ウルフマンのレビュー・感想・評価
全7件を表示
誰もが知っている「満月の夜」の怖い話
時はビクトリア時代、19世紀末、満月の夜が怖い話。
ベニチオ・デル・トロ様主演ということで、ブルーレイを購入して見ました。
想像していたよりも古典的な趣が強く、クラシカルでお洒落な映像で、なかなか楽しめました。
もともと、ホラー映画が好きで、人間が人間ではないものに変身したり、人間と魔物が半分ずつのものとか、そういうのが好みなんですが、これは自分に打って付けでした!笑
ホラー映画なんだけど、ローレンスとグエンの悲恋も多少あり哀しい結末も用意されています。
また、ローレンスが「あなたと来世で会えたら何も要らない」とグエンに語りかけるところが、ぐっときてしまいます。(二人は『ボーダーライン』でも共演していました)
もちろん、CGは使っているのですが、人間の素顔を生かしているので、CGを駆使しているという感があまりなく、だからこそ狼男が身近にいそうな感じでした。アンソニー・ホプキンスの顔もかなり怖かったです。レクター博士のイメージがあるので、凄みがありました。最後の2人の格闘シーンも見応えがありますが、椅子に縛り付けられていたローレンスが狼男に変身するところが、一番の見せ場かもしれません。二足歩行じゃなくって、四つ足で走り抜けるところも怖〜い!
ただ、ベニチオ・デル・トロがイギリス人を演じていたのがちょっと自分のイメージには合わず、しかも、名前がローレンスというのも違和感がありました。ビクトリア朝の服装も男前度はアップしているものの「借りてきた猫」のように見えてしまいました。あと、狼男なんだけどチューバッカぽかったです。うなり声も。ごめんなさい! それでも、ベニチオ・デル・トロはとってもよかったです。
ラストの遠吠えはいつまでも耳に残ります。
The beast is out. 名優達の迷走
アンソニー・ホプキンス、ベニチオ・デル・トロ、エミリー・ブラントにヒューゴ・ウィーヴィングと通好みのシブイ俳優を集めた割りに全く鳴かず飛ばずだった「狼男」のリメイク作品。まさか製作費回収できないぐらいに見向きもされなかったとは!
誰でも知ってる有名なモンスターなのに意外と「狼男」だけの映画って少ないような気がしますね。メインに持ってくるにはちょっとインパクトに欠けるからでしょうか?狼がよくいたひと昔前ならまだしも最近は狼もなかなか見る機会がないですしね。
アンソニー・ホプキンスに至っては狼男になる前の方がよっぽど恐いっす((( ;゚Д゚)))ベニチオ・デル・トロは予想通り狼男になってしまいますが、変身の仕方がなかなか痛そうでした。エミリー・ブラントはアゴ割れてても美人ですね。強い女のイメージがあります。個人的に好きなのはヒューゴ・ウィーヴィング。個性的な顔立ちで何もしなくても観る人に強烈な印象を与えます。また声がカッコいいんですよね~。
ストーリーは王道ですし、ラストも如何にもな展開でしたが、何よりアンソニー・ホプキンスが楽しそうでした。全然恐くないのでホラーと言っちゃうと語弊があるやもしれませんが、産業革命頃のイギリスの雰囲気が好きな方はけっこう楽しめるのではないでしょうか?
アンソニー・ホプキンス、がんばる
オリジナルに対する敬意は感じるが、やっぱりこのご時世、あえて特殊メイクで狼男になられると、どうもB級感が漂ってしまう。特殊メイクそのものの出来は良いのだろうけど。B級とわりきるならいいけど、キャストがこれだけA級でシリアスムードだし……そのあたりのバランスが難しい。
そして、デル・トロ・ウルフは良いとして、ラストでまさのビックリ、ホプキンス・ウルフ登場www
デル・トロとホプキンスが狼メイクしてギャオギャオ、ウォーン!とドタバタ暴れている姿はシュールで笑ってしまった。やっぱりB級? アンソニー・ホプキンス、お年を召してもがんばりますな。
楽しめるけど、ちょっと中途半端かな。
19世紀のイギリスって、暗くて、雨が多くて、ウラ寂しいのが、こんなホラー映画によく似合う。
ストーリーは、全体的に中途半端。
内容はよくわかって、次の展開も読める。
けど、何だか、それも良かったかな。
でも、吸血鬼でもないのに、思いがけず、狼男になってしまった苦悩(To be or not to beと言っていたけど)や、妻を殺してしまった絶望など、あと15分長くしてもっと伝えてくれても良かったと思う。
かつてのホラー映画の定番、音響でびっくりさせられた。
5~6回、飛び上がったかな~。
グロいシーンも多々あり。
飛び出すわ。飛び出てるわ。。。飛んでるし、飛んでくるわ。。。
前半の「見たいけど、見えない狼男」は、恐怖を誘って良かった。
デル・トロが、イギリス人って・・・ 当時のイギリスのことは、よく知らないけど、見るからに、狼男というお顔立ちだもんね(メイクのせいよね。ごめんなさい)。
もっと、タイプの違う俳優さんでも良かったかな。
アンソニー・ホプキンスさん。さすが!
ハンニバル・レクター博士!ではないけれど、狼男も見応えあり。
ピアノの腕前も披露してくれて、嬉しい。
マトリックスのエージェント・スミスのヒューゴさん。
相変わらず、おでこが可愛い。
アバーライン警部と言えば、「フロムヘル」で、ジョニーが演じたけれど、タイプの違うアバーラインでした。
野性への畏怖が見え隠れする古典ホラー
『フランケンシュタイン』や『ドラキュラ』などの古典ホラーの雰囲気を味わいたい方ならきっと気に入る映画。
話の展開は非常にオーソドックス(悪く言えば意外性に欠けるとも言えるが)。
19世紀ロンドンの再現やモノクロに近いトーンで描かれる森のシーン等も美しく、切ない後味も良い。
人間性を失う事への恐れや父との関係に苦悩するベニチオ・デル・トロ、“頭のキレる嫌な奴”を好演するヒューゴ・ウィービング、華奢な雰囲気と芯の強さを併せ持ったエミリー・ブラント。
達者な役者陣が作品を盛り上げているが、映画の風格を1段も2段も上げているのはやはり、サー・アンソニー・ホプキンス。
登場シーンからして『ああ、この御方はおイカれになっておられる』と思わせる、その鬼火の如くギラつく青い瞳が恐ろしい。
何事にも(息子の死にさえ)無関心な態度や、冷たく突き放すような言動からは、人間的な温もりというものが殆ど感じられない。
彼の、息子を貶めるような行動全てが『より強い種を繁栄させる』という原始的な生存本能から来る行動だったと分かるクライマックスには戦慄。
『より強い種となれ』とは言い換えれば『自分(父親)を越えろ』ということ。世の父親なら誰でも息子に『強い男になれ』と願うものなのだろうが、この父親はまさにその究極形だ。
彼は、息子が強くなる為なら人が何人死のうが一向に構わない。彼からすれば、最後に自分が息子に殺された事すら本望だったのかも知れない。だとすれば、これ以上に原始的で純粋な愛も無い……無論それは息子個人ではなく、“種”そのものへの愛情ともとれる訳だが。
ジョー・ジョンストン監督作品ではこれまでも人間が野性に圧倒される、あるいは野性に帰化するという描写が度々登場するが(『ミクロキッズ』『ジュマンジ』『ジュラシックパークⅢ』etc)、本作では“野性”というものへの尊敬と畏怖がこれまで以上に感じられる。何せ、主人公自身が“野性”そのものになるのだ。CGでなく生身の人間が狼男を演じる意味はそこにある。
自分の中の野性に従う事は言うまでもなく危険だ。だが同時に魅力的である事も間違いない。最後の父子の対決はそのまま、自分の中の野性を迎合する心と、人間としてそれに抗おうとする心の対決なんだろうか。
……なんか映画の中で惨死したダメダメ精神科医みたいなレビューになっちゃいました。氷風呂で頭冷やしてきます。
<2010/4/27鑑賞>
トロの目つきと狼メイク。
CG全盛の昨今、名匠R・ベイカーの特殊メイクで
狼男が出来あがっていくところが◎
というか人狼メイクはこの人にやって頂きませんと?
私はホラーが苦手なので事細かに観てはいないけど、
彼の特殊メイクはあまりにも有名だったからなぁ。
さて、トロとホプキンス親子がウルフマンに襲われた
兄の事件解明の為久々に城で再会、どうやらトロは
ロンドンで俳優として活躍しており、父親とは距離を
置いていたらしい。。となんとなくの経歴を辿って、
いよいよトロはウルフマン解明の為ジプシーのいる
森へと出向いて行くのだが、その夜は満月だった…。
ま~何しろグロいのなんのって^^;
ホラーマニアにはこんなもん。くらいなんだろうけど
終始グロいので、そこは覚悟で観た方がいいかも。
あとやはりこれはホラーなんですね。
いかにも!?なドキドキシーンが満載で心臓バクバク。
隣のカップルの女子は早々に席を立ってしまったぞ。
私は…まぁここまで首だの手だのがピョンピョン飛び、
臓物がどぴゃーっとか、口から狼の爪がぐさーっとか
まぁ^^;あまりの映像に目が慣れてしまいました。ハイ。
しっかし動きが早いのねぇ~!ウルフマンって(爆)
話の方はそれほど目新しくもなく、謎解きの段階で
はぁ~そういうことだったか(この新解釈どうなんだろ)
と解明されるが、何しろトロさんが気の毒で仕方ない。
メイク要らないだろ!?的な狼顔のトロですが^^;
なんと4時間もかけて!?メイクしていたらしい。へぇ~
アチラでは女優を「目で妊娠させる男」なんだそうで
じゃあハリウッドはトロの子供だらけということになり
(すんません、くだらない話で)
それほどの目力にグエン役のE・ブラントもメロメロ?
だったかは分からないが彼女の演技はとても良かった。
吸血鬼映画もそうだが、こういったモンスター映画は
ことに恋愛が絡むと切なさが際立つ…。
グロさはさておき、徹底してゴシック色を追求した
本作は、意外にも私には緊張感を与える佳作だった。
いや~しかし、ホプキンス氏もまだまだやるわね(爆)
(これが精神病だったら大変だ。どうやって変身を?^^;)
アンソニ-・ホプキンスの怪演は、ハマリ役です!!
スト-リ-は単純なんですけど、ホプキンスの演技が本当に怖くて良かった。
切り裂きジャックで活躍したアバライン刑事が出てきたり、時代はドロドロしたヴィクリア王朝。ラストでホプキンズに噛まれたアバラインは、狼男に変身したのかな。続きが見たいなと思わせるエンディングでした。しかし、この時代の精神病患者とジプシ-に対する扱って、本当に酷い。
全7件を表示