「珍品」HACHI 約束の犬 ダース平太さんの映画レビュー(感想・評価)
珍品
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そりゃ確かに、映画の主役である犬は可愛い。そして、健気で涙を誘う名演を見せてはいると思う。だから、犬が好きな人であれば、きっとそれだけでも満足できる作品ではあるのだろう。
ただし、1本の映画として観た時に、やはりその珍品ぶりが際立つのも事実。日本の田舎に暮らす住職に拾われた犬が、なぜかアメリカに届けられる冒頭のシークエンスはさっぱり意味が分からないし、ハチを拾って来たリチャード・ギア扮する大学教授が、同僚の助けを得てWikipediaで秋田犬について調べるシーンは、「真面目にやってるのか!」と説教したくなる、いや苦笑を禁じ得ない珍シーン。あれは一般ユーザーが自由に編集できるwikiだから、内容が間違えててもいい、ってことなのかもしれないけども。。
ともかく、「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」や「ギルバート・グレイプ」の名匠ラッセ・ハルストレムが監督をしているとは思えない凡庸さが残念な作品だ。
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