「移植とは、ドナーとは、家族とは」私の中のあなた キキョウさんの映画レビュー(感想・評価)
移植とは、ドナーとは、家族とは
テーマの重さと反比例するように、画面からほとばしる
明るさと家族愛に、救いと共に痛々しさを感じます。
同じような年頃・年齢差の娘2人を持つ母親の一人として
キャメロン・ディアス演ずる母親の、長女を守るための
「ドナー用」に第3子を産むという決断には、戸惑いを禁じ
得ませんでした。
子供の命も身体も親のものではないはず…。普通に生まれ
育った未成年の兄弟姉妹間で移植が必要な事情が発生した
時、自分が親の立場だったらと思うと、一人を救う為とはいえ、
健康な子供の身体にメスを入れたり針を刺したりする事に
躊躇を感じない親はいないはずですが、生まれて来た次女の
身体・臓器は「移植用」と思って疑わない姿勢は、この母親
自身もキャリアをなげうち、すべてを長女の為に捧げて
闘っているという自負と、家族なら助け合うのが自然で当然
という信念から来ているのでしょう。
後半の法廷シーンで、弁護士から過去の移植手術が次女の
健康に及ぼした影響を問われるうち、その信念に一抹の
揺らぎを覚える場面に、ほっとさせられました。
また、この映画のテーマが決してそこにあるのではないと
わかってはいるのですが、臓器移植目的での子供の人身
売買をテーマにした「闇の子供たち」等の作品が脳裏を
よぎりました。
余談になりますが、長男ジェシー役は「CSI:マイアミ」で
ホレイショの息子カイルを演じたエヴァン・エリングソン。
ケイトの恋人テイラー役は「ターミネーター サラ・コナー・
クロニクルズ」のジョン・コナー役、トーマス・デッカー。
法廷シーンには「BONES」のブレナン博士ことエミリー・
デシャネルがカメオ出演しています。海外ドラマ・ファンの
方々、どうぞお見落とし無く^^
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