「アベンジャーズだョ!全員集合。ハリウッドよ、たしかにこれは映画だ!」アベンジャーズ たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
アベンジャーズだョ!全員集合。ハリウッドよ、たしかにこれは映画だ!
スーパーヒーローが一堂に会するアメコミアクション映画「MCU」シリーズの第6作にして、各シリーズのヒーローたちがアッセンブルする『アベンジャーズ』シリーズの記念すべき第1作。
宇宙の果てより蘇ったロキが率いるチタウリ軍に、スーパーヒーローチーム、通称「アベンジャーズ」が立ち向かう…。
○キャスト
トニー・スターク/アイアンマン…ロバート・ダウニー・Jr。
スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ…クリス・エヴァンス。
ソー…クリス・ヘムズワース。
ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ…スカーレット・ヨハンソン。
クリント・バートン/ホークアイ…ジェレミー・レナー。
ロキ…トム・ヒドルストン。
ニック・フューリー…サミュエル・L・ジャクソン。
ペッパー・ポッツ…グウィネス・パルトロー。
J.A.R.V.I.S(声)…ポール・ベタニー。
エドワード・ノートンに代わりブルース・バナー/ハルクを演じるのは、『エターナル・サンシャイン』『シャッター アイランド』の、名優マーク・ラファロ。
製作はケヴィン・ファイギ。
製作総指揮には『アイアンマン』シリーズの監督を務めたジョン・ファブローとスタン・リーが名を連ねている。
第21回MTVムービー・アワードにおいて、作品賞を受賞!
各ヒーロー達の単独映画5本を経て、遂に集結したアベンジャーズ。日本では『ウルトラマン』や『仮面ライダー』、『プリキュア』などでお馴染みのオールスター映画だが、ハリウッドのビッグバジェットで作られたのは本作が初なのでは?
アベンジャーズにはそれぞれの単独映画を作ることができるほどの個性的な面々が集う。
あまりにも各キャラクターの個性が強すぎるため、少しでも彼らの扱い方を間違えば無茶苦茶な映画になってしまっていたことだろう。このクセツヨ軍団をまとめ上げ、本作を一つの物語として過不足のない作品に仕立て上げたジョス・ウェドン監督の手腕にはあっぱれ!💮…まぁその後彼はセクハラやパワハラで告発されるんだけどね…。
メインヴィランを務めるのは『マイティ・ソー』(2011)に登場している、ソーの弟ロキ。新キャラではないためインパクトにはかけるが、ただでさえメインキャラが多いのにここで新キャラとか出しちゃうと流石に画面もシナリオもゴチャゴチャしてきちゃうと思う。旧作から既存のキャラを引っ張ってきたのは英断だと思います。
このロキが弱い…。やることなすこと小物くさい。ハルクに凄いボコられる。ちょっとかわいそう。
彼が率いるチタウリ軍団も弱い。テンプレ的な悪のエイリアン軍団といった感じでフレッシュさもない。
普通ならマイナス要素になるこれらの点。しかし、本作においてはむしろプラスに働いていると思う。
ヒーロー映画において、敵が弱いと興醒めするものだが、本作においては敵が弱くて大正解。アベンジャーズの初陣な訳だから、各キャラクターの活躍をドンッ!とアピールすることが一番大事。強敵との闘いは次回作以降でやれば良いのです。
また、ロキはクソ雑魚ながらもその小物感が妙にキュートで目が離せないような魅力がある。シリーズが続くにつれてどんどん人気が高まり、ついには単独主演ドラマまで作られちゃったロキ。これだけ良いキャラしてるんだから、人気が出るのも納得!
スーパーヒーロー達による派手なアクションは非常に楽しいが、本作の一番の魅力は地球の危機にも拘らず仲違いしてしまうヒーロー達の人間臭さ。全員ハイスペックなのに何処かポンコツで、凄くキャラ萌えする作品だと思う。
コメディとシリアスの割合も絶妙で、個人的にお気に入りなのは、「ロキは俺の弟だ!」→「あいつは80人も殺した。」→「あいつは養子だ。」の件。凄くバカバカしいやりとりを、さりげなくやっているのが良いのです🤣
ボコられたロキが最後に「一杯呑んで良い?」という所も凄く良かった✨
シナリオは特に目新しいものではないが、各キャラクターの魅力がとても良く伝わってくる。シリーズ1作目としては上々だと思う。
やっぱり映画は楽しいのが一番!ハリウッドよ、たしかにこれは映画だった!
※ポストクレジットシーンの、あのクソつまらなそうな気まずい打ち上げ。
あれ最高!全員無言なのが良い!本当に監督は笑いというものをわかってらっしゃる♪