リリィ、はちみつ色の秘密のレビュー・感想・評価
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深い
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母親に捨てられた主人公が、使用人の黒人女性と家出する。
父親を含め、周囲の人間の黒人差別を見るのが嫌だったのだった。
そして別の黒人女性が経営するはちみつ工場に住み込みで働く。
そこでも改めて黒人差別を目にするが、黒人との人間関係は良好。
経営者はずっと黙っていたが、実は主人公の母の乳母だった。
やがて主人公の父が連れ戻しに来た時も、本人の意志を尊重、残らせる。
そして母は自分を捨てたのでなく、ずっと後悔していたことも知った。
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徘徊型の映画やし、ピンと来にくい人種差別を扱った映画。
それでもそれなりに面白かった。
主人公の可愛らしい女の子は安達祐実に似ていた。
でも女性経営者は小錦に似ていた(場)
DVD210円ゲットシリーズ。高評価の感動作に期待したが、普通。泣...
DVD210円ゲットシリーズ。高評価の感動作に期待したが、普通。泣けなかった。
母親を殺してしまうという衝撃の設定。銃社会アメリカでは結構実際にいるのではなかろうか。そしてアメリカの汚点、黒人差別もしっかり背景に。はちみつは添え物程度(笑)
ヤバすぎたメイとクズすぎる父親がちょっと現実離れ。これが泣けなかった最大の原因かと。
最初は受け入れてなかったジューンとの邂逅の水浴びシーンが印象的だった。
めちゃめちゃ泣ける
公民権法が可決された直後の世界。
白人の少女と、黒人の女性の逃避行。
二人が見つけた、はちみつ色の居場所。
静かにジワジワと沁みてくるタイプの映画。
ダコタ・ファニング大人になったなぁ。
そして、さすがの演技力。
これが初演技だったら、この子役の行く末が心配になってたところだよ。
ジェニファー・ハドソンはやっぱり太ってるのが魅力的。
そしてなにより、クイーン・ラティファの包容力ってなんなんだろう。
どの映画を見ても、彼女が出てくるとホッとしてしまう。
疲れたとき、泣きたいときにハグして欲しい人ナンバー1かも。
Black Madonna Honey
ミツバチが引き寄せたとしか思えない偶然。
Boatwright三姉妹は、Lilyにとって正に(黒人の)聖母達です。
人種差別により迫害される黒人。
法律を無視して差別を続ける白人。
そんな白人の子供を育てて生計を立てる黒人の乳母。
母親への罪悪感と同時にその愛情への疑念を拭えない娘。
娘を素直に愛せず、時に残酷なやさぐれた父親。
純粋過ぎて悲しみを堪えられない女性。
結婚するかしないかで揉める男女。
人種を超えた友情や恋愛。
色々な「愛」の形を描いています。どれも完璧でないけれど、それで良いのだと…。
空っぽの穴はミツバチが蜂蜜で満たしてくれるのと同じように、マリア様も空いた心を愛で埋めてくれるのよと。くじけそうになったら、私の心に触れなさいと…。"It's alright. I'm here. I'll be taking care of you now."
"Mary is always there. I feel her in unexpected moments. She will suddenly rise, and when she does, she does not go up in the sky... but further inside of me."
Rosaleenが小屋を出た後は、屋敷に黒人が暮らし、白人が蜂蜜小屋に住むという構図に。南部の農園としては若干皮肉的です。
Mayが自分に石を乗せて水死する姿。
抱えきれない不幸や悲しみの重みが、石そのもののようでした。
劇中でLilyが養蜂を学び携わる時期が、姉妹の名前のようにちょうど春から夏にかけての作業みたいですね。
好きな雰囲気
まず主人公がいい!
難しい年頃の少女を何て上手に演じるんだろう…
なによりかわいくて、それだけで見る価値あり
はちみつがテーマだったり
細かい描写が好きです
なんか癒される演出が多くてホッとしながらみれました
後半涙が止まらなかった
この作品はダコタちゃんの可愛さなしでは語れない。表情と演技が何より逞しい。
しかし父が最低過ぎる、いくら誤って母親を射殺してしまったからと言って娘への接し方が虐待に近い。
メイが自殺したあたりからもう涙が止まらなかったな、黒人差別が昔は本当に酷かったと痛感。
心が温かくなる映画
古い映画ではないのに、アンティーク感あふれるスクリーン。
てらいなく描かれる黒人への人種差別。
色鮮やかに暮らすオーガスタたち。
真摯な宗教心。
そしてみずみずしく魅力的な主人公。
いろいろとやるせない思いもありますが、一応ハッピーエンドで和みます。
14歳少女の自立の物語。
とても素敵なダコタ・ファニングちゃんが、悩みながら成長していく姿を描いた、みていて心が暖かくなる作品です。
まだ、人種差別が根強いころの残虐なまでの暴力描写と一方で、心温まる蜜蜂のシーン。
様々なテーマがあり、どう受け取るかはあなた次第って感じかな。
愛です…
とにかくテーマは愛です。いろいろな愛…この物語の中には、一つの愛の形だけではとどまらないようないろいろな物が描かれている気がした。
そして、同時に、人権問題などを世界に訴えかけるような…
とにかく、今まで普通に思っていた愛の形だけではないのだな…と思いました。
とにかくいい作品でした。ただ、最後は少しこれでいいのかな?と思ってしまいました。そこのところまだ私の頭が固いのかな…と思いました。
人種も越えて、近親憎悪も越えて、愛においてわかり得ないことなどないのだよと優しく諭してくれるような作品でした。
可愛らしいタイトルの割に、骨っぽい社会派ヒューマンなのです。
わずか4歳の時に、誤って拳銃を暴発させてしまい、別居から出戻ってきた母を死に追いやってしまう冒頭のシーンが衝撃的。それからというもの、主人公のリリィは自らの罪悪感を、母への恨みにすり替えて生きていたのです。自分置き去りにして家を出て行った母が許せないと。
本作は、リリィが母に捨てられた本当の理由を求めて、縁のある町ティブロンを訪ねることから始まります。そこで出会うボートライト三姉妹と姉妹が営む養蜂に触れることで自分自身の罪を許していく過程が描かれていきます。
リリィと母親の過去が明らかになるメインの展開の背景には、人種差別問題が色濃く描かれています。物語の時代はちょうど1964年。その年は黒人の公民権運動が実び、黒人の参政権が認められたという中で進行していきます。
リリィは盛んに公民権が認められたのにと、実社会での激しい黒人差別の実態に疑問を投げかけます。しかし選挙権ができても、南部では選挙者登録に行くと拉致され殺されることもあったと本作でもセリフで出てくるように、黒人差別はまだ一般的でした。
本作でも、リリィのボーイフレンドとなるフランクが、白人のリリィと映画館でデートしていたと言うだけで暴行を受けたあげく、拉致されてしまいました。
そうした時代にありながら、ボートライト三姉妹は突然飛び込んできたリリィを受け入れたのです、リリィもまたボートライト三姉妹を母親のように慕うことを通じて、人の愛情には肌の色の違いがないことを訴えかける作品になっていました。
リリィとボートライト三姉妹の触れあう様は感動的。そしてさらにボートライト三姉妹とリリィの母親が縁があったことが分かって、リリィは本当のことを知る感動のラストへと展開していきます。
自分自身に重い十字架を背負ったリリィを演じるダコタ・ファニングが主人公の微妙な心理を好演しています。特に凄いのは、聖母像に向き合うとき、母親を殺した時のことをフラッシュバックして気絶するシーン。悲しみと罪の怖さと可憐さに溢れていました。
リリィは自分を責める余りに、自分の行く先々で周りに不幸を呼び込んでしまうと信じ込んでしまっていました。実際にそれを証明する事件も起こったのでなおさらです。
結構リリィのように自分をいじめて苦しんでいる人はいるのではないでしょうか。そういう人にとって、本作のリリィの気持ちは、きっと痛いほど分かることでしょう。
でも大切なことはもむどんな過去があったとしても、それにひきづられることなく、ベストな生き方を目指すことではないでしょうか。
だからこそ、リリィに「真実は何かと言うより、どう行動するかが大切なんだ。」と励ますオーガストの優しさが引き立ちます。
もう一つは、凶暴に見えた父親が見せる本当の姿です。
リリィには、いつも母を突き放して乱暴していたように見えた父でした。けれどもラストになって、父がいかに母を愛していて、家出した母を真剣に捜していたかをリリィは知るのです。
リリィは「ハパの辛さは知らなかった。」と伝えます。この言葉は、父の初めて理解し許しを与えたものだったのでしょう。
このように人種も越えて、近親憎悪も越えて、愛においてわかり得ないことなどないのだよと優しく諭してくれるような作品でした。
ところで、リリィが自分を許すのに聖母への信仰が力となりました。
この聖母は、牧師も努めているボートライト姉妹が本尊としているだけに、黒人で拳を虚空に突き上げているものでした。
祈りのなかでリリィはこう気付きます。「聖母は、不意に現れて私を天国に連れて行ってくれる訳じゃない。聖母は私の心の中にいる。」と。
偶像という他者のなかに神を求めるだけでは、人は強くなれません。仏教が説くように、自分の心そのものに神が宿っているのだと確信するとき、どんな逆境にも強くなれるし、全てを許せる心境に至るものだと思います。
本作は、リリィのこころの変化を通じて、信じることが自分を許すことに繋がるプロセスを描いた作品でもありました。
★カットされた『心の中の聖母』シーン(DVD特典映像に収録)
本来ここが脚本家が一番中核とした重要シーンだったのです。重複する内容のシーンとの調整で、惜しくもカットされました。
以下ダイジェストでお伝えします。ぜひDVDではご覧になってください。
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オーガストと養蜂場に出かけたリリィは、『無性にママに腹が立った』と今の素直な気持ちを打ち明けます。そして、オーガストたちが信仰するマリアこそがも本当のママであり、力を与えてくれる存在だというのです。
オーガストはリリィに、「マリア様に魔法のような不思議な力はないの。マリア様は応接間でなくこころにいるのよ。」と語ります。
そして、「自分が信じられなくて、不安になることがあったら、彼女の声を聞くの。」と奨めるのです。
『あなたの永遠の住みかが、
ここにあります。
怖がらないで!
大丈夫、私たちは満たされています。』・・・と。
「マリア様は、ずっとあなたのこころの中にいる、心の中の母親としてね。」
オーガストの言葉をしっかりこころに抱きしめ、瞑目するリリィ。風がそよぐの中で、佇むリリィの姿がとても印象的でした。真剣に信仰する姿は、感動を呼ぶものではないでしょうか。
親の愛を下さい。
名画座にて。
かなりの評価を聞いていた作品なので楽しみだった。
D・ファニング、私はなぜか安達祐実とダブるんだけど^^;
この彼女たち、上手く成長しましたねぇ。という感じだ。
まぁ結婚だ、出産だ、となれば色々あるんだろうが…。
とりあえず女優として、子供時代から今へのステップが
演技力と相まって、今回もさすがのオーラを醸している。
どんなに汚い恰好をしていても(ごめんね)、化粧っ気が
なくても、若々しく見えるというのは羨ましい…(嫉妬^^;)
ただしかし。。。
内容は、個人的にはけっこう辛かったなぁ。
親の愛を欲しがる子供に、素直に与えられない父親。
事故死した母親への思慕と責任で押し潰されそうな娘。
ミツバチに逃避する気持ちが痛いほど分かるのである。
そしてある意味、あそこまで不当な差別(時代ですが)
を目の当たりにしてなお、黒人達と行動を共にしたがる
彼女の気持ちが、正直、分からない部分も多かった。
(のちに母親の過去が明かされてなるほど…となるが)
どんなに自分の価値観は違う!と声高に叫んでみても、
世間は容赦なく彼女の傍にいる彼らを、迫害するのだ。
公民権法など、知ったことかよ。の暴虐ぶりである。
せっかくの愛すべき隣人(いや、もっとか)を手にした
少女が、その愛を諦めかける決断には涙が出たが、
何気に気付くのが遅すぎる感もあった…悲しいことに。
母親の愛を再確認したかった彼女が手にした事実は、
紛れもなく一度は捨てられたことでもあった。時を経て、
自身が落ち着いたら子供を迎えに行くという母親像は、
「クレイマー、クレイマー」などでも証明済みである。
自分を見失い、親としての責任を放棄してしまうのだ。
私には出来ないが…(-_-)その立場の程によるのだろう。
彼女がもう少し大人になって、男女の理解不能な愛憎を
学び、非情な愛を持つ父親の心情に迫ることができた時、
初めて自分の愛を認識できる立場になるような気がする。
親だからといって、必ずしも聖人君子ではない。
まぁ私も…あの父親とは暮らしたくなどないが…^^;
(しかし、P・ベタニーが上手すぎて誰か気付かなかった)
Q・ラティファをはじめとする三姉妹がとにかく魅力的!
で、実に個性的。大地のような包容力を持つ長女・8月と、
冷たい美貌の次女・6月。すぐ情に溺れてしまう三女・5月。
名前も個性的だが、彼女らの生き方も進歩的で朗らかだ。
あえて卑屈にならず、他人を羨むこともない。
白人の少女ですら温かく(一人は違ったが^^;)迎え入れる
彼女らの人間性から学ぶことが、ことのほか多いのだ。
そして…なぜそう生きられるのかを8月はリリィに告げる。
不幸を背負い、複雑な思春期を迎えた少女が学ぶには、
もってこいの場所だと思える。ここで落ち着きを取り戻し、
自身の夢を実現させるべく精進し、差別や偏見のない
明るい未来が訪れたらいいなと、今の自分が願っていた。
(最近のW・スミス夫妻、製作ではいい仕事してますね^^;)
かわいすぎます。
リリィ、はちみつ色の秘密 (ダコタ・ファニング 主演の試写会を観に行きました。
アイアムサム以来の、ダコタちゃんの映画。
久しぶりに観ましたが。。。
かわいい。。。。かわいすぎる!!
この、気の強い役がぴったり!
そして、映画の感想はというと。
女性向け。
人種差別や家族の悩みなど、色々抱えてる人たちが
自分らしく楽しく生きようと、まっすぐに時に不器用に生きるさまは心をうたれました。
もう、【はちみつ】っていうキーワードがかわいいです。
あまくて、くせがあるけど、優しい。。。
試写会の特典として、はちみつのチョコレートを頂きましたがほろにがく甘くやわらかく
映画のあとに食べてとても、ほっこりしました。
愛されることは愛すること
もともと期待はしていたんですけど、とっても自分好みの作品が観られました。
ちょっときれいに描きすぎかなーという気がした分、感動のふり幅が若干目減りした感じが残ったんですけど、それでも公民権法制定でも根強く残る黒人への差別ぶり、亡き母の愛を確認するために行動を起こす少女の成長物語は観ていて、とても印象的なものでした。
過失とはいえ自分が母親を殺してしまうという重い十字架を背負って生きていかなくてはならない状況。その十字架を少しでも軽減できるように接してほしい父親も冷酷で、すがれる対象のない少女を思うと、物語の当初から重いものを抱えて観なくてはならない作品なのは確か。
自分自身を許すことが出来ない少女の心にちょっとした安らぎを与えてくれたオーガストの包容力に、観ているこちらまでが優しくなれるような素敵な作品になっているかなと思います。
子どもとして守られながら生きていた小さな社会から、行動を起こしたことで望む望まないに関わらず、見ることになってしまう現実社会。つきつけられる現実は少女を大人に変えていくには十分すぎるものがあるでしょうね。それを思うと、リリィがかなり不憫に思えてしまうかなと。
リリィが成長の過程で取捨していった数々のものが、この後の彼女の人生を照らすものになってほしいなと感じました。
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