「“CHANEL”に残る、時代をつくる女性の「強さ」と「したたかさ」」ココ・アヴァン・シャネル 飯田亜美さんの映画レビュー(感想・評価)
“CHANEL”に残る、時代をつくる女性の「強さ」と「したたかさ」
ファッション、おしゃれがとっても大好きな私。期待して映画を見ました。
映画を観た後に、なんともいえない高揚感と、勇気をもらった感覚があって少し体温があがりました。
もちろんいろんな方におすすめなのですが、特に、価値観やビジョンと現状のギャップがある方、仕事やプライベートで耐えて踏んばっている方(特に女性)にはとてもおすすめしたくなりました。
何かのキッカケになるはず、と思うからです。
今は知らない人がいないくらい有名なブランド「シャネル」。ブランドを立ち上げたのは「ココ=シャルル」という女性。
孤児院出身と決して恵まれているとは言えない境遇の彼女が、1909年、「シャネル・モード」という帽子店をスタートしてから、どのようにしてブランドを立ち上げ、大きくしていったのかが描かれている伝記的な映画です。
特にぐっときたのが「私は流行をつくっているのではない。スタイルをつくっているの。」というシャネルの名言でした。
流行や周りの目を気にせずに、「自分がこうしたいという想い・信念」に正直になった。
当時あたりまえだった、「コルセットでウェストを細く締めて胸部と腰を強調したスタイル」や「黒=喪」といった、固定概念を取り払って、女性の社会進出のきっかけになる。
シャネルブランドのアイテムを見ると、自由な発想や信念があって、今でも愛されているブランド(結果)になっている。
そんな今でも残るブランドを作り上げたシャネルが、本当に素敵でかっこいいと思いました。
また、ココ=シャネルの、可愛さ、たくましさなどいろいろな女性らしさが素敵だなと思いました。
女性が独立して仕事をするのが今よりももっと難しかった時代。
個人としていい仕事をするのと同時に、「パトロン」を頼りながらも、ある種のパートナーシップも結んでいく。
昔でも今でも、そんな難しい状況で、自分自身を出しながら進むのは大変だなと思います。
そんな中でもシャネルは、女性の武器を最大限活用して、目的を成し遂げていきます。
彼女の姿を見て「強い女」だな。したたかだけど、かっこいいな、見習いたいなと思いました。
しかし同時に、ある1人の男性と恋する乙女のような姿も描かれており、そのギャップもまた素敵でした。
いろいろな発見もあるし、映画の中のファッションアイテムなどのビジュアルも含めてテンションが上がりました。