劇場公開日 2009年10月9日

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私の中のあなた : 特集

2009年10月7日更新

キャメロン・ディアス主演、ニック・カサベテス監督の感動ドラマ「私の中のあなた」が10月9日より公開される。白血病の姉・ケイトを救うために、ドナーとして作られて産まれた11歳の妹アナは、「自分の体のことは自分で決める」と臓器提供を強いる両親を提訴。これまでずっと支えあってきたはずの家族が崩壊の危機を迎える中、それぞれがお互いのことを見つめ直していく……。今回は、そんな本作に対して、試写会で寄せられた一般ユーザーからの感動の声をお届けするとともに、映画の注目ポイントを紹介する。(文:平田裕介)

キャメロン・ディアスの熱演、監督の繊細な演出が光る「私の中のあなた」とは?

キャメロン・ディアスとアビゲイル・ブレスリンが母子役で共演する「私の中のあなた」
キャメロン・ディアスとアビゲイル・ブレスリンが母子役で共演する「私の中のあなた」

【動画配信】「私の中のあなた」予告編

■一般ユーザーから寄せられた感動の声

シリアスな題材ながらも、繊細で優しさにも満ちた視線で描かれる「私の中のあなた」は、全国で行われている試写会でも観客から好評。まずは、試写会を見た一般ユーザーのレビューの一部を紹介しよう。

◇ ◇ ◇ ◇

★感動系だろうなと思っていたんですが、予想以上で涙が止まりませんでした!! 命の重さとか、親、兄弟との絆を深く考えさせられました。(女性/15歳)

画像5

★キャメロンの母親役の熱演ぶり、アビゲイルの子役とは思えない、涙誘う見事な演技力。特にアビゲイルのせつない表情は余韻を残します。(女性/50歳)

★家族の絆の大切さが実感できる映画でした。今年の秋はこの映画!(女性/17歳)

★期待以上に考えさせられたし、深い愛情や、変わらぬ絆を感じ、感動する事ができた。非常に重たいテーマを扱いながらも、温かい音楽や、笑いを誘うユーモアもたっぷり練り込まれていた点も、素晴らしかった。(男性/35歳)

★重いテーマで泣かせるだけ話かと最初思いましたが、明るく家族と仲良く幸せなシーンがとても涙を誘いました。(女性/32歳)

★シリアスな題材だったにもかかわらず、観終わったあとは、爽やかな気持ちになった。本人や家族の闘病の辛さをしっかりと描きつつも暖かく優しい気持ちになれる良い映画だと思った。(女性/30歳)

★家族の絆が素晴らしかった。こんなに泣いたのは久々です。(女性/29歳)

◇ ◇ ◇ ◇

難病ものであり、さらには家族の絆を描いた本作は、その物語だけでも十分楽しめる作品になっているようだが、やはり映画ファンならキャスト&監督の存在も見逃せない。

■キャメロン・ディアスが初の母親役で、坊主頭も披露する熱演!

ほぼノーメイクで母親役を演じたというキャメロン
ほぼノーメイクで母親役を演じたというキャメロン

ハリウッドきっての人気実力派女優キャメロン・ディアス。これまでに多くの出演作を持つ彼女だが、意外にも母親役を演じるのは今回が初となる。しかも、母親といっても普通の母親ではない。重度の白血病に侵された長女の看病に全てを捧げ、さらに姉へのドナー提供者となることを拒否する次女から提訴されるという難しい役どころだ。演じるにあたって難病の子供を抱える親たちと会い、その考え方はもちろん、衣装やメイクにいたるまでリアリティを追求。さらに、抗ガン剤で脱毛した娘を励ます場面では、自らも坊主頭になるという女優魂を見せつけているのだ。

また、“ある想い”を秘めて親を訴える次女役に「リトル・ミス・サンシャイン」でオスカー候補になった名子役アビゲイル・ブレスリン、彼女に協力する敏腕弁護士に「ディパーテッド」のアレック・ボールドウィン、家族を見守る父親に「スリーパーズ」のジェイソン・パトリックと、芸達者が集結。彼らそれぞれにも、物語に感動を添えるエピソードが用意されており、その個性と演技力をいかんなく披露している。

■監督は感動ドラマの名手、ニック・カサベテス

静かな感動を約束する良質なドラマに
静かな感動を約束する良質なドラマに

監督を務めるのは、名優にして、インディペンデント映画の名匠として「アメリカの影」「フェイシズ」などの傑作を放ったジョン・カサベテスの息子ニック・カサベテス。日本でもスマッシュヒットを記録した純愛映画「きみに読む物語」で披露したドラマチックで繊細を極めた手腕を、本作でもフル発揮。涙なしでは見られないエピソードを、押し付けがましくならずに描いている。

しかも、ドナー提供のために生み出された者の権利、そうした生き方を自然と強いてきてしまった親の責任といった重いテーマもしっかりと観る者に投げかけ、単なる“お涙頂戴”ものにはしない姿勢には、デンゼル・ワシントン主演で医療保険制度と戦う父親像を描いた「ジョンQ/最後の決断」でも見せた社会派精神を感じられる。思いっきり涙を流した後に、なにか温かなものが胸に残っている、そんな作品が「私の中のあなた」だ。

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