永遠のこどもたちのレビュー・感想・評価
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怖かった…
ホラー苦手なのに見てしまいました。
ギレルモ・デル・トロ製作でインポッシブルの監督というので見ずにはいられなかった。
結果すごい怖かった…。画面小さくして見ました…。
無駄にひとを怖がらせる演出は好きではありませんでした。
ただこの監督は子どもを上手に撮りますね。子どもたちの演技も良かったです。
そして母の苦悩や悲しみや謎解き、切なかったです。
私はこの映画ハッピーエンドだと思っています。パンズラビリンスを彷彿とさせるラストでした。
最後の父親の表情はどちらを意味しているのか気になりますが見ているひとそれぞれの解釈になるのかな…私はあの後父親も一緒に暮らすと判断しましたがラウラの想いに気付いただけともとれますね。
映画としてとても上手に描かれているのはわかりますが、怖さが勝って集中できなかったかな。
シックスセンスはまだ大丈夫だったんだけど…。
何度見ても感動するホラー映画
※ 完全なネタバレです。映画を見たあとに、お読みください。
初見では、ただただ驚きとドキドキと感動を覚えるのですよね。そして見返せば見返すほど、至るシーンで綿密に最後の場面のヒントを散りばめていることに気付かされるのですよ。
シモン失踪からかなりの時間が経過されているから、見てる人達は確実に死を予感せざるを得ないんです。そしてクライマックスのシーンですよね、、初め見たときは、嘘でしょ?そんな都合の良いこたないだろ?って思ってたら、容赦なく現実を叩き込んできて、ラウラの悲痛な叫びが響きわたる、、、。そこで終わればバッドエンドですよね。でも、この映画は違うんですよ。ちゃんとした救いがあるんですよ!
シモンの宝探しゲームがここで役割を果たしてくるんです!ラウラにとってシモンが1番の宝物なわけで、彼女の願いはもう一度シモンと会いたいということ。そして、死後の世界で再会を果たし、願いが叶ったわけです。シモンの宝探しゲームでの願い(孤児たちと共に暮らす)も叶いますし。
そんでもって、父さん。霊の存在を信じなかった彼は結局ラウラたちの元へは行くことができず、1人だけ悲しみに暮れる立場になるのかと思いきや!ラウラに渡したお守りのネックレスを発見して彼もまた幸せを掴むというわけです。なぜかというと、彼はラウラに、シモンを見つけるまでネックレスを預けることにし!見つけたら返してくれと言ってましたよね?それが最後のシーンで彼の手元に戻ってきた、、、つまり、シモンを見つけたから、私は平気よというラウラのメッセージを読み取ったわけなんですよね、きっと。それで、あの微笑みですよ。少し哀しみが混ざったような安堵の微笑みなんです。
みんなハッピーエンドなんですよ。だから見終わっても、怖さよりも不思議な幸福感的なものに浸ってしまうわけです。もう、ホラーというカテゴリだけじゃ分類できませんよ、これは。これからも再見したい映画の1つですよ。いまのところ、永遠のこどもたち が私の中では1番素晴らしい映画でございます。
ホラーなおとぎ話
ラストに謎が判明してパズルがパチパチとハマって行く感じが気持ち良かった。要所要所で怖い演出が効いててあっという間の100分だった。これしか方法はなかったのだろうかと悲しいラストのはずだけど、話が良く出来てて見終わった後、変にスッキリ「良かったぁ」と思えた。子どもの事に関しては母は強し、男は何の役にも立たん。
ホラーではなく、お話に浸りたい人向けの映画かな
この映画はホラーというより、お話に浸りたい人向けの映画かなと思います。
所謂「夏に見たいな」というホラー映画ではありません。
他の方のレビューにありましたが、
どこか絵本的で、登場人物たちの運命の捉え方がおとぎ話のようにも感じました。
尺も100分強あり、大部分が静かなつくりになっているので、
ある程度気持ちの余裕を持って見るといいかと思います。
序盤はホラー要素はかなり抑え目で、
登場人物たちを情報を与えすぎない程度にちゃんと描いています。
事件?が起こり始めてからも、決して急がず
クライマックスに向けて盛り上げていくところがとてもいい。
ただそのスピード感が人によっては退屈に感じてしまうかもしれません。
オチはまぁ予想できるものの
積み立てがしっかりしているせいか、ガッカリ感は特になく、
ラストまで見て、なんというか「納得」してしまいました。
最後にこれは趣味の問題だと思いますが(※まだ見てない方はここで引き返してください!)
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最後のカットはアレを拾った後、
ドアが開いたところでエンドロールに行って欲しかったかなと。
あの表情のアップは私としては蛇足に感じてしまいました。
まぁあくまで私の趣味ということで、一人でも共感してもらえればうれしいです。
気味の悪いホラーってだけじゃない
罪と愛と救いを、余すことなく
幻想的な恐怖と愛情
総合:70点
ストーリー: 65
キャスト: 70
演出: 80
ビジュアル: 80
音楽: 70
主題は恐怖なのか幻想なのか愛情なのか、または全部が混ざり合ったものなのか。何が起きるかわからない不安はあるが、実はそれほど怖くもない。不思議な静寂に包まれた神秘的な雰囲気が映画全体に漂う。殆どの場面は古い屋敷とその周囲のみなのだが、その描き方が郷愁的で美しい。その中でただひたむきに子供を追いかけ続ける母性愛がまた幻想的なまでに美しいのである。
子供たちは時間が止まっている。彼らはいつまでも遊び続ける。別に殺しの恨みも何もなく、ただ異次元に存在し続ける。彼らは人を襲う幽霊なのではなく、恐怖の存在なのではない。結局その世界に現世の死に近い者たちがつながり閉じ込められたということなのかな。
最後の夫のちょっとした微笑みが、出会った親子の幸せを知った諦めというかそういうものを示しているようだ。悲惨で不幸な話ばかりなのに、それで何となく結末が救われた気になる。
哀しくも強い母の愛
昔、孤児院だった建物に住み始めた親子。
空想上の友達と遊ぶことが好きな息子の周りで不思議なことが起こり、
そして、息子が行方不明になってしまいます。
居なくなってしまった息子を探し続ける母親。
しかし、哀しい結末を迎えてしまいます。
ホラーとして扱われている場合もありますが、
これは「ダークファンタジー」ですね。
ラストシーン。
全てを受け入れて、「永遠のこどもたち」と永遠に過ごしていくことを決意した
主人公の哀しいまでも強い愛に感動しました。
名作です。
怖いけど、ほのかな感動が・・・・
前作のパンズラビリンスの衝撃から、次回作に期待してみました。
ストーリーや、話の運び、オチは予測不可!?というほどでもなく、
どちらかといえばスタンダードな気がしますが、それでも見応え充分。
親子愛ものには弱いです。
前作のパンズ~が、最後がとても救われない(現実も、幻想世界も、怖い世界だもの・・・)ですが、永遠の子供たちの方が、「よかったね~」と最後に救われる気持ちになる気がします。
唯一の疑問は、最後の旦那さんの行動...
みんなに気がついた、というのはわかるのですが、彼はそれに納得して
現実世界をいきていくのでしょうか?それとも、彼らのもとへ行くのでしょうか・・?
母親の子に対する深い愛が伝わってくる・・・
評判がよかったのと、製作がおととし一番のお気に入りの「パンズ・ラビリンス」のデル・トロだったので、ずっと観たいと想っていた。やっと時間が合って、観ることができた。スペイン映画は観た記憶がないのだが、違和感はなかった。タイトルバックが内容との符号を感じさせ、おもしろかった。ストーリーは言ってみればホラーで、怖がりの私はずいぶんびくびくさせてもらったが、非常に納得がいくオチを用意してくれていたので、感動できた。その点がこの映画の一番の長所だと思う。また、主演のベレンも、こういうストーリーの場合ヒステリックな演技に終始してしまいがちなところを抑えた演技ながら信念を感じさせて、好感がもてた。魂とか霊魂とか、自分も感じられるだろうか?などとちょっと考えた。
良いです
to be with you
超常現象モノとしありがちな演出とは一線をおき、愛するものを失った喪失感を最高に美しく描いていて成功していると思います。但し惜しむらくは、ラストの結び方が少し性急しすぎて、強引になっていること。
はっきり言ってギレルモ監督の『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』に失望した人たちが納得できる一本です。
なんと言ってもラストのあの痛い結末は、ギレルモ監督ならではのもの。ギレルモ本人の監督作品でもなく、クリーチャーも一切登場しません。けれどもそのスピリットは本作に色濃く表されています。
その点『ヘルボーイ』は、ハリウッドの商業主義に迎合してしまったキライはあります。
『パンズ・ラビリンス』以上の衝撃的な結末を迎えるのですが、本作はさらに主人公ラウラと子供達が触れあうシーンが登場。ここで『永遠のこどもたち』のテーマの意味が明かされて、とても感動してしまいました。怖いのに感動してしまう作品としては『アイズ』に似ていると思います。
ただここで 『パンズ・ラビリンス』と違って、エンディングは終わりませんでした。
そのあとで、ラウラがどうなったのかネタバレシーンが追加されており、う~ん、そういうことなのね(T^T)と、複雑な気持ちとなった次第です。こんな気持ちにさせるところが、ギレルモプロデュース作品の所以ですね。
もう一つ特徴的なのは、『永遠のこどもたち』のラストに向けた伏線の細かさです。冒頭の少女時代のラウラが子供たちと遊ぶシーンから、すでに後半の重要なシーンの複線となっております。
息子シモンが突如行方不明になってしまうところから、不思議な現象がラウラの身の回りで起こり始めます。その表現も当初は『ラビリンス』同様にラウラの空想かな?と思わしめる展開。徐々に何か目に見えない存在が関係してそうだとラウラに気づかせていきます。
ホラー作品と異なる点として、異形のモノや残虐さを一切出さず、恐怖感をたっぷり味わさせてくれました。
そして中盤のハイライトとして、霊媒師(ちなみに演じているのは、名優チャップリンの娘)を招き寄せて、かつてラウラも子供時代を過ごした舞台となっている孤児院に何が起こったのか霊視によって明かされます。
このときシモンは行方不明になって、すでに9ヶ月。
誰もが、この不思議な現象と霊媒師の話でシモンは神隠しにあったのだろうと思わせるところに徹底して伏線を張っていくところに巧みさを感じたのです。
果たしてシモンはどこにいたのか!どうなったのか!衝撃のラストのお楽しみと相成りまするぅ~。
本作は、ミステリアスな展開以上に、生きていると信じ探しつつけるラウラのシモン対する母の愛情の強さを感じさせてくれます。シモンはHIV感染者で余命幾ばくもなく、おまけに血のつながりもない孤児でした。それでもわが子同然に扱い、命がけで行方を捜そうとしたその思いはもスクリーンからも伝わってきて、涙を誘われることでしょう。
やはりラウラも孤児であったことが理由として強かったのだと思います。
そんなラウラ自身の孤独感を表現しつつ、未知の存在へ果敢に立ち向かっていく強さをも秘めたラウラをベレン・ルエダが好演していました。
ヨーロッパでスピリチャルムービーとして大ヒットした本作ですが、超常現象モノとしありがちな演出とは一線をおき、愛するものを失った喪失感を最高に美しく描いていて成功していると思います。
但し惜しむらくは、ラストの結び方が少し性急しすぎて、強引になっていること。そして『永遠のこどもたち』との触れあうところをもう少し長めに描いてもらったら、もっと感動できたのにというもどかしさも感じました。
ぜひ見てきた人のご意見も聞いてみたいです。
ホラーより怖い、スピリチュアル・ドラマ
ギレルモ・デル・トロのパンス・ラビリンスを観ました。
この一作ですっかり彼に魅了され、
彼が監督ではないが製作しているということで、
この作品にも直ぐに飛びついて観る事に。
作品から受ける印象は、
パンスラビリンスに似た感じです。
が、最後の結末が与える印象は、
私にとっては真逆でした。
ラウラは孤児院で育ち、
三十年後にその屋敷を夫カルロスと買い取る。
彼等には養子で先天的なHIVの子シモンがいた。
シモンには一人遊びの癖があり、
空想の仲間が見えているかのような言動が見え始めていた。
そんなある日、シモンが忽然と姿を消す。
ラウラは必死に彼の消息を追うが、半年が過ぎた。
藁をも掴む気持ちで霊媒師の力を借り、
シモンが家にいる事がわかるが、
その霊媒師や夫までもこの屋敷を去ろうとする。
シモンが生きていることを願うラウラの母性は
最後の決戦に挑む。
この映画のオチが、しばらくピンと、来なかった。
ようやくわかり、ツジツマがあって
胸のつかえがとれたものの、その結末はあまりに悲しい。
確かに、それとわかるように
フラッシュバックのように印象的なシーンを
浮かびあがらせていたが、
私的にはシックスセンスのような結末にして欲しかった。
ある意味、
最後の衝撃の大きさは、「ミスト」と並ぶかも知れません。
とても美しいお話です
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