「これぞ、プロの役者魂だ!!」ザ・ファイター septakaさんの映画レビュー(感想・評価)
これぞ、プロの役者魂だ!!
クライマックスの試合は、
もちろん大興奮したのですが、
その前の調印式シーンでの、クリスチャン・ベールの
細かい演技に『ダークナイト』で魅せた故ヒース・レジャーの
ジョーカー役の演技が重なって、思わぬところで、感涙しちゃったよ(合掌)
今、レビューを書く前に、
予告編をHPで見ました。
本編の興奮がリアルに蘇ってきて、
目に涙を浮かべ、自宅PC前でガッツポーズをしてしまいました。
実話ベースというのは知っていましたが、
エンドロール冒頭に本人達が登場するのはサプライズでした。
感動系のスポーツものだろうな、
というのは見るまえから明白。だから、
感動して泣けるのは、ある意味当たり前でしょう。
鑑賞前に最大の関心をもっていたのは、
そんな具合にストーリーの事前予測が、
ついていたのにも関わらず、アカデミー賞で、
なんで助演系の2部門を独占できたのか。しかも、
女優賞に至っては、受賞をしたメリッサ・レオだけでなく、
同じ作品からエイミー・アダムスもノミネートされてしまうほど。
昨年、同じくスポーツ系の実話もので、
サンドラ・ブロックが主演女優賞を獲っていましたから、
アカデミー委員たちは実話好きなんだろう、とこちらも、
予測が立ちますが、それにしても、独占&多数のノミネートは異例かと。
鑑賞後いや、鑑賞中から、
「こりゃ、助演賞、獲るわな」と白旗&脱帽。
メリッサ・レオがいたばかりに、
受賞を逃したエイミー・アダムスが、
ちょっぴりかわいそうになりました。
メリッサ・レオの場合は、昨年の
『フローズン・リバー』で主演女優賞を
獲ってもおかしくないほどの熱演を魅せて
くれていましたので、合わせ技一本での受賞だったのでしょう。
なんか、去年のケイト・ウィンスレットと受賞パターンが似ていますね♪
クリスチャン・ベールは、
痩せただけでなく、髪の毛も歯も抜いていましたよね(たぶん)。
この役作り、役者魂!には頭が上がりません。
すげぇな!!
言葉を失っていたところ、
調印式での、あの細かく、
遊び心?狂気?っぽい振る舞い。
『ダークナイト』の
ヒース・レジャーが乗り移ったかのようで、
一瞬笑顔を浮かべたのち、涙が止まらなくなってしまいました。
あなたの好演は受け継がれている
理解してくれたのは友や家族だけではない
遺作にてガチでぶつかり合った共演者も魂をわかってくれている
わたしにとって最高の涙腺のツボは、
クライマックスのボクシングシーンではなく、
この調印式のシーンになってしまいました。
これは、とってもうれしい誤算でした(涙交じりの笑顔)
★彡 ★彡
客電点灯後、
余韻に浸りたくて、
しばらく席を立ちませんでした。
ストーリー以上に、役者の演技に、
もうしばらく酔っていたかったのです。
脇のキャラが立ちすぎて、影が薄くなってしまった
マーク・ウォールバーグ。でも、それは役を忠実に
演じた最高の結果だと思います。あの役で目立ってしまったら、逆にまずいですよ。
リング上だけではなく、
それ以外の場でも戦いを魅せてくれた今作。
役者のみなさまは5点では足りませんが、
実話ベースというのを差し引いて、総合では4.5点とします。
採点辛いかな・・・。
ボディ、くらっちゃうかな・・・(苦笑)