シャンハイのレビュー・感想・評価
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新米母にありがたい、熟年版ハチクロ。
小さいお人との生活が始まり、映画生活も当然変化した。
これまでは、「心の栄養補給上、理想は一日一本。週末は一日2〜3本!」が信条。はしごするなら、程よい間隔とショバがえがあればベター、と私的タイムテーブルを組むのも密かな楽しみだった。
で、新・映画生活はどうなったか。
現在は、「2〜3日に一本」が、周囲の助けに深い感謝を込めつつ…の理想。そして、「明るいうちに、3時間程度で観て・帰る」ためのタイムテーブルを組む(選ぶ)ことになる。「3時間」という枠は、小さいお人のお食事時間というだけでなく、私自身の生理現象のためにも必須と言える。
…というわけで、「何を観るか」よりも、「いつ、どこで観るか」が優先条件。まず、上映開始時間から絞り込み、終映時間をチェックする。だらだら2時間を越えるような大資本映画は、まずスルー。移動その他の時間を節約するには、近場の映画館で、受付がスムーズにできて…となる。
そんな条件をクリアした貴重な一本が「シャンハイ」。豪華絢爛なキャストを揃え、大作ながら2時間に収めた、新米母にありがたい作品。さらには、ジョン・キューザック×サミュエル・L・ジャクソンのミステリー「1408号室」、アンソニー・ホプキンスの怪演が光る「ザ・ライト エクソシストの真実」監督の新作、という点も、私の興味をくすぐった。プラス、予告編の遠藤憲一の美声も、定番ながらポイントが高く、耳に残っていた。
…で、どうだったか。
…大仕掛けながら、実はとてもシンプルで、肩透かしと感じるくらい直球の恋愛ものだった。
日米開戦直前の魔都・上海で、アメリカ・日本・中国・ドイツ…と国籍を越え繰り広げられる、政治を絡めた男女の駆け引き。お膳立てとして目を引くのは前者だが、主軸は明らかに後者。スパイ、レジスタンス、戦争…といった題材は、おどろおどろしいスパイスにすぎない。登場人物たちは、全員報われない恋愛をする。片思いのすれ違い、絡み合いのオンパレード。…ということで、私がふと思い起こしたのは、あの、ハチクロこと「ハチミツとクローバー」だった。
どちらも絡まりあった男女のせつない片想いが主題。それなのに、十代二十代の男女だと爽やかで甘酸っぱい物語となるところが、熟年男女がやるとこんなに血なまぐさいことに…という点が、何よりの発見だった。多分、現代社会に置き換えても、犯罪に及びかねない愛憎劇となるだろう。中途半端に社会的地位や権力を手にしたオトナは、実に手に負えなくなってしまうのだ。
大人の恋愛は、たやすく溺れてはいけない、溺れるなら切った張ったは覚悟の上で、という教訓が残った。
二本立てなら、「セカンドバージン」よりも是非「ハチクロ」で!
上海を舞台にした意味が不明、、
大戦間際の上海を舞台に、諜報員と現地将校を中心に物語が進み、ラスト様々な想いからまた魔都上海に舞い戻ったようだが、これといって上海らしさがなく肩透かし。
侵攻中のヨーロッパとの違いがわからない。
日本将校は最後なぜ見逃したのか不明。
これがオトコの浪漫なんてわからない。
中途半端で薄い、分かりずらい、残念作
日本が悪として描かれていて、日本人としては心地悪く認めたくないでしょうけど、
1932年~1945年の間、満州国を中国に作ったり、
劇中でも言及される南京大虐殺の疑いも…
当時の日本軍は悪かったんじゃないか?と思ってます。
清水潔さんの著書
『「南京事件」を調査せよ』
『鉄路の果てに』←まだ途中
を読み。
あと、他に言われてる方いますが、
この映画設定と同じ1941年の上海に生まれた、プロデューサーのマイク・メダヴォイの意思が強く反映されているようで、
生まれる前や生まれた時の事を親から聞いたのか、小さな子供の時に自分の目で見たのか、
映画用の脚色なのか、日本ギライのプロパガンダなのか、分かりませんが…
イギリスの人が『RRR』を観る時も、こんな感じなのかな?
映画としては、
スパイ?サスペンス?ラブストーリー?
バランス悪い感じで、中途半端で薄い(笑)
1回だけだと話の内容が分かりずらく、2回も観る価値ない(笑)
そんな映画です(笑)
面白そうな残念作。
しっかり見とかないと、
片手間に見てたらあまりわかんなくなる映画(笑)
片手間に見てたからしっかりは理解できてなかったけど、当時のシャンハイではそんなに簡単に殺されるものなのかと。
それでいて、またしっかり見ようというモチベーションむではわかなかった(笑)
いずれにしてもこういう時代の映画では、「銃を持たないとモノが言えない、なんもできない」ご時世だったんだなあ、とも思う。
人生に、あらかじめのストーリーは、ないのだから。
映画に「ランボー」的な勧善懲悪ストーリーを求める人には、ムリでしょうね。
また「水戸黄門」的な正義感を求める人にも、ムリでしょうね。
人生とはすべて何らかの理屈があるはずだ、と思っている人にも、この映画はムリだと思います。
人生は相当に不条理なことがあると思っている人には、この映画、最高に面白いと思います。
1940年代のシャンハイの空気を、心ゆくまで味わうことができるからです。
右翼的な非難の言葉も、この映画には当てはまりません。
観る人間を選ぶ映画ではありますが、私にとって、最高点を与えてもおかしくない映画だと思いました。
混沌とした上海。映画も混沌として・・・
日米開戦前夜の国際都市上海。その上海で親友が殺されたアメリカ諜報員と日本軍人、中国の有力者とその妻が織りなす愛憎劇。
主人公の親友が殺されたことに端を発するストーリーですが、寧ろ人間ドラマとしての色彩が強い映画です。実際に捜査らしい捜査をするシーンは殆ど出て来ません。
混沌とした世界情勢、その象徴ともいうべき上海で、アメリカ・中国・日本の3人の男たちが静かに駆け引きを繰り広げます。それらのシーンは、それなりの緊張感を感じました。
ただ、当時の情勢だけでなく、この映画自体も混沌としてしまい、整理されていないようにも感じました。もう少し主題を強く打ち出しても良かったように思います。
東洋のパリ
中国史の一端を垣間見れる作品として興味深く視聴した。第二次世界大戦下の上海は激動であった。各国の租界地域があり、主権がなく、実質は日本軍の支配下である。東洋のパリという華やかな呼称は占領側の都合であり、現地人からすると東洋のパリどころか、廃墟という呼び名が相応しい。華やかさの裏には現地人の嗚咽が聴こえてくるようである。
1941年の太平洋戦争前夜の上海を舞台に、ある米諜報部員の死の裏に...
1941年の太平洋戦争前夜の上海を舞台に、ある米諜報部員の死の裏に隠された中国、アメリカ、日本の巨大な陰謀と、決して愛し合ってはならない運命を背負う男女の悲恋を描く。
薄い
大戦突入直前の舞台とサスペンス的な内容がミスマッチで薄っぺらい。チョウユンファはじめ個の魅力はあるものの、あの時期の租界の極限状態のなかで全員が個人的な愛情を行動な原動力となっていることが不自然だしスパイが女関係で自滅するというのも余りにも陳腐で残念。
悲しい
いろんな国の方々がいて、日本人がすごい悪者に観えた(T_T)レトロな感じ・雰囲気が良かったです!タナカの愛人に対する気持ちが泣けました(T_T)コン・リーさんの色気・艶っぽい感じがすごいです(≧∇≦)
あぁ残念
日本、ドイツ、アメリカ、中国の思惑と陰謀渦巻く第二次大戦下の上海。同僚の死の真相を探るアメリカ諜報員ポールは、中国マフィアのボスの妻と危険な恋に落ちる…。
戦時下の多国籍ムード、スパイ・サスペンス、大人のラブロマンス…。
設定や題材もイイんだけど、残念な事に不発。
本来なら風格ある大河ドラマになっても良さそうなのに、東洋版「カサブランカ」の路線を狙って外してしまった。
監督が「1408号室」や「ザ・ライト」のホラーの人だもの、期待する方が野暮。
ジョン・キューザック、チョウ・ユンファ、コン・リー、渡辺謙、菊地凛子…せっかくの米中日スターの豪華共演も無駄遣い。
アジア勢に満足
大好きなコンリー、年取っても綺麗です。
この独特の色っぽさはなかなか出ないでしょう・・・好き!!
心を見ない、見せない
人の腹を探りながら生きている人々
恐いなぁ、こんなところで生活出来ません。。
暗い感じの映画だけど面白くて印象に残りましたよ~
脚本が中途半端!
スパイ物にしたかったのか、ラヴ・ストーリーにしたかったのか、どっちつかずでおもしろくなかった。アジアの名優をそろえているのに、いい味を出していたのはコン・リーだけ。渡辺謙は最後でずっこけちゃうし、チョウ・ユンファはもったいなくも、見せ場なし。菊池凛子はこんな役でも出る必要あったの?という感じ。思わせぶりなだけで感動もない。とっても残念な映画。
う~ん。これは何を言いたいんだ。
ようわかりませんでした。日本軍は悪い奴?ロマンス?どこに引っかかればよいのかわからずじまい。
①後半の日章旗、建物から巻き下ろされたシーン、かっこよく見えた。
②戦争に負けるといつもこんなに描かれるんだ、勝ちたかった??
③渡辺謙、いい演技してる。それより不死身さに驚いた。
④日中戦争のこと知らなすぎる自分。
制作意図が不明な映画
私達が自国の過去の歴史を正しく理解するのは本当に至難の業である。殆んど戦争をした国の総ての国と言っても良いだろうが、過去に戦争を起こした国が、戦争を後世の世代にその歴史を伝える過程は、個人の場合は、家庭で家族に自分の体験を口伝するか、書物、映画、その他の芸術作品等、様々な媒体が存在する。そしてその基となる戦争の体験を証言し、記してゆくのも人間である。そこで、どうしても自国に都合の良い映画制作が成される事があるのもしばしばある。
日本は、敗戦国であるために、特に今でも海外の製作する映画には、残忍極まる非情な旧日本兵が描き続けられている。確かに戦争は残酷で惨たらしく、出来るならこの地球上から戦災と言うものが完全に無くなれば良いと願っている。だが悲しいが現実には戦争は、この世界のどこかの国で必ず起きているのも真実である。そしてまたその戦争で被災する大方の人は一般市民であり、殺されている人々は抵抗の道すら無いのが今、現在の出来事でもある。その現実の中で戦争の無益さ、繰り返してはならない歴史を伝える映画がまた新たな憎しみや、敵対心を煽る様な作品であっては欲しくないものだ。
私達は、過去に徐々に帰って人生を生きて行くのではない。未来へと先へと歩みを進めるのだ。その過程で、過去の失敗は悔い改め、改善して、平和を構築出来る様に生きる事こそ重要である。
この映画ジョン・キューザックやコン・リーと好きな俳優が出ている。渡辺謙も出演しているので、見たかったのだが、どうして今もって未だ、この様な作品を制作し続けるのかアメリカの意図を理解する事は出来ない。現在のアメリカの一部の高校での社会科の授業においては、アメリカが原爆を普通の一般市民が住む町に2度も投下した事を省いている一方で、この1940年代の日本兵の残忍さだけを強調する様な作品を描くのは何故だろうか?それに、J・キューザックとコン・リーが演じる2人の淡い恋心など、当時はあり得ないだろう話しを、まことしやかに描く作品には只只閉口するばかりだ。さりとて、日本軍を全面肯定する、美談ばかりの日本の国策映画が創られるのも、うんざりだ。
夏は季節柄、戦争がテーマの作品が多数公開されるが、その新しい映画によって、新たな憎しみや、差別を産む映画は製作される事は残念だ。『パールハーバー』『オーストラリア』それに続く『シャンハイ』何とも悲しい映画であった。
最後に、勝つのは・・・
「ザ・ライト エクソシストの真実」などの作品で知られるミカエル・ハフストローム監督が、ジョン・キューザック、渡辺謙などの多国籍な役者陣を迎えて描く、歴史大作。
1941年の太平洋戦争前夜、多種多様な人間達の利権、欲望が交錯する混沌の街シャンハイを舞台に、それぞれの思惑を持った男女が騙し、騙され、愛し合う壮大な人間群像劇の様相を呈している本作。観客は、時代の中で埋もれていった駆け引きを、大規模に再現する歴史絵巻のような物語を想像してしまうが、どうやらこの作品の目論みは別のところにあるように思えてならない。
もちろん、史実に基づいた各国の動き、暴動、暗躍の描写には忠実さを貫き、世界史、日本史に精通した方々からも一定の評価を得られるように配慮が成されている。しかし、本作の作り手は事実を曲げないようにする事以外の面において、それほど歴史ドラマ作りへの執着をもっている訳ではない。
むしろ、その疑惑、憎しみが満ち溢れる相関図の中で燃え上がる男、そして女の愛の形をいかにドラマティックに描き出すか。特に愛する、愛さざるを得ない女のために、目の前に立ち込める闇へと突き進んでいく男たちの悲しさ、弱さ、醸し出す美学への憧れを前面に押し出した作品作りへの意欲が滲み出している。
そのような姿勢で製作された作品であるため、舞台となる上海のもつちゃんぽんな魅力、一触即発の血なまぐさい薫りに支配された危うさ、迷宮都市のもつ妖しさを画面から味わいたいと感じている観客には、描写の目的が別にあるところからくる物足りなさはあるだろう。
それでも、恐らくは香港映画の名作「男たちの挽歌」で暴力の薫りをぷんぷんさせたところからの起用であろうチョウ・ユンファ、儚い美しさが物語を彩るコン・リーといったアジアの名優を始め、適材適所で男と女の多様な顔を見せてくれるキャスト陣の色気を存分に味わえる点では、一種のラブストーリーとして評価すべき作品なのかもしれない。
どんな時代も、どんな境遇にあっても、やっぱり勝つのは・・・然るべきご指摘に納得の一本である。
スタイリッシュさがもうちょっと足りない気がする。
第二次大戦前の上海租界は、とてもおしゃれで、国際的で、すごい魅力のある都市だったといわれていて、興味があるんですが、今回のこの映画で見る限りではそのおしゃれ感とか、国際的感があまり感じられなかった。
もちろんドイツ、日本、中国、米国など、第二次大戦の前夜(はじまってたのか)日米開戦前夜ですね。きな臭い雰囲気は出ていたのですが。。。なんというか、もう少し、、、スタイリッシュでもよかった気がします。
物語は、殺されたスパイの事件の真相を探るうちに、裏社会の謎の深みにはまっていくっていう、サスペンスとしては定石な感じの展開ですが、中国マフィア?の奥さんが怪しすぎてなかなかいい。菊池凛子さんがもっと活躍するかと思いきや、そうでもなくw鍵は握っているのですけど。。。
第2次大戦とか、日米開戦時などの、情報を知っているといないでは、映画の見え方が違うかもしれません。
渡辺謙、チョウユンファっていうアジアのスターの前で、ジョンキューザックがイマイチ役不足感というか。。。
もっと若くてセクシーな人の方が、この役には会っていたかもしれない気がしました。
ジョンキューザック老けたなというべきか。。。。
渡辺謙さんは、自分の中で好きな俳優さんなので、贔屓目に見てしまっているとは思いますが、この映画でも一番よかったですね。役柄的にかもしれませんが、最後の方で結構ググッと来ました。渋い!かっこいい!
演技派の方々が集まっていて、面白いんですが、少しだけ残念な感じの映画でした。
コン・リーと菊地凛子、好きな女優がふたりも出て、期待して観たのだが・・・
まず、歴史背景が複雑で人物の相関図もややこしいこの作品、そもそも104分にまとめるのは無理というものだろう。
ミカエル・ハフストローム監督がとった手段は、主人公のポール・ソームズに語らせることだった。映画が始まると同時に、上海の置かれた歴史的背景から自分が上海に来た理由まで、すべて語りで済ませてしまう。その後も語りは止まらない。
観ているこちらは、段々語りを聞き入れることが慢性化してきて、画面や台詞から何かを汲み取ろうとか探ろうという意識が知らぬ間に欠如してしまう。
後半に入って、コン・リー演じるアンナの正体が明らかになり、せっかく物語に弾みがついても、どうせ語りが説明してくれるだろうと、タカをくくって思考回路は眠ったままだ。ところが、さすがにここにきて語りがガクンと減ってくる。慌てて、思考回路のスイッチを入れるが間に合わない。非常にスリリングな展開も、これでは存分に楽しめない。
あと30分掛けてでも、当時の世界情勢と上海という“魔都”の概要を語り無しで描いてほしかった。それでこそ、「Shanghai」というタイトルが生きようというものだ。
そして危険な愛の行く末を暗示するラストの“せっかくの語り”が、多すぎた語りのなかに霞んでしまって、ちっとも印象的でなくなるのだ。
p.s.1 あとで読んだが、チラシ等で、人物の裏の顔や具体的なストーリー展開にまで触れているのはどうかと思う。先に読んでいたら、もっとつまらない映画になるところだった。
p.s.2 “語り”に翻弄されたせいか、空母「加賀」に代わって寄港した空母の名前を忘れてしまった。聞き覚えのある艦名だったが、有名な艦名なら「加賀」同様、真珠湾攻撃のため択捉の単冠湾に集結しているはずで腑に落ちない。参加していない空母で有名なのは「信濃」だが、この艦は就航前に米軍の潜水艦によって沈められている。もし「赤城」だとすれば、「加賀」を追わねばならず、11月はじめ頃の話ということになる。どうも時間軸がはっきりしない映画だ。
艦名を思い出したいが思い出せない。ハァ~
p.s.3 同じく、空母を護衛しているのが駆逐艦ということだったが、どう見ても船影は大和型戦艦で小さな駆逐艦ではない。ところが大和型戦艦だとすると、当時「武蔵」は就航前、「大和」は就航直後で山本五十六が乗る旗艦となり瀬戸内海にいたはずだが・・・。
見間違いか、はたまた記憶違いか?
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