グラン・トリノのレビュー・感想・評価
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こういうジジイになりたい
この映画には派手なアクションはない。
1名を除いて、それほど有名な俳優も出ていない。
物語もとても小規模な範囲で進行し、核戦争から世界が救われるわけでもない。
だがイーストウッドがいる。
とにかく、イーストウッドが人間くさく、愛おしい。
そしてラストは若い世代を導く伝道師のように有終の美を飾る。
自分の存在意義とは何か、自分の役割とは何か。
外の世界と触れ合うことで、自分自身の内面とも向き合い、人生の終盤に自分の道を切り開いてバトンタッチする。
その生き様に、私は心を強く揺さぶられた。
後に、それはイーストウッドの映画人生そのものだったんだと知った。
公開当時私はほとんど映画を見ていなかったが、たまたま本作を観に行った。
鑑賞後どうしても登場人物たちが頭から離れず、1週間後にまた観に行ったことを覚えている。
当時色々と悩んでいた私は、この映画を観て救われたし、勇気付けられたし、前に進む元気をもらった。
私のオールタイムベスト。
まだ観ていない方にも是非観て欲しい映画。
イーストウッドの遺書
車の出ない車映画。
イーストウッドの凄さ
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自宅(CS放送)にて鑑賞。C.イーストウッド監督・製作・出演。ラストシーンで顕著だが抑えた色調と単音の音楽はこの監督の十八番芸。イーストウッドは抜群の演技力で頑固親父を熱演。一方、“タオ・ロー”役のビー・ヴァンはやや無理があり、特に怒りをぶつける様な感情的なシーンに難有り。本作でも触れられる死生観はこの先に監督・製作・音楽で参加した『ヒアアフター('10・震災発生で津波の描写が問題になり直ぐに公開が自粛されたが劇場で鑑賞)』に繋がって行くのかと納得。微妙だけど嫌いじゃない一作。65/100点。
・鑑賞日:2011年9月17日(土)
頑固ジジイの生と死
人種差別主義者の頑固爺さんが隣に住むアジア系のモン族の家族との関わりで徐々に変わっていく話。
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この爺さん、ほんとに偏屈ジジイでアジア系なら中国人だろうと日本人だろうと関係ない。アメリカから出てけ。って感じのあぁこういう人がトランプの支持者なんだろうなと思わせる。
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でも隣の住人と関わるうちにモン族の心の温かさを知って変わっていく。人種差別主義者の人ってもうこうやって違う人種と強制的に関わらせるしかないんだろうな。
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ほんとに、顔だけ見て人種で判断するのは良くないよ。
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後半の懺悔のシーンは、おじいにとって本当の懺悔は少年に向けて。その証拠に、少年に罪の告白をしてる時も教会同じようにあみあみになってる。
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ホントの正義とは何かをちゃんと教えたじいちゃんカッコ良いよ。
イーストウッドの為に用意されたような脚本!
古き良きホワイトの生き様。と死に際。
頑固で老害なウォルトが、隣人タオとその家族のイザコザへ巻き込まれていくストーリー。
その中でもウォルト一家の息子たちとも家庭を巡り不仲になる中、奇しくもヴィンテージカーのグラン・トリノを盗もうとしたタオ家に本当の家族の居心地の良さを感じる。
そして、チャイニーズヤンキーのヤバさや、戦争上がりの老人のヤバさ、強さを垣間見た。力強さと言うのかな。
最後のウォルトの死に際は、男として天晴れで、やったらやり返される世界で、映画を観ている終盤で、これは誰が悪くて何をすればハッピーエンドなのか疑問に思っていたが、手ぶらで向かう潔さは、素晴らしく漢。
その死に際がカッコいいから、クリントイーストウッドはカッコいいんだよな。
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