「追憶」ラーメンガール 津次郎さんの映画レビュー(感想・評価)
追憶
クルーレスでのブリタニーマーフィーはすこしぽちゃな、いけてない転校生だった。が、数年後、主役を飾る女優に成長した。ダコタファニングやヘザーロックリアが出てくるUptown Girls(2003)をよく覚えている。
ミーンガールズでのレイチェルマクアダムズは意地悪グループのクイーンだった。
その後リンジーローハンがクスリで入退院を重ねているあいだにマクアダムズは躍進した。
ブリタニーマーフィーもラブコメを順調に歩んで、マクアダムズみたいな中堅になるはずだった。
が、この映画を見てすぐ訃報が入ってきた。
おしゃれなひとだった。同性の人気のほうが高かったと思う。フェミニンではなく、どちらかといえばイケメンだった。聡明さもあったが、バカっぽさもあった。駄々をこねると、断れない雰囲気をだすひとだった。
ぼろぼろに泣いてアイシャドーが流れ落ちた女の顔──というものがある。あれがブリタニーマーフィーほど似合う女優はいなかった。あの顔で巻かれたらひとたまりもない。
コメディとハッピーエンドと非防水メイクが似合った。
マーフィーの映画を見返していると、夭逝がにわかに信じられない。
この映画など、すべてフラグにしか見えないのである。
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