「たぶんこの感想は、少数派だろうな・・・」わたし出すわ septakaさんの映画レビュー(感想・評価)
たぶんこの感想は、少数派だろうな・・・
公開初日、
上映後の舞台挨拶付きで鑑賞。
この映画にかぎらず、
東京国際映画祭にて上映された作品は、
いつもは完売するはずのチケットが売れ残る傾向にあるようです。
今作、それでも
上映開始前には全席完売したようで、
映画関係者もホッと胸をなでおろしたことでしょう。
小雪さん、黒谷友香さんなどが
上映後に、登壇となると当然ながら
座席は、最前列から順に埋まっていく。
私の両隣に座られた小母さまペア。
ともに舞台挨拶付きの鑑賞は初めてだったらしく、
一方は「なに、前から座っていくなんて」と目を白黒。
一方は「なんで、整理番号うしろの方だったのに、こんな良席が空いてるの?」
そんな両ペアを横目に見ながら、
「(そうなんです!それが舞台挨拶つきの特徴なんです!!)」
川平慈英ばりのナレーションを頭の中で叫んでいたのでした(苦笑)
★彡 ★彡
いやぁ、わたしこの世界観好きだなぁ(笑顔)
上映後、拍手の準備。
ところが、なんの反応もなし。
今、思うと、当サイトの評価の低さ同様、
イマイチに感じたお客様が大多数だったのでしょう。
イコール、
超狭いストライクゾーンに
たまたま、私がはまっただけなのでしょう。
《 お金 》
《 分相応 》
今作、公開前から、
愛読誌に連載記事が掲載されていました。
その関係で、事前情報満載の状態で鑑賞となりました。
だから、ある程度、
作品の内容は予測できます。
と、なると、
あとはその予想&期待通りか、
もしくは上回れるかどうかだけに焦点は絞られます。
そして、結果は冒頭。
この表現方法、この世界観、わたしは好きです(笑顔)
森田監督、
主役の謎めいた女性は
小雪さん以外、考えられなかった。
そして、抜擢された小雪さん。
つかみどころのない役で難しかったそうです。
上映後の話で
「なるほどね」と感心したのは、
登場人物たちのこれまでの生い立ちの表現方法。
小雪さん、東京から函館へ戻ってきた。
他の人物。函館に残り、住みつづけた。
街に対する距離感とでも言うのでしょうか。
離れた人と住みつづけた人、
それを表すのに函館に実際に住んでいる方々との
ふれあいが役作りのうえで非常に参考になったと語っていました。
井坂さんなんて、
市電運転手役をするにあたり、
1日中市電に乗っていた日もあったそうです。
字幕スーパーによる過去の表現。
謎めいたままの小雪さんと仲村トオルさん。
結局、お金だけで行ききってしまったこと。
あまり大きな出来事もなく終わってしまったこと。
突っ込みどころはありますが、
函館の街が生み出したのであろう、
登場人物たちの存在感、立ち姿、その
背景に、スクリーンには映し出されない
これまでの人生が見えてくるような気がして、
良い映画だなぁ、とエンドロール中、心地よく余韻に浸ってしまいました。
★彡 ★彡
詰め込みたいことを詰め込めるだけ詰め込んだ。
あぁ、よかったと終わらず、終わってからも色々考えさせられる作品。
森田監督は、最後の締めの言葉として、こう語っていました。
まさに、仰るとおり。だから、ここまで気持ちをうまくまとめられなくて、
レビューが書けませんでした(苦笑)
心温まる穏やかな作品をありがとうございました(笑顔)