「本作の怪奇音で暑さ吹っ飛びます」THE 4TH KIND フォース・カインド あんゆ~るさんの映画レビュー(感想・評価)
本作の怪奇音で暑さ吹っ飛びます
2009年アメリカ映画。99分。今年42本目の作品。最近さぼりぎみな映画感想アップですが、さぼっている間もしっかり映画は観ているのでご安心ください。本作は、いわゆるモキュメンタリーという、ドキュメンタリー風の描写手法をとった完全なるフィクション映画。
内容は;
1、夫を殺害されて失った精神科医の女性は、数年後にアメリカのとある山奥になる町で睡眠障害を患った患者がたくさんいると聞き、リサーチを開始する。
2、それは彼女の夫もまた同様の症状を殺害前に患っていたからだ。
3、リサーチを進めていた矢先に、彼女の患者の一人が家族を殺害して自殺するという事件が起きる。
「パラノーマル・アクティビティ」と同様のモキュメンタリー手法を駆使して創られたスリラー系の作品です。わたくし自身は本作がモキュメンタリーであるということを全く知らずに観ていたので、かな~り引き込まれました(そして、モキュメンタリーと知っていたらここまで引き込まれたかは微妙)。
本作は語りすぎるとネタバレになってしまうので、ストーリーに関してはこれ以上書かないほうがいいと思います。でも、観終わっての感想を一言でいうなら「うまいっ!」です。
よくもまあ、ここまで凝って創れたものです。そして、すごく凝っているのに多分お金は全然かかっていないと思う。「パラノーマル・アクティビティ」は、視覚を制限したことで滅茶苦茶怖かったけど、本作の怖さは「再現」にあるのだと思う。
それは、あたかも実際にあったかのようなフィクションの撮影記録映像を、映画の架空の世界のなかで本当にあったかのように見せ、そして架空の中に別の「再現」の架空をつくる。これだけ読むと何のことか全く分からないと思いますが、観たら分かると思います。
そして、当然のようにかなりショッキングな映像と音響がかなり恐怖感をあおります。
恐怖という感情はエンターティメントであり、本作の悪の正体を信じようが信じまいが、恐怖映画としては設定の妙も重なり成功してると思いました。
あ、ちなみにわたくしは「パラノーマル・アクティビティ」は信じますが、本作は信じてません。でも、とても楽しめた作品でした。