「白のソナタ」20世紀少年 最終章 ぼくらの旗 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
白のソナタ
1970年には万博があった。“まんはく”ではなく“ばんぱく”だ!多分ケンヂくんたちは近い世代なので、すごく共感できる部分が多い(はい、昭和の人間です)。1作目鑑賞の後にコミックを全部揃えたおかげで大阪万博のことをちょっと思い出した。友人たちとアメリカ館とソ連館は絶対行こうね~とか、松下館も外せないよね~だとか騒いでいたりした。でも、行けなかった。ツベルクリン反応がどうとかこうとか親に説得されたけど、本当は貧乏だったからなんだよね。
でもね。学校の先生が「万博行った人、手を挙げて~」などと質問したりするのは今から思えばイジメみたいなもの。30数人いたクラスの中で手を挙げなかったのは俺を含めて2人だけだった。悲しかった。でももう一人の子が誰だったのか全然覚えてない・・・あ、2人とも透明人間になっちゃったんだね。漫画を読んで色々思い出しちゃいました。
2025年に再び大阪万博が開催されますけど、万博とかオリンピックとかってやりたがる権力者は結局は「ともだち」と同じ。70年に見に行けなかった人か、日本の国力を世界に示したい人たちがやりたるんでしょうね。どうせならワクチン接種会場も設けてほしい・・・
昭和のアナクロ、アナクロ、そしてノスタルジーに浸れる感想を持った原作コミックでしたが、なぜか映画は派手な細菌兵器との戦いが強烈なインパクトを持ってました。秘密基地で遊んだ仲間たちの中で自分は誰に当てはまるんだろうとか、ボウリング場懐かしい~とか。そしてミステリアスな部分と理科室の幽霊、ともだちの正体は?とワクワクさせられた。でもまぁ、映画は映画でそれなりに楽しめましたよ。
3作目ではコンチ(山寺宏一)が一番良かった。他のメンバーはみんな老け顔で同窓会気分にさせてくれたけど、小泉響子(木南晴夏)が活躍しないのが残念。そしてコンサートの観客にも斎藤工とか吉田照美とか原口あきまさとか・・・そしてケンヂの名前の由来となる遠藤賢司本人も登場!
コロナ禍で見ると、また違う視点から見てしまい、Dr.キリコのシーンでは潜伏期間が長そうだったのに何故か空中散布するとすぐに症状が現われたりという矛盾も感じてしまう。そして「政府はワクチン隠してる」という発言も気になるところだ。
【2009年9月映画館にて】