「優しさと理解」ヒックとドラゴン KZKさんの映画レビュー(感想・評価)
優しさと理解
東京国際映画祭での3を鑑賞予定のため初めて鑑賞。
ドリームワークスが製作だけどどことなくディズニー映画のような優しさがあるなと思ったら監督がリロアンドスティッチと同じ方だった。
内容は至ってシンプル。ドラゴンは悪だと決めつけ狩る事で生活を守ってきた人間。その考えに誰も疑問に思うことなく過ごしている。
ヒックもまたその一人だったが、ある日ドラゴンと遭遇した。しかし彼から溢れでる優しさが狩る事よりも理解をしようとした行動に出て、ドラゴンと心を通わせ友達になる。
もちろんヒックは肉体的に弱かったが故の行動かもしれないが、それが理解へと繋がるわけだ。
そこからヒックはドラゴンの特性を学びさらに理解を深め次第にどんなドラゴンも心を通わせることができるようになる。
途中でドラゴンに理解を示すことを人間からは理解を得られず罰を受けてしまうが、最後は相棒のドラゴン、トゥースと手を組み人間を守ることで理解され村全体がドラゴンと共存していくことで終わる。
最後はヒックは敵のドラゴンと戦った際に足を失い義足となってしまうのだが、そこは心痛んだ。
やはり改革にはなにか犠牲がつきものといった現実性を突きつけられた。
人の固定観念というのは時として非常に愚かなものだと改めて感じさせられる。悪と決めつけていた存在が本来理解しあえる仲間、友になりえる存在なのは非常に愚かな固定観念である。
時代が変わればいろんな固定観念、価値観は今とは逆になり得ることもあるだろう。
柔軟な心と優しさ、異なるものへの理解を育むことがこれからの時代を生きるには大切なんだと改めて感じさせてくれる。
極めて心が温まる、優しい作品であった。