だった。
世界でも犬は人の忠実な友人
総合:75点
ストーリー: 70
キャスト: 75
演出: 75
ビジュアル: 70
音楽: 70
今更説明の必要もない、日本人ならば殆ど誰でも知っている有名な話。同じような話で「ユアン少年と小さな英雄」はかなり脚色されすぎていてのめりこめなかった。こちらもアメリカ版になって変に物語が脚色されたりしていないだろうかと少し警戒していたものの、基本に忠実に進めていく話はなかなか面白かったです。
喋る動物も出ないし、とってつけたような劇的な出来事も起きない。だからこそいい映画になることがある。話はゆっくり進むし大きな展開はないしで、普段のハリウッドらしからぬ静かな演出でじっくり元の話しを壊さず展開してくれる。教授の死後、彼の家族が家を出て駅に向かおうとするハチの意思を尊重?してその後の世話を一切諦めるとかちょっときつい話だし、現在では飼い主のいない首輪もつけていない犬が町を自由に歩き回ることは不可能という意見もあるようだし実際その通りなのだろうが、そこらあたりは気がつかないふり。だって映画とは別に本当の話としてあったのだから、別にそんなこといいじゃない。実際のハチも周りの人から餌をもらってたというしね。
犬は人間ほどたくさんの色彩を認識出来ないと言われている。ハチから見たカメラ目線になるたびに、下から見上げたように撮るだけでなく色彩も変えて白黒に近い色にしているのが面白い。いかにもハチが見ていますという気分になる。
この映画、どういうわけかアメリカでは劇場公開がなくてDVD販売のみで終わっている。IMDbという英語の有名映画サイトで確認してみたら、視聴者からの意見も、泣いた・感動した等相当に評価も点数も高かった。それに世界的に充分に興行成績も上げているしリチャード・ギアも出演しているのに、いったい何があったのでしょうか。特に公式な理由は発表されていないようです。日本とかで稼げればいい、アメリカではこういう地味な話はうけないだろうとか思ったのかな。近年のハリウッドの動物映画といえば、人間のように喋ったり考えたりするような動物が出演するものばかりしか作られていないし、それしかうけないと思っているようだ。どうせならばアメリカでも劇場公開して欲しかった。評価を見る限りアメリカでも充分収益を上げられる可能性はあっただろうに。
素直に感動すべきだけど…
2010/08/27 23:02
これは反則!
犬を飼っていて、かつ愛情たっぷりに育ててるなら泣かない方がおかしい
私も沢山泣いてしまいました(笑)
当たり前に泣けてしまう所が嫌な感じ…イイ作品だとゎ思うんだけどね。
しかしながら声優陣が最低……感情が感じられなぃ…普通に本業の声優サン使った方がイイ。
そうゆう意外かつ名前有名な芸能人使って宣伝ですか?
なんだかイイ話なのに汚く見えてしまう…
もしかしたらTV放送で特別に…ってな話しなら、
いや、でもそこは許せないや。
個人的意見ですが娘が若干ムカつきますね〜
ハチが駅にいくの分かってて離したわけですよね?いくら頭よくても事故で死ぬかもしれなぃ…やぱ最後にゎ死んじゃったわけだし。(それが原因でゎないが)
あんな野ざらしの場所で愛犬が死んでイイのか?
てか死ぬの分かりきってるのに離したの?
あんなふうに解放してやるより父親以上の愛情を注いで自宅で死を見届けやればよかったんじゃないでしょうか?
あくまで私なら離さないッテ思うので…
子供もできてハチが邪魔になったんだろ?と思ってしまう超現実的意見で申し訳ないです。
どうも単純に感動できなかった。
ま、泣いたんですけどね(笑)
ペットロスの方へ捧ぐ
私事ですが 数日前に愛犬を老衰で亡くしました。
ワン子を世話しながら録画をしておいた『HACHI』は 「まだ観ない」と心に決めていましたが、その最愛のワン子が 19年の人生を閉じた時、"ペットロスの荒療治"と考え鑑賞。 息が詰まるほど泣きました、観てよかったです。☆
【ハチ公物語】をご存知の方は おおよそストーリーも理解していると思われますが… ウィルソン教授と出会った秋田犬・ハチ、主人を亡くしても待ち続ける 献身・忠実なワンちゃんのお話です。
パーカー・ウィルソン教授役に リチャード・ギア。 彼は、本当にマルチな俳優さんだなぁと思います。 コメディもこなすし、刑事ものや、こういった ヒューマン・ドラマまで。。 どの作品に出演する時も “リチャード・ギア”を基本に性格を曲げていく芸風が、感情移入しやすくしているのかな。 今回は 家族思いの犬好きな教授パパ。 あれは演技だけじゃなく、犬が好きってわかる感じ(だから心に グッときます、涙)
パーカーの同僚(教授)・ケンを演じた ケイリー=ヒロユキ・タガワ。 どっかで見たことあると思ったら 『SAYURI』に出てた人でした。 日本語が上手なのは 父親が日系で母親が日本人だから(でもアメリカ国籍らしい)。 チョイ役でしたけど、よかったです。
その他の俳優さんたちもよかったですが、やっぱり ハチが一番でしょうね☆ どうやって教えたの?と思うほど、言うことを聞いたり・聞かなかったりの演技が メリハリあってよかったです。
この映画を通して、犬目線でいろいろと知ることができました。 私は愛犬に先立たれたけれど、それが ウィルソン教授のように犬を残して逝ってしまったら…と考えると、立場が逆でも やっぱり飼い主を思う犬と 犬(ペット)を大事に思う飼い主の気持ちに ちがいはないんだと教えられた気がします。
この映画に 感謝です★
やっぱりハチ公は泣ける!
やっぱりハチ公物語は泣ける!最初はなんで外国人が「ハチ!」って言ってるの!?なんか違うでしょ…〈汗〉と思っていたのですが、そんなことない!むしろ、パーカー教授がカッコよかったし、すっごく絵になった〈笑〉すっごく感動しました。ストーリーはもちろん知っているのですが、すっごく新鮮なような懐かしいような…渋谷のハチ公に会いに行きたいような…そんな気もしました。
人間が中心ではなく、犬を通してあらゆる出来事を伝えることに成功していて、動物映画の本質すら感じさせる
あの渋谷のハチ公物語を海外リメイクということでどうなることかと思ったんだけど、変に日本テイストがあるわけでもなく、完全な洋物のドッグムービーとして生まれ変わっていたからリメイクというよりかはアイデアだけいただきました的な作品だと思うんだけど…言ってしまうと帰らぬ主人を待つ犬の物語というだけだから対して難しい設定でもないため、別に「ハチ公物語」が原作と言わなくてもいいとは思う訴訟わ恐れたのかな??それたどうしても秋田犬を使いたかったのか??
根本的な疑問点から言うと「なんで海外に日本の犬が?違和感がある!!」っていう人がいるんだけど、それは全くの問題ではなく、ストーリー上でも日本から輸送途中で落とされたわけだし、この映画のはじめの頃の当時はあまり知られていなかったけど、今はアキタというと日本の地名よりも犬の方が有名で、「バフィー」のサラ・ミシェル・ゲラーも秋田犬を飼っているし、ハリウッド・スターから一般人まで幅広く今では飼われているから違和感は別にない。それを言ってしまうと日本にコリーやパグがいることもおかしいことになってくるからね((@_@)
確実にこの映画で秋田犬を飼いたいと思う海外の人は倍増するだろうね….ただ本当のこと言うと仔犬の頃のハチを演じているのは柴犬なんだけどね((@_@)
よく犬の映画にありがちなのは人間視点で、そこに犬がいた風景的なものとして描かれることが多いんだけど、この映画はちゃんとハチの視点で描かれていて、ハチの視点からいろんな出来事が伝わってくる。それができない映画だとよく動物が人間の言葉をしゃべるという反則技に出る作品があるけど、この作品はしゃべらなくても犬の気持ちを観ている側に伝えるということに成功していて、死というものは突然やってくるということも伝わってくる。動物の映画として高い評価を与えていい作品だと思うよ☆
同時に上質な人間ドラマを多く手掛けるラッセ・ハルストレムが動物映画を撮るとこうなるかということ知れてよかった(>_<)
ストーリーはシンプルだけど、最近のものみたくごちゃごちゃしているよりかは動物映画ってこれが本質なのかもしれないね((O_o)実際問題、最近のものより昔の動物映画のほうが単純に感動できる作品が多かった気がする。
小学5年生まではほとんど動物映画しか観てなかったから300本ぐらいは動物の映画観ていると思うけど、その経験をふまえて痛感する部分があるね(>_<)
個人的には最近、デーブ・スペクターがものまねしているリチャード・ギアの「はちぃ~」ってのが聞きたかったんだけど、近くの映画館には吹替えしか公開されてなかったから残念ながらそれを聞くのはDVDが発売されてからになりそう…(>_<)
ちなみにリチャード・ギアの吹替えをしているのは北大路欣也ということで、ご存じの通りソフトバンクのCMで有名な犬のお父さんの声をやっている人なんだよね((@_@)
いくらフジテレビ開局50周年ということにしてあるにしてもあんな重要な役に高島彩を使うのには納得いかなかった(>_<)
「HACHI ただいま」「HACHI 元気だった?」
映画「HACHI 約束の犬」(ラッセ・ハルストレム監督)から。
犬好きの私には、大満足の作品だったし、メモも溢れた。
「お前がしゃべれたら、話が聞けたのに・・そう思うだろ?」とか
「八は、天に昇って地に下りるという意味がある」、
「驚いたよ こいつ ヤンキースのファンだ」、
そして「ハチ 手紙だよ 子どもが餌をやってくれって」・・
しかし、今回私がピックアップした台詞は、
たぶん、字幕でも出てこない台詞。(今回観たのは、吹き替え版)
俳優以外の人たち(たぶんエキストラの人たち)が、
アメリカ郊外のベッドリッジ駅で「HACHI」を見つけては、
声を掛ける台詞、それも聞き取れないくらい、小さな挨拶。
それが「HACHI ただいま」「HACHI 元気だった?」。
主人公のパーカー・ウィルソン教授以外にも、
HACHIのお陰で、心が和んだ人たちが大勢いたことが嬉しかった。
ほとんどの住民が「HACHI」を受け入れていたことがわかる。
映画と知りながら、私もこの街に住み、この駅を利用し、
夕方5時過ぎ「HACHI ただいま」「HACHI 元気だった?」と
駅の出口から声を掛けたい、そんな気分になった。
犬好きは、観ないほうがいいかな、絶対、泣くから・・(汗)。
PS.
映画に影響されやすいのか、明日から、我が家の愛犬「ジェイク」に
(15歳のミニチュア・ダックスフント)声をかける機会が増える。(笑)
「JAKE ただいま」「JAKE 元気だった?」・・彼は何も知らずに、
シッポを思いっきりふりながら、飛びかかってくるに違いない。
さらっとした涙
日本版のハチ公物語はとにかく、泣ける。が、湿っぽいかも。葬儀中に飛び込んで
写真に向かって吠えまくり、霊柩車の後を追っていくも渋谷駅から先には行かず…。
ハリウッド版は、そういう描写は無く描けている。ご主人様が、やってくれたらなと思っていたボールを取りに行く。最後の日にやるのが泣けるかも。
でも、やはり私は日本版が好きかな。
配慮が感じられた映画
余計な枝葉がついていない、
秋田犬ハチが主人公の好感持てる映画と思いました。
犬が題名に入っていても実際は人間が主人公の物語に
なっていたことが今まで多かったように思いましたが、
『HACHI 約束の犬』は、秋田犬が主人公の映画になっておりました。
犬の生態も良く描かれており心内で拍手してきました。
大まかなあらすじは知っていたけれども、
それでも時折ぽろぽろ涙が。
ケイリー=ヒロユキ・タガワさんを起用されたことにより、
ハチが日本生まれの犬であることを印象づけ、
日本の忠犬ハチ公にも
映画『ハチ公物語』にも配慮があった気がしました。
おかしな所も確かにありましたが、それに余りあるいい映画でした。
珍品
そりゃ確かに、映画の主役である犬は可愛い。そして、健気で涙を誘う名演を見せてはいると思う。だから、犬が好きな人であれば、きっとそれだけでも満足できる作品ではあるのだろう。
ただし、1本の映画として観た時に、やはりその珍品ぶりが際立つのも事実。日本の田舎に暮らす住職に拾われた犬が、なぜかアメリカに届けられる冒頭のシークエンスはさっぱり意味が分からないし、ハチを拾って来たリチャード・ギア扮する大学教授が、同僚の助けを得てWikipediaで秋田犬について調べるシーンは、「真面目にやってるのか!」と説教したくなる、いや苦笑を禁じ得ない珍シーン。あれは一般ユーザーが自由に編集できるwikiだから、内容が間違えててもいい、ってことなのかもしれないけども。。
ともかく、「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」や「ギルバート・グレイプ」の名匠ラッセ・ハルストレムが監督をしているとは思えない凡庸さが残念な作品だ。
HACHI目線のモノクロ映像が新鮮 “犬のきもち”ですね!
ハリウッドに渡った日本の『ハチ公物語』は、やっぱり泣けてたまりませんでした。命尽きるまで、亡くなった教授を駅で待ち続ける姿、『約束の犬』という題名の通りでした。風景もとてもステキな映像で、心なごむ気分になれました。
ハチの恩返し。
渋谷のハチ公像は待ち合わせの目印として有名だし、
先だってTV放映された「ハチ公物語」はほぼ実話である。
それに続いて、このハリウッド版「HACHI」の登場。
犬好きはもちろん、この物語を観て何も感じない人の方が
おそらく少ないのではないだろうか。
ただ「待つ」ことのできる動物が、一体どのくらいいるのか。
私はこの「待つ」という行為にものすごく興味があったのだ。
不信感を募らせる犬(人間)ならば、大人しく待ったりしない。
どんなに嫌われようと最愛の人を追い回してくっ付くはずだ。
じっと待てるほど心に平安を与えるのは、紛れもなくその親。
つまり飼い主なのである。絶対に帰ってくるという安心感。
その昔、やんちゃで我儘でどうしようもなかった私の息子が、
(もちろん親を待つなんてことはできないので、常に大騒ぎ)
テーマパークのベンチでじっと私を待ってくれたことがあった。
お土産を買ってくるからね。絶対ここにいるのよ。という
私の言いつけを守って(実はかなり時間がかかってしまったが)
ジーっとそこで待っていた。「ごめんね~遅くなっちゃった」と
駆け寄ったとき、安心したのか「良かった~。僕ね、お母さんが
なにか事故に遭ったんじゃないかと心配したんだよ」と言った^^;
…それはまったく逆である(爆)
だいたい子供を置き去りにして買い物に行く私がどうかしてる。
それなのに…。この時ばかりは思いきり抱き締めてしまった。
HACHIを観ていたら、その時のことを思い出してしまった…。
HACHI。文句なく可愛い。可愛くてどうしようもないのが正解(爆)
(子供は柴犬を使っている。顔が秋田犬とは違うので分かると思う)
パーカーに運良く拾われたHACHIは、彼の愛情ですくすくと育つ。
そして、すこしでも彼と長くいたいHACHIは、駅までの送り迎えを
するようになる。その光景は駅で話題となり、皆がHACHIを知る
ところとなった。そんな幸せな日々から、ほどなくして…。
日本人なら大方は知っている話を、L・ハルストレムは上手に
脚色して見せてくれる。もちろん「ハチ公物語」のベースは崩さず
(というかムリムリ合わせている箇所も多いが^^;)
人間と犬がより近い関係に。信頼関係の描き方が実に優しい。。
HACHIは本当に、パーカーのことが大好きだったのだと伝わる。
後半で黄色いボールをくわえたあたりから、涙腺がゆるみ、
その後の展開を思うだけで涙が溢れ出た。どんなに好きでも、
どんなに離れたくなくても、いつか別れがくる。永遠の別れが。
ここでまた、先日亡くなった「金魚」のことを思い出してしまった。
(あぁ~もう、ナンなんだ私は。自分のことばかり思い出して…)
大好きな相手との別れは死ぬほど辛い。人間ばかりでなく。。
パーカーが亡くなった後も、HACHIは駅に通い続けるが、
実はそこからの方がずっと長い。よそへ行っても、預けられても、
ハチ公同様、HACHIもそこへ通い続けた。それが習慣だった?
とはいえ、果たして独りでそれを続けられる人間がいるだろうか。
幾年もそれをくり返しただけでも、この子は本当に偉いと思う。
ハチ公もHACHIも、飼い主からたくさんの安心を貰っていたのだ。
だから彼らの顔に不安はない。逢えない不満はあってもね…x
「来ない人を待ち続ける。」とハチ公を美談化したのは人間、
「いや、実は餌目当てだったんじゃない。」となじるのも人間。
人間てやつは本当に浅ましい…。
映画でのHACHIは、やがて野良犬となるが、あれも無責任だ。
HACHIがそんなに行きたがるなら、行かせてやればいいのだが、
逢えないのが分からないなら、毎日迎えに行ってやるくらいの
そんな労を抱える飼い主にはなれないもんだろうか。と思った。
責任がとれないなら、絶対に動物を飼っちゃいけない。
HACHIの気持ちを代弁したような台詞は、人間側の解釈である。
ただ救いなのは、
実際のハチ公は野良犬ではなかった。方々を転々とはしたが、
最後は引き取られた家から駅までを通っていたんだそうだ。
駅前の焼鳥屋のやきとりが大好物で、それを貰うのも楽しみ。
そのうち病気になり片耳が垂れたが、晩年までハチ公として
人間たちを喜ばせ、最期は駅の反対側にある橋傍で亡くなった。
享年11才。
盛大な葬式のあと、大好きな先生のお隣に分骨され眠っている。
ハチと先生が暮らした日々は、僅か2年にも満たなかったそうだ。
(ボロ泣きは必至だけど、観るなら必ず字幕版をお薦めします)
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