「結束感が足りない・・・。」アベンジャーズ sigeさんの映画レビュー(感想・評価)
結束感が足りない・・・。
①原作は未読
②「アイアンマン」から「キャプテンアメリカ」まで全て観ている
③一番好きなキャラクターはトニー・スターク
という条件で鑑賞。
日本語吹替3D版で鑑賞しましたが、
まず、冒頭からフューリー長官の吹替が竹中直人で
いきなり話に集中できません…。
最後まで違和感を払拭できませんでした。
本作のように、他作品との連続性が重要な映画は
宣伝目的で俳優を使うべきではないでしょう。
次に「アイアンマン」から連なる壮大な前振りを経て、
満を持しての登場ですが、
結局「アベンジャーズ」として立ち上がるまでが長いです・・・。
それぞれがキャラ濃すぎて、
“水と油”なんて予告見れば十分わかりますし、
はじめアイアンマンvsソーvsキャプテンなんて
絵面的に上がる箇所はあったものの、
すぐ説明パートに移り、話は停滞してしまいます。
要はストーリーに対する緊張感がどんどん後退していくんです。
それで、肝心のクライマックスは
「トランスフォーマー/ダークサイドムーン」で見たような映像ばかり。
それでも3D表現は素晴らしかったです。
しかし、各キャラクターの戦闘能力は高いのに、
それぞれが個々で力を発揮していて、
散漫な印象を受けました。
せっかくの夢の共演なのに、
力を併せて立ち向かっている感があまりありません。
そうではなく、それぞれの個性を出し合って、
手を変え、品を変えて敵に立ち向かい、
“屍を乗り越えて行け”“次は任せた。バトンを託す”的な展開なら
かなり上がるんですけどね・・・。
ここは「スパイダーマン3」や「Xメン/ファイナルデシジョン」の方が
テンション上がったし、結束感は高かったなぁ。
アベンジャーズも中盤で共闘したものの失敗して、
失敗の原因をいがみ合い、
それでもあることをきっかけに
今度はよりまとまる・・・というような
ストーリー展開を期待していただけに残念です。
もはやアメコミヒーローが集結させたぐらいでは、
観客は喜びませんよ。
脚本を練ってください。
しかし、各々のキャラクターごとの映画を作り、
本当は本作を頂点と位置づけなければならないのに
本編の中でも初めから
“続編作りますよ”というメッセージを出しているのは如何なものか。
「ロード・オブ・ザ・リング」「スター・ウォーズ」のように
初めから“3部作”などのように謳ってくれれば良いが、
「バイオハザード」のように終を決めず、
ダラダラと続けていくのはどうなのかなぁ。
観終わったあと“「ダークナイトライジング」もう一回観に行こうかなぁ”
ついついそんな風に感じてしまいました。