「犬目線で物事を語る感動作」HACHI 約束の犬 バフィーさんの映画レビュー(感想・評価)
犬目線で物事を語る感動作
私がこの映画を観たのは、2009年公開初日の8月8日だった。当時デーヴ・スペクターが色々な番組でやたらと「はちぃ~」というリチャード・ギアのモノマネをしていて、劇中でリチャード・ギアからそれを聞きたかったのだが、吹替え版しか公開されていなかったため、仕方なく吹替えで観たがリチャード・ギアを北大路欣也が担当しており、「はちぃ~」という、たどたどしさはなくなってしまったがソフトバンクのお父さんが犬の飼い主役というのは、おもしろいキャスティングである。
高島彩も吹替えに参加していたり、フジテレビ製作ということで、前評判はあまりよろしくなかったが、監督が犬を描くことに関しては天才的であるラッセ・ハルストレルということもあり、素晴らしい感動作品に仕上がっていた。
犬が亡き主人を待ち続けるというプロット自体が感動しないではいられないものではあるが、それ以上にハチの目線を通して物語を進めるという、犬目線を巧みに使った演出と秋田犬のもつ特徴や性格を反映させることで描き切ったことは流石である。
犬が言葉を喋ったり、脳内で想像していることを言葉に表すという手法を全く使わないで、犬の気持ちを表現できた映画としては、クオリティの高い作品と言えるだろう。
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