「スタイリッシュな映像と青いテポドン」ウォッチメン SAOSHIーTONYさんの映画レビュー(感想・評価)
スタイリッシュな映像と青いテポドン
あの「300」の監督が映像化不可能と言われた伝説のグラフィック ノベルを完全映像化!とだけあって期待度は高かったのですが、残念な結果に終わってしまいました。決して悪い作品ではないのですが、2時間47分以内に上手くまとめる事が出来なかったのだと思います。
舞台は1985年のアメリカ。
様々な事件の陰で活躍してきたと言われている“ウォッチメン“のメンバーの一人・コメディアンが何者かによって殺害される事から始まり、彼の死の真相を探るべくメンバーの一人・ロールシャッハの捜査が開始されます。
注目はスタイリッシュな映像、ザック スナイダーらしい演出そして、男性キャストによる力の入った演技です。特に映像面に関しては特に言う事ことはなく、独特の映像スタイルを持って上手く作品の世界観を表現していたと私は思いました。演出面もザック スナイダーらしさが出ていて、スローモーション等をミックスしたアクションシーンはお見事といった感じです。そして、ロールシャッハを演じたジャッキー アール ヘイリーやナイト アウル二世を演じたパトリック ウィルソンはさすがに演技に定評があるだけにとても良い味を出していました。(それにしても、パトリック ウィルソン美味しすぎですね。この前観た“パッセンジャーズ”でアン ハサウェイとチョメチョメしたと思ったら、今度はコレですか?彼だけ“ウォッチメン”ではなく“エッチメン”と呼ぶべきではないでしょうか?まあ、男としては羨ましい限りです。)
しかし、良い点はそのくらいでした。シルク スペクター二世を演じた女優さんは特に演技力を発揮することなくただ、“ア~ンア~ンオ~イェスオ~イェス”と言っていた印象しか残りませんでした。それから、Dr. マンハッタンの過去の物語が長すぎたり、アクション要素が少なすぎたり、無駄なラブシーンが多かったり、Dr. マンハッタンの下半身か垂れ下がっているいわゆる“青いテポドン”を映しすぎたり、問題は多かったですね。噂ではザック スナイダーは3時間半の超大作にする予定だったそうなのですが、無理やり2時間47分にしなければならなかったんだそうです。もし、この作品がヒットすれば、いわゆるディレクターズ カットいう形でのリリースの可能性もあったのですが、極めて低くなってきましたね。
まあ、映像化不可能と呼ばれたものを映像化しようという試みは良かったのですが、もう少し、観てる側の事を考えた作品にしてほしかったですね。