「誰もが知っている「満月の夜」の怖い話」ウルフマン mittyさんの映画レビュー(感想・評価)
誰もが知っている「満月の夜」の怖い話
時はビクトリア時代、19世紀末、満月の夜が怖い話。
ベニチオ・デル・トロ様主演ということで、ブルーレイを購入して見ました。
想像していたよりも古典的な趣が強く、クラシカルでお洒落な映像で、なかなか楽しめました。
もともと、ホラー映画が好きで、人間が人間ではないものに変身したり、人間と魔物が半分ずつのものとか、そういうのが好みなんですが、これは自分に打って付けでした!笑
ホラー映画なんだけど、ローレンスとグエンの悲恋も多少あり哀しい結末も用意されています。
また、ローレンスが「あなたと来世で会えたら何も要らない」とグエンに語りかけるところが、ぐっときてしまいます。(二人は『ボーダーライン』でも共演していました)
もちろん、CGは使っているのですが、人間の素顔を生かしているので、CGを駆使しているという感があまりなく、だからこそ狼男が身近にいそうな感じでした。アンソニー・ホプキンスの顔もかなり怖かったです。レクター博士のイメージがあるので、凄みがありました。最後の2人の格闘シーンも見応えがありますが、椅子に縛り付けられていたローレンスが狼男に変身するところが、一番の見せ場かもしれません。二足歩行じゃなくって、四つ足で走り抜けるところも怖〜い!
ただ、ベニチオ・デル・トロがイギリス人を演じていたのがちょっと自分のイメージには合わず、しかも、名前がローレンスというのも違和感がありました。ビクトリア朝の服装も男前度はアップしているものの「借りてきた猫」のように見えてしまいました。あと、狼男なんだけどチューバッカぽかったです。うなり声も。ごめんなさい! それでも、ベニチオ・デル・トロはとってもよかったです。
ラストの遠吠えはいつまでも耳に残ります。