縞模様のパジャマの少年のレビュー・感想・評価
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時として残酷な友情
パッケージ写真にすっかり騙された。純粋な子どもたちの交流にかすかな希望を持って見続けたが、最後はショックでしばし呆然となった。中には入ったけれど、異様な雰囲気に一度は帰ろうとするブルーノを引き留めるシュムエル、知らない故彼に罪はない。二人で手を握り合う一瞬のカットがせめてもの救いに感じた。
ブルーノを必死に探す所長の父親だが、所長の権限で収容所の作業をすべて停止するのか!?は、甘い考えだった。残酷な結末によって所長自身は変わるだろうか、いや変わらない。自分の子どもの悲劇を公表することはないだろう。所長とは言え家族の不始末は自分の立場を危うくするので部下に箝口令を強いて、何事もなかったように任務を遂行することだろう。そして本当の苦しみ悲しみは敗戦後に来るのかもしれない。
母親の方が気がかり。それでなくても心を病みかけていたのにまさか愛する息子が、、と思うととてもまともな精神ではいられないのではないかと思う。見終わった後それが一番重く引きずっている。
目を覆うような残虐なシーンはないが、救いを見出せない不条理さが突き刺さる映画だ。
点数の付けづらい映画ですが
後味が悪く胸糞悪い映画ですが、ユダヤ人の虐殺は事実なので目を背けてはいけない映画と感じました。
子供はともかく大人にもまともな人格の登場人物がいたのは良かった。
楽しいとかおもしろいではなく印象に残るという意味での高得点です。
まだ火種はくすぶっている
なんの予備知識もなく観始めたが、これがホロコーストを題材にした物語だということはすぐにわかった。 状況設定からして、これがフィクションであることも、どういう結末になるのかも、途中から予想はできた。
その上で、どうしても受け入れがたい感覚が拭えなかった。 厳しい批判になるが、 お涙頂戴のフィクションでホロコーストの信じ難い非人道性を描くのは、無理があるのではないか、ということだ。
仮に、ドイツ人俳優がドイツ語で演じていたら、そこまで強い違和感を抱かなかったかもしれない。 いや、実話を元にした映画だったら、すんなり入り込めただろう。 しかし、これはフィクションであり英語劇だ。
自分の感覚を素直に言葉にするならば、 連合国側のアメリカやイギリスの俳優が英語でナチス党員を演じ、子供を使った悲劇で自分たちを正義の側に置こうとしているかのような違和感である。 制作陣に、そういう無意識の思惑が働いてしまっているのではないか―ということだ。 つまり、 さっきまで燃え盛っていた隣りの家の大火事を過去の物語として語っているような、少々軽い印象を受けるのである。
戦後、強制収容所から解放されて助かったユダヤ人の中には、高齢でもまだご存命の方はいる。 一方、ヨーロッパ各国では未だにネオナチの連中が活動しているし、世界的に右傾化が進む中、危ないレイシストも増えている。 80年経っても、人類史上最悪の大虐殺の記憶はまったく過去のものではない。 ホロコーストは、線を引いた向こう側に置いておくような「史実」ではなく、今でも自分のすぐ傍で起こり得る、極めて危険な警戒すべき「事実」なのだ。
この作品に私のような印象を持った人が、どれくらいいるかはわからない。原作はベストセラーだったらしいが、果たして原作者は、この作品にどういう感想を持ったのだろうか。
シュムエル
(URLを記入したためレビューが削除されました。記憶をたどり短く再録)
《映画のスタッフの、撮影初日のエピソードです》
監督たち製作陣スタッフが、雑談しながら歩いてロケ現場に近づいたところ、
収容所のセットの庭に、鉄条網の有刺鉄線の向こうに小さなシュムエルがいるのが見えて、
これから起こる惨劇を思って言葉を失い、
そのまま休憩に入ってしまったのだと。
子供と一緒に観ました
強制収容所=大量虐殺の場所
こんなありえない場所があったんですね。
調べると収容所の人は骨と皮でした。
実際はガス室で殺した後に
髪の毛、銀歯や入れ歯
皮をはいでたらしいです。
8歳の友情がとても悲しい映画でした。
残酷な歴史
胸糞映画として名高い作品。
胸糞映画とは2種類あると思う。
1つ目はとにかくイライラして文字通り胸糞悪い映画。
もう1つは展開が沈鬱で憂鬱な気分になる胸糞さ。
今作は後者でホロコーストの悲劇を描いた作品。
胸糞映画として有名なくらいなので結末はだいぶ予想出来てしまうが覚悟していてもやはり胸に響き憂鬱になる。ラストは多分あれしかなかったと思うし、あのラストのために作られた映画といってもいいぐらい。
でもさすがに1時間30分程度の本編では厳しいかな〜って印象。
もちろん最後は悲しく胸に響くのだが、あっさり終わってしまったから余韻があんま無い。もっと余韻を残し、ラストの衝撃を高めるためにも、ユダヤ人の少年との交流を優しい描写でもう少し描いて、その反面ラストはこれほどないくらいの残酷さで描ききれば、胸糞度も増して余韻もとんでもないものになったのかな、とか考えてしまった。
↑
好みがひねくれたら人間の考えなのであまりアテにはしないで下さい。
あとカメラのブレがちょっと気になった。
ラストが衝撃的で今までの中で一番ラストが印象に残る映画。ドイツ軍の...
ラストが衝撃的で今までの中で一番ラストが印象に残る映画。ドイツ軍の父を持つ少年とユダヤ人で収容所に入れられている少年の交流を軸にその家族や第二次世界大戦という状況を描く作品。子供の純粋で好奇心に忠実に行動することがこれまでに残酷なことになることがあるのかと観ていてとても心が痛くなる。この時代に生まれていなければ良かったのに、こんな戦争を二度と起こしてはいけないということを感じさせ、多くのことを考えさせてくれる映画だった。
オススメですが、鑑賞は気力のある時に。
希望のないラスト、救いようのないラストが、中盤~終盤にかけて予想できるシリーズ。
無邪気、無知が罪だと言われているような作品。8歳の子供に理解しろと言う方が無理な話かもしれないが、あの時代の子供(戦争の指揮を執る人間を父に持つ子供ならなおさら)たちは、戦況やその中に存在する格差を無意識レベルで感じ取っていると思う。
ブルーノからすれば、ユダヤ人少年への優しさは、心からの好意で、友達としての優しさに違いない。しかし、それが発覚した時にあまりに酷いとばっちりを受けるのは、ユダヤ人の少年である。
2024/10/05 再鑑賞。
何も悪くなく まだ何も知らない子供 希望を一瞬で消す残酷な現実。 ...
何も悪くなく
まだ何も知らない子供
希望を一瞬で消す残酷な現実。
ラストこのままで終わりそうな映像を観たまま
終わらないことを願ったが、
終わってしまう。
今を生きていることに感謝
少年が収容所に侵入してからドキドキが止まらなかった
自分(父親)の仕事で息子を殺すことになるとは
オチが読めるのにドキドキしていてどこかで彼らだけは助かってくれと映画だと分かってはいても願ってしまう
人種や国、宗教が違うからといって敵ではない
昔よりはそう思える世の中になった今を、この日本を生きていることに感謝
ドイツ軍服のコスプレ感!!
ドイツ映画だと思って観始めたので冒頭から違和感を感じましたが、イギリス映画でした。結末ありきで進行し、勿体ぶった感じです。両親がいつも適当な事しか言いません。ヒトラーもロスチャイルド出身ですし、ナチスも収容所もユダヤ資本なので、同じユダヤ資本のBBCがマッチポンプで作った単なるプロパガンダ映画だという印象です。子供をダシにして現代の人々に憎悪を植え付けるのは悪質です。ドイツ軍服が何かビシッとしておらず安物コスプレ感が半端ないです。
予告では美しい映像と音楽に魅せられて、うっかり少年たちの塀を越えた...
予告では美しい映像と音楽に魅せられて、うっかり少年たちの塀を越えた友情物語として捉えていたのが間違いでした。
当時の軍人家族の記録映画としても、
道徳を伝える為にも、世に残すべき作品。
DVDでは制作陣のさらに具体的な言葉が聞けるので
より理解しやすく、ラストでショックを受けたあとの良い緩和剤となって良かったです。
最後
ユダヤ人迫害時代のナチス党員の父を持つ少年と
ホロコーストの少年のお話。
子供ながらの無差別意識がどんどん侵食されていく。
姉のグレーテルがそのいい見本。
環境が変わったことと、
家庭教師のナチス思考+気になる中尉に近づきたいがゆえの乙女心が
彼女をナチス思考者へと変貌させたのだろう。
彼女の部屋のナチスポスターと地下の人形たちの残骸にはゾッとする。
最後自分の子供が死んだのを悟って大いに悲しむが、
実際に自分の身の回りで起きないと人間はわからないものだね。
ユダヤ人は有無も言わさず迫害してきたというのに。
重い。 ドイツ人の少年とユダヤ人の少年の金網越しの友情の物語。 ド...
重い。
ドイツ人の少年とユダヤ人の少年の金網越しの友情の物語。
ドイツ人少年の父親はユダヤ人収容所(毒ガス)所長というなんとも皮肉な現実。
収容所の内と外は雲泥の差。だけど、そういう大人の事情というかお国の事情というか、そういうことではなく、少年同士の友達を思う純粋な思いは、反戦を訴えるには充分すきるくらい。
所長がみた自分の息子の最期。それを思うと父親として戦争を考えて欲しいなーと思った。
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