劇場公開日 2009年6月27日

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ディア・ドクターのレビュー・感想・評価

全52件中、1~20件目を表示

4.0西川美和、恐るべし

2021年9月20日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

2021年に「すばらしき世界」が公開されるまで、長らく筆者のなかで西川美和監督といえば「ゆれる」であり、「ディア・ドクター」だった。笑福亭鶴瓶を主演に迎えながら、僻地医療を題材に描いたメッセージ性の強いヒューマンドラマに仕上げている。これまで「嘘」をテーマに描き続けてきている西川監督の真骨頂とでも言おうか。ベテラン陣の芝居も堪能することしきり。何度でも観直したい意欲作である。

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大塚史貴

4.5配役が秀逸

2024年6月6日
iPhoneアプリから投稿

特に鶴瓶さんの人柄、そのもの
NHKの家族に乾杯の延長線に、あるような自然体な雰囲気
八千草薫演じるかづ子と、ナイター中継を見て、野球の、面白さを、教えてあるシーンが、特によかった

余貴美子の肝っ玉ぷりも、ハマっていた

おもうさんのペンライト…無くしたんです…

ライトそのものというより、医者という存在への冒涜を後悔しているようにこんじた

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トッキー

4.5タイトルなし

2024年5月19日
Androidアプリから投稿

救いとは?罪とは?そんなメッセージ。
物事って、犯罪だとか、良し悪しで判断できないなあと思った。
罪だったとしても誰かの救いになったり、罪を犯した自分自身の救いになるから。間違いでも、ある側面では正しさがあるのかもしれない。そんな問いかけを感じる。

胃がんのかづ子に胃潰瘍だと伝えた嘘。伊野が医者だという嘘。
このふたつの嘘は、患者をどんな風に死なせるか、という問への肉迫であると思う。

ラストシーンの伊野の笑顔と、かづ子の笑顔には、秩序を伴わない暖かさがあった。
昨日の神さまは、秀逸なタイトルだと思う。たとえ嘘でも、罪だったとしても、伊野は神さまだったのだ。

寂れた診療所とカナブンの死骸。伊野という存在がもたらしていた救いが、明白だった。罪というラベルを貼られていても、昨日まで伊野は確かに医師であり、救いの手を差し伸べていた。そして、伊野が失踪したのは、かづ子の娘と自分を重ねたからではないか、とも思う。

それにしても鶴瓶が良かった。ハマり役だ。
ラストシーンの余韻が続く良い映画。

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どドンとす

2.5消化不良みたいな展開

2024年1月18日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

難しい

瑛太扮する研修医相馬啓介は、事故で笑福亭鶴瓶扮する医師伊野治に診察してもらったがそのまま往診に出かけた。そんな伊野治がいなくなった。
時系列が行ったり来たりでちょっと分かりにくかったね。でもこんな状況がまかり通るのかが不思議だな。評価が高かったから観たけど、 消化不良みたいな展開だったね。お父さんのペンライト盗ったのボクやってのも分からなかったな。そもそも犯罪者が悪気もなく患者の前に現れるラストシーンはふざけていると思った。

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重

3.5足らんという事を受け容れてるだけ…

2023年12月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

難しい

違法行為は罪となる、当然なのだが…。
村の誰もが助かる、安心して生活出来る、でも違法となる…。
違法である以上、方の番人は取り締まらなければならない、村人が困るとしても、不安な生活になるとしても…。
なんだか哀しいというか寂しい感情が湧き上がった。
最後、感情的に追い込まれて逃げるしか無かったんだろうけど、逃亡する事でつき続けた嘘からも逃げる事になってしまう。
ただ、そんな上手く成りすます事が出来るのか?って疑問は無粋なのかな…。意外と出来るものなのか…。
正しいとか間違ってるとか、なんとも難しい……。
そんな所業を踏まえた上で、ラストシーンでは思わず一緒になって、ニッコリと返してた。
ソレが答えなのかな……。

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奇妙鳥

3.0良い間の取り方で格上げ

2023年7月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

まあ言っちゃえば、ストーリーは一般人でも考えそうなものでしたね。
それを監督の手腕でどう料理するかってところが問題で。
結局、監督の腕がよかったんだな~なんて思いました。

この監督の作品の「ゆれる」もそうでしたが、創り手から観る側への問いかけともいえる
独特の間のようなものがあって、
その間の部分で「で、あなたはどう思うの?」ってなんどか問われていたように思います。

ストーリーとは別に、個人的には映画内の音楽のセンスの良さを感じました。

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ゆの

4.5本物の愛

2022年9月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

これで西川美和監督作品を全て見たことになると思う。
やっぱり好き💓

キャスティングが素晴らしいと思いました。
八千草薫さん、久しぶりに見ましたが良かった。
村長さん役笹野高史の「先生俺が見つけたのよ〜」飲み会自慢も最高。

今現在、あのような人付き合いが田舎にあるのかわかりませんが、
古き良き日本のコミュニティで本当に必要な医療とは…と考えるストーリーでした。

伊野を知る村の誰もが、刑事さんの質問にはのらりくらりと答えるあたりが良い。
結託しているのではない。自分の意思で。

でもやっぱり伊野は八千草薫に惚れたんだと思う。
だからあそこまでやる覚悟ができたのだよ。
これは偽医者の話でもあるし、愛の話でもある

と思う。

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サマースノー

4.0【”医は仁術也。人救うを以って、志とすべし”今作は、西川美和監督が、現在でも解消されない”無医村”の問題に対し、大いなる問題提起をした作品である。】

2022年9月26日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、VOD

悲しい

知的

幸せ

■山間の小さな村から一人の医師、伊能治(笑福亭鶴瓶)がある日忽然と失踪する。
 その男、伊野は過疎地で住民の医療を一手に引き受けており、村の人々から先生と呼ばれて親しまれていた。
 東京から来た研修医の相馬(瑛太)も彼の働きぶりに共感を覚え始めていたが、伊野の素性を知る者は誰もいなかった…。

◆感想<Caution!  内容に触れています。>

ー 久方ぶりに鑑賞したが、西川監督の手腕に唸った作品である。ー

・伊能を演じる、笑福亭鶴瓶の最初は医師に成れなくて、無医村にやって来た(と思われる)背景から、彼が、無医村だった1500名の高齢者に”名医”として尊ばれる姿。
ー 彼は、そんな中、”医者になれなかった自分”を受け入れてくれる村人たちの姿や、自分自身も徐々に“承認欲求”を満たしていく・・。-

・彼は、そんな中、自己の利益に走る事なく、村人たちの為に、日夜奔走する。
ー 或る患者が、気胸である事を見抜き、伊能にアイコンタクトで指示を出す病院スタッフの夫が医師であった大竹(余貴美子)の姿も巧く描かれている。大竹は伊能が医師免許を持っていない事を知りつつ、彼をサポートするのである。-

・都会の開業医のボンボン相馬(瑛太)が、徐々に伊能に惹かれていく姿も良い。

■癌のステージ4になっていた鳥飼(八千草薫)が、子供たちの迷惑を掛けたくない・・、という思いで診察を拒む姿。だが、伊能の献身的な姿に、診察を受けようと決断する姿。
 そして、鳥飼の医者でもある娘(井川遥)が、母の病状に気付き・・。
 伊能は、安楽死を、娘は母を生かそうとする思いの中、伊能の真実が明らかになって行く・・。

<今作は、西川美和監督が無医村の現状をテーマにした、見応えある医療映画である。伊能の行った事は、法に触れるのは間違いないが、彼の行為は村の人々に確かに希望を与えたのである。
 今作は、医療上の”罪と罰”に鋭く切り込んだ作品でもある。>

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NOBU

4.5善と悪、現代社会に訴えます

2022年4月17日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

知的

難しい

西川美和監督の作品にいつも魅了されます。
人を騙すことはいけないが、相手が被害者と思っていなければ。。。

悪いことは悪いけど、優しさは感じられる。
人は寄り添ってもらえることで安心するのだろう。

どういうつもりで、この村に来たのかはわからないけど、生活しているうちに、役に立っている自分が、このままでいいのか葛藤があって、打ち明けたことや、娘の思いを知って雲隠れしたところが、真の悪人ではない。

鶴瓶さん独特の親近感と、フェイクな感じが、何ともいいキャスティングだと思った。

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かずじー

4.0鶴瓶ハマり役

2022年2月28日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

とても面白かったです。
八千草薫さんて素敵な女優だなと思いました。

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tuna

3.0それまで無医村だった僻地で奮闘し、村民の救世主となった鶴瓶は実はニ...

2022年2月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

それまで無医村だった僻地で奮闘し、村民の救世主となった鶴瓶は実はニセ医者だった。
ありがちな作品だが悪くはない。
ただ、途中で逃げ出さないでほしかったし、ラストに病院のスタッフとなって勤務していたという展開は安直に感じられた。
また、井川遥は医者役ではあるが、専門的な会話が少しぎこちない印象。
あと、余貴美子は鶴瓶がニセ医者だということを知っていたのかな。

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省二

2.0非支持。観客を信頼していないのでは。

2021年12月6日
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難点列記。

①鶴瓶では一本もたない。「おとうと」でも顕著。

②鶴瓶と八千草が突如タメグチになる気持ち悪さ。

③終盤で去る瑛太に松重豊が致命的な説明台詞を言う。

この頃の西川美和は何処か観客を信頼していない。

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きねまっきい

5.0西川美和の見つけたもの

2021年10月25日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

まだだれもとりあげてこなかった心の隙間のところ。

揺らぎとか、嘘とか、騙されている人間の満足とか、
弱さゆえに寄り集まって生きる私たちの間の微かな引力を、見えるかたちで映画にするから、
この監督は希有な人だと思う。

「聖なる犯罪者」のあとで思い出して再鑑賞。

・・・・・・・・・・・・・

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きりん

4.0医者とは 医者ってどうやったら医者っていうのか。 免許持っていたら...

2021年8月12日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

医者とは
医者ってどうやったら医者っていうのか。
免許持っていたらいいのか。
限界集落にわざわざ行きたがる医者は極わずかだという前提で考えると、
免許持っていない人でもいいんじゃないのか。

あの先生には人に寄り添える力がある。それだけで医者のように精神面だけでも助けになっていたはずである。

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バカボンこあら

4.0本当の医療とは

2021年3月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

西川監督作品で未見であったため、アマプラで鑑賞。
ニセ医者であることは冒頭からわかるので、どのような展開かに興味があったが、やはり観るものを裏切らない作品。出演者全て良かった(井川遥も意外に良かった)。
ラストシーンはファンタジーなのかな?
私も医師の端くれで、訪問診療を行っているが、この映画にて反省しきり。
最近、子供のお医者さんごっこは医者役は聴診器を当てるのではなく、PCを叩き、画面をみながら、患者さんの話を目を合わせずに聞くらしい。
手当は、患者さんの体に手を当てるから手当(最近はセクハラと問題になることも0ではない)と、先輩医師に自分らは習った。

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hanataro2

4.0曖昧だけど確かなもの

2021年1月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

なんていうのかな、本当にこの監督の作品はみんな好き。
『永い言い訳』から入って、『ゆれる』『夢売るふたり』ときて本作を見た。

曖昧というか、はっきり説明できるわけじゃないけど確かに存在する感情みたいな。
そういう人の生き方とか、もっと言えば社会の大きな流れすら変えうる、
でもはっきり輪郭のある「決断」とか「選択」とかそういうんじゃないもの。
そういう人の心の機微みたいなものを表現するのが本当に上手かったと思う。

香川照之演じる薬の営業マン、無免許だって気づいてたんだろうなあ。

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mar

4.0感想の正解がわからない。

2021年1月19日
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悲しい

難しい

幸せ

12年前の映画ですね。5年ほど前にも見て、もう1回見た。実は伊野(鶴瓶)が本当は医師ではなかったというオチだけ覚えていたのだが。
見てみて、はじめから、もう医師じゃないとわかって捜査する様子と、相馬(瑛太)が研修医で来て伊野と過ごす日々が、同時進行で描かれていたんだなと分かった。

この映画の趣旨って、なんなんだろうなあ。僕にはよく正解が正直わからない。
感想を書いてから他の方のレビューを読もうと思う。
医師の役割とは、患者の命をを預かる。診療、診断し治療する。また、医療現場で、他専門職へのリーダーシップを取っていく医療職として最も重い役割だ。その医師を無資格で行うということは、どういうことなんだろう。

何故、伊野は身分を偽り、医師を引く受けたのか。動機が描かれていないし、わからない。ただ、劇中で相馬と話すなかで、最初は、長くやるつもりはなかったが、やりはじめたら、次から次へ必要とされ、必死に応えてきたら、またさらに必要とされ、ずっと続けてしまったみたいな、話し方をしていた。またその時、俺には資格がないんだと告白している。(相馬は医師資格でなく、評価される程の資格の器でないと自虐していると解釈していたわけだが)。

ペースメーカーの会社員が、自分で、独学で医師をやれるのか、胃カメラまで出来るのか、聴診器を使えるのかとか、挙げれば切りがないが、信じられないし、リアリティがないかもしれないが、感じるのは、

1つ目、伊野は苦悩し、自問自答しながら、医師を続けていたということは確かということ。例えば、気胸の穿刺をする際に見せた動揺、恐怖と緊張感、それでも、自分がやるしかなかった。

2つ目、医師は知識があるだけで、務まる仕事ではなく、伊野は無資格ながら、村の人々に、安心信頼を与える存在だった事は事実だったということ。

この作品の中心は、鳥飼かづ子とのやりとり。伊野は、無資格ながら、かづ子が胃がんだと悟るが、本人が治療は希望しない事を聞き、胃潰瘍だと、かづ子に嘘を言う。かづ子の娘にもでっちあげの胃カメラの写真を見せる。(香川照之の胃)

医師であるかづ子の娘は、あの人なら、母をどんなふうに死なせたのでしょう?と最後に語るが、伊野は、果たして、どう考えていたのか。薬で痛みをやわらげ、寄り添い、心のケアでなんとかなると思っていたのか?しかし、伊野は、娘から、「母と次は1年後にしか会えない」との言葉を聞き、娘と居る時間を選ばせるために、偽物の医師を捨てる決意をする。

最後の場面、変装して、がづ子にお茶を入れに病院に現れた伊野。

かづ子は一瞬、硬直したが、優しく微笑む。
病気を治す事だけが、患者に必要なことではない。それだけはわかる瞬間だった。

なんか意味もわからかいけど、ラストシーンにほっこり。

前後したが、私は青年期からの笑福亭鶴瓶のファンだ。映画を見た動機である。鶴瓶は俳優としても一流。

看護師役の余貴美子も、好演。気胸の穿刺を指示だししたり、違和感を感じながらも、伊野の人柄に感じるところがあり、影でずっと伊野を支えていたのは間違いなく彼女だったのだろう。

研修医の相馬も最後に伊野の後継者となる
。彼はどう感じ、後を継いだのだろうか。ただ相馬は村で生き生きとし、居場所を見つけていた事は確かだ。

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れいすけ(休眠中)

3.03.3点

2020年12月19日
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全体的に良かったが、もう少し最後欲しかったなあ!!!

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asa89

4.0鶴瓶さんの役が良い

2020年5月2日
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鑑賞方法:DVD/BD

現代の医師不足をコミカルに表現した作品。作品全体的に優しい雰囲気。憎めない鶴瓶さんの役がとてもよかった。

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あかねちん