マイティ・ソーのレビュー・感想・評価
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CGはきれいなものの、人間ドラマが希薄
う~ん、最近の人間ドラマ重視のマーベルスタジオ作品としては、かなり希薄なドラマでした。まずロケ地がニューメキシコのみで、あとはCGというのが気になります。ひょっとしたらB級に近い予算なのかも知れません。
浅野忠信の出演シーンを期待していたのですが、ソーの側近で護衛役という重要な役柄でありながら、出番は少なく、ガッカリしました。ナタリー・ポートマンが演じるジェーンとの恋も、いつの間にかそういうことになっていて、ロマンが感じられません。ヒーローものの恋であっても、TVシリーズ『ヤングスーパーマン』のように、恋愛ドラマを上回るロマンチックなストーリーは可能なはず。アカデミー女優を相手に、ラブストーリーをきっちり描き込んでおけば、傲慢だったソーが、地球で恋に落ちて、思いやりの心を持つようになるという変化が、もっと印象深くなったことでしょう。とういことでCGで作り込まれたSFバトルを楽しむヒーロー映画に仕上がっていました。
それにしても、マーベル最強のキャラクターは、「神様」だけに強すぎます。そのため戦闘シーンの軸はアスガルド中心で、巨人とのバトル以外に地球で戦闘に絡むシーンがありませんでした。まぁ、地球にいたときの殆どが、パワーの源泉であるムジョルニア(聖なるハンマー)を取り上げられて、フツーの人間なってしまっていたら、仕方がないですね。
また他のキャラクターは町中にいても、あるかもと思えるのに、さすがに神様が天から振ってきて、人間と共同生活するのは、ギャップが大きすぎました。結局、今までのヒーローは、人間だったのに比べて、「神様」をヒーローにしてしまうと、人間界とのギャップがありすぎて、感情移入しにくいドラマになってしまうのです。
だいたい「神様」というわりには、登場人物が世俗の人間と対して変わらないのが気になります。神話の世界を感じさせず、どこか舞台のアスガルドは中世の王国のような感じなのです。
ストーリー面でも、突っ込みたいのが邪神ロキが何を目論んでいたのかということですロキは、王の息子であり、ソーの弟でした。しかしその出生には秘密があり、実は氷の巨人の息子でした。ソーの王宮追放後、勝手に王位に就いたロキは、氷の巨人掃討を始めます。それは王としての実績を国民に示すことで、権威をつけたいためでした。でも、いくら名誉のためとはい自分の本当の父親が統治する国を攻撃するでしょうか。しかも同時に、今度は氷の巨人の軍隊をアスガルドに密かに手引きして、病床に伏せる王オーディンの殺害を企むのです。ロキが何に野望をもっているのか、その心理がよく分かりませんでした。
試写会は2Dでしたが、3Dになったら迫力あるバトルシーンは、見応えあるでしょう。アスガルドの美しい王国の風景やエンドロールで繰り広げられる大宇宙のパノラマシーンは、大変美しく、3Dで見応えある映像なるだろうなぁと思えました。
ところでマーベルスタジオ作品のお約束は、エンドロール後に必ず重要シーンが登場すること。エンドロールの最後の文字に、「ソーは、アベンジャーで帰ってくる」という予告めいた文字が躍りました。しかし、ラストのあることで、ソーは2度と地球に戻ってこれなくなったはず。もう会えなくなってしまったジェーンに恋い焦がれるソーが描かれて、ラストを迎えたのです。
アベンジャーで帰ってくるには、何か仕掛けなくてはいけません。すると、アベンジャーの指揮官ニック・フューリー大佐(風貌は丹下段平に似ている)の元に訳ありの機器を携えて、ある人物が訪ねてきます。この自分人物は、ラストでアスガルドから宇宙の彼方に消えていったはずなのに、こんなところで再登場して驚きです。そして、この機器がソーを呼び戻す切り札になりそうな予感を感じました。
ところでいよいよ、来年に公開の迫った『アヴェンジャーズ』。オールスターヒーローによるストーリー展開だけに、過去の『アヴェンジャーズ』の興行成績はいまいちでした。
マイティ・ソーはアイアンマン、キャプテン・アメリカと並び、アヴェンジャーズのビッグ3のひとり。10年がかりで、慎重にアヴェンジャーズのヒーローを小出しに再登場させて、ファン層を広げてきたマーベルスタジオにとって、いよいよの正念場を迎える時期が近づいていると思います。
そのための布石として、『インクレディブル・ハルク』の終了時には、トニー・スターク登場し、アイアンマン1終了時ではニック・フューリーが登場しました。アイアンマン2終了時に、空からハンマーが降ってくるシーンが描かれたのは、本作への伏線だったわけです。
『アヴェンジャーズ』は、同じ配役が登場できるようスケジュール調整中であるとかで、これまでのマーベルスタジオ作品を見てきたものとしては、楽しみです。たまにはエドワード・ノートンをスクリーンで見てみたいものですね。
新たな実写アメコミヒーローの誕生
「スパイダーマン」や「X-メン」「ハルク」さらには「アイアンマン」の物語は既に何度か実写化され、一定の評価を受けてきましたが、今回のこのソーの語は素晴しい出来になっています。アクションあり「ハムレット」を彷彿とさせるドラマありさらにはラブストーリーありともりだくさんです。他のアメコミヒーローのオリジンストーリーに負けないものになっていました。それだけこの物語にハマったということです。
偉大なる神の息子であるソーとロキ。ある日ソーはごう慢な性格を父親にとがめられ力をすべて奪い去り人間界に送り込まれる。そこでソーが出会ったのはジェーンら科学者チームと出会う。一方のロキは虎視眈々と王の座を狙っていて恐ろしい計画を実行し始める。
注目はソー演じるクリス ヘンズワースら豪華キャストの演技とアメコミ映画ならではの映像美。キャストの中で印象に残るのはクリス ヘンズワースだけではありません。ロキ演じるトム ヒドルストンの演技も印象深いものがあります。私が思うにアクション映画だったりアメコミ映画だったり、この手の映画を完璧に成功させるためには悪役がいいかどうかにかかっていると思います。トム ヒドルストンの演技を観るのは今回が初めてですが、印象的な悪役っプリを魅せていると思います。もちろんナタリー ポートマンやアンソニー ホプキンズの演技もよかったです。
映像面に関しても申し分ないですね。3Dで観れるならぜひ観たかったそんな映画です。巨大なお城やクリーチャーやバトルシーンの数々は3Dで観たらきっと迫力があるでしょうね。実に素晴しかったです。ソーとジェーンのラブストーリーも実にロマンチックでした。ナタリー ポートマンは「ブラック スワン」もできればこういった役もこなせるんですね。実によかったです。
いずれにしてもこれは弱点やら欠点やら言ってる場合でない傑作です。ケネス ブラナー監督は素晴しい作品を作り次のアベンジャーズヒーロー「キャプテン アメリカ」の展開も気になります。
ソーきたか!
なるほどね、ソーきたか!と エンタメ大好きな私を唸らせた 一本。 スーパーヒーローのお話は いくらでもあるけれど、強さがちがう! しかも“超人なのに自然な振る舞い”なのが ソー!!(実際の発音は thなのでちょっと聞こえが違うんですけど…)
神々の王の息子ソーは、ごう慢な性格をとがめられ 謙虚さを学ぶために人間界へ送り込まれる。 父(王)との確執、自分の不甲斐なさに打ちのめされるソーに 黒い影が忍び寄る(作品情報より一部抜粋)。
主人公のThor(あえて英語表記にします)を演じた クリス・ヘムワーズ。 この人をキャスティングした人、あんたはエライ! コミックを読んだことがないので描かれているThorを知らないのですが、ストーリーを追うごとに Thor = クリス・ヘムワーズ = 確定。 この人以外に考えられないし、クリスの出演作品は 記憶にうすいものばかりですが 大胆演技がよかった! いや、実際 気性が激しい人だと(ゴシップ記事で)読んだことがあるので あれは地なのかも。。 ホントによく(クリスを)見つけてくれた! キャスティング担当の人、ありがとう★★★ クリスも(頑張ってたから)、ありがとう。
Thorの父ちゃん(神さまで、王さま)・オーディンを演じた アンソニー・ホプキンス。 圧倒的な 存在感。 いつも小柄に見える アンソニー様、今回は デッカく見えました。 神さま役は リーアム・ニーソンというイメージが(私のなかで)定着しているのですが、アンソニー様が 肩を並べました。 ダメ息子を叱りつけるところなんて、迫真。
ヒロイン役・Thorを“拾う”女性・ジェーンに ナタリー・ポートマン。 コメディには向かないと思うんですが、今回は 花を添えるという意味でよい味 出してました。(人間界のひと役 なので)衣装が地味でしたが、そのギャップが 作品を引き立てていたと思います。 と言うか、Thorの衣装が すご過ぎ(笑)。
Thorの弟・ロキを演じた トム・ヒドルストン。 (フィギュアスケートの)ジョニー・ウィアーではありません(笑) キャラ設定が ちょっと弱いかなぁ。。 でもThorをしっかり引き立ててました。
その他、Thorの仲間・ホーガンを演じた 浅野忠信さん。 ん~、セリフは悪くないのに 印象がうすい。。 ハリウッド俳優に おされ気味な感じがしました。 日本人だからなのか“静の表現”、リアクションの少ない 役どころ。 続編でるなら(作ってほしいなぁ*☆・。)救護班じゃなく、もっとスポットライトが当たることを願います。
コミック(原作)ならではの笑いが たくさん散りばめられていて、その軽さも エンターテイメントとしてプラス効果。 でも あのハンマーは重そうだ(笑)
アヴェンジャーズ観るつもりなら絶対
IMAX3Dで鑑賞しました。
まず、キャスティングはこれまでのマーベルものの中でも、かなり
良かったと思います。
製作が進み、主演が発表されたときには、「クリス・ヘムズワースが
ソー?!マジで?!」とやや否定的に感じていたのですが、ニュースを
追っているうちに見慣れたのか、映画鑑賞時には全く違和感もなく
楽しめました。
主要人物(オーディン、ジェーン、ロキ)のキャスティングは完璧で、
脇役のWarrior Threeたち(浅野忠信他)も活躍シーンは多くは無い
ものの、しっかり存在感を出せていたと思います。
ついでに、今作もスタン・リー親爺カメオ出演健在です。
ストーリーは、原作の根底部分を残して基本映画オリジナルとなって
いますが、気にする人はいないでしょう。
ただ、やはり2時間以内の尺に収めるのに、見所であるアクションを
犠牲にできなかったのか、ソーの心情の変化を描く余裕がありません。
その鍵となるジェーンとの関係もえらくアッサリしていて、説得力に
欠けるところも・・・。さらにアヴェンジャーズに繋げる必要がある
とはいえ、S.H.I.E.L.D.のコールソン(アイアンマンでもお馴染みの人)
に協力の約束をするシーンはやっつけにも程があるレベル。
まあ、こういった娯楽作品(殊アメコミもの)に細かいところをツッコむ
のも野暮といえば野暮。毎度のことながら、頭カラッポにして楽しむの
がファンのたしなみかと。
最近、3D映画が氾濫しているので、3Dであることに対しては特筆する
ところは無いです。いつも最初に少し「おぉっ」となるものの、途中
からは3Dであることを忘れていますから。
あと、アヴェンジャーズものではお約束なので、スタッフロールが
終わるまでは席を立たないこと!
今回は確実に「アヴェンジャーズ」に繋がる伏線になってます。
(個人的にはキャップへのブリッジかと思ったのに・・・)
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