ミスター・ノーバディのレビュー・感想・評価
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極めて難解な映画です。
いわゆるパラレルワールドを映像化したものと解釈しました。あらゆる可能性の分だけ存在する宇宙、という理解でしょうか。それ故に、ビックバンとか、そうした事柄を解説するシーンも含まれていました。良い選択であったに見えて、様々なトラブルや不幸が舞い込んでくる。辛く悲しい成り行きに見えて、とても美しく素晴らしい展開にも見える。そして向かえた結末は理解しがたい不可思議な世界。でも、エンディングの不可思議な映像表現が私は好きです。何が何だか判らないけど、素敵なハッピーエンドであったと、私は解釈することにしようと思いました。
ジャコ・バン・ドルマルによるイマジネーションの渦
人生では常に選択を迫られるものだ。あっちもこっちも両方は選べない。それは時間的制約によってやり直しが出来ないからだ。
自分の選択について、ああすれば良かったとかこうすれば良かったと後悔するのは誰にでもあることだろう。
では、後悔は悪いことなのか。
仮に何を選んだとしても、選ばなかったことに対する後悔は発生する。選択はゼロサムゲームではないからだ。
ならば、何を選んだとしても後悔はするし、後悔しないとも言える。もちろん明らかな間違いの場合を除いて。
誰もが寿命を迎えなくなった未来。選択が時間的制約によるものならば選択によって生まれる後悔が存在しない世界だ。
失敗したと思ったら新しくやり直せばいいのだから。
そんな世界で、最後の「寿命を迎える人」となった主人公ノーバディは、過去を思い出せとしきりに迫られる。
死なない人々にとって過去とは意味のないものなのかもしれない。ある意味で時が止まったままであるのだから過去も未来も全て「今」なのだ。だからこそやり直せない「過去」のあるノーバディに尋ねる。
過去を回想していくノーバディ。しかし彼の語る過去は辻褄の合わない支離滅裂なものだった。
その中に本当の過去があったかどうかすら定かではない。
ノーバディにとってもまた、過ぎてしまった真実の過去など意味のないもの、なのかもしれない。
レビューが前後してしまうがジャコ・バン・ドルマル監督の作品は「神様メール」に続いて2作目だ。
イマジネーションだけで作り上げるような彼の作風は中々面白い。
他の作品も観ようと思う。
うーん難しいけど、なんとなくわかる
少しずつ沢山盛るお子様ランチ。非支持。
自己満足
最良の選択なんてない
映画
「可能性」の物語
なぜだか嫌いになれない
正直に言って、技巧的にすぎるように思いましたし、知的にすぎるような気もしてたんですね、観ている時はね。時間の経過を示すような挿入的なシーンは、どれもありきたりな表現のように思えましたし、ひとつひとつのショットが輝いていたわけでもありません。でも、観終わって、しばらく経つんですけど、なんだか不思議とこの映画を嫌いには思っていない自分がいるのが不思議なんですよね。
ジュノー・テンプルがとっても可愛かったというのはあります。その他の女優達もみんな印象的です。
でもそれだけじゃなくて、やっぱりこの多様な生き方の厚みに少しこころが動かされたのだと思います。どの人生もが、いってみれば、どうしようもなく人生そのものという感じがして、なんだか悲しい気持ちがしてるんですよね。もちろん、この悲しみは決して悪い悲しみじゃありません。最後には気持ちが前に向く悲しみなような気がします。
『トト・ザ・ヒーロー』がとっても良かったのでこちらの作品も観てみたんですけど、観て正解だったかな。
限りあるからこそ愛は煌く
映像美と物語のハーモニー
この映画は、(眠ったときにみる)"夢"、"ノベルゲーム"です。
決して、過去未来を行き来して運命に逆らって真実の愛を見つけ出すという類ではありません。
個人の好き嫌いがはっきり出ると思います。
みんなが高得点をつける映画には見えない。
"夢"のようにどんどん場面が切り替わっていき、場面同士は脈絡もなく繋がってるようでもあれば関連をもっていたりします。
例えば湖、バスタブ、プールと水を共通点に繋がっている。
この映画はしっかり結末を描けていないと思うかもしれない。
でもオチは重要ではない、だって"夢"ですから。
あのオチはハッピーエンドなんでしょうか?
ひたすら繰り返していくわけで、よく考えたら怖いですね
輪廻転生って言葉が浮かびました。
選択
人生の選択はムズい
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