劇場公開日 2010年8月7日

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「もっとみんなに見て欲しくって、わざわざここのIDとりました!!!」ヒックとドラゴン mogmogさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0もっとみんなに見て欲しくって、わざわざここのIDとりました!!!

2010年8月24日
PCから投稿

泣ける

笑える

興奮

見る前は子供向けだろう、と思っていたのですが、子供だけでなく大人まで、様々な視点で楽しめる傑作です。

物語は非常にシンプル。
テーマは最近よくある「他者や異文化を理解することの大切さ」で、
(まあアバターもそうでしたね)
予告編をみれば大抵の人はラストの流れまで予想できるはず。

でも、それでもですよ。
この映画は、人の心を大きく揺さぶる力があります。
正直最近見た映画の中で一番泣かされ、ハラハラ、ドキドキさせられました。

おそらく少年とドラゴンが理解し合うまでのプロセスが、無駄のない脚本で徹底的に表現されているからだと思います。

物語のはじめのほうに、とても印象に残った場面があります。

おそるおそる差し出された少年の手に、ドラゴンが顔を押しつけるシーン。

二人がお互いを理解し始めるきっかけとなる、繊細で、美しいシーンです。
そして切ない。
どうか、この二人が幸せになって欲しいと祈らずにはいられない。
ここでぐっと引き込まれ、あとは物語の波に乗って笑ったり泣いたり、です。
ストーリーがシンプルだからこそ、それに身をゆだねる心地よさがこの映画にはあります。

ストーリーだけでなく、映像も魅力的です。
とにかくドラゴンのトゥースレスが可愛いこと可愛いこと。
猫の愛くるしさにサンショウウオのテクスチャ、犬の忠誠さとドラゴンの力強さ。
表情もしぐさも、いろんな動物を研究して構成しているんだろうなと思います。

このトゥースレスに乗った飛行シーンも秀逸!
スピード感に加えて、バイクのような操作感。
バイクや飛行機が好きな人は、ドラゴンの飛行シーンを見るためだけにこの映画を見に行ってもよのでは?と思うくらい。

これだけ書くと本当に楽しくて爽快な映画ですが、最後の最後は、ただのハッピーエンドではないラストが待っています。
少年がしたことを、私たちが自分の立場で考えられるように。
他者痛みを、きちんと理解できるように。

良い映画です。
とにかく、どうぞ、皆さん劇場で観てください。

mogmog