ファニーゲームU.S.A.のレビュー・感想・評価
全29件中、21~29件目を表示
予想以上の衝撃作!
人にすすめられて観た。 正直、作品名からして「軽そうな映画」と思っていたのだが、 その予想はいい意味で裏切られることとなった。 最近観た「怖い」映画の中でダントツと言っていいほどの衝撃的作品だった。 とにかく先が読めない! 終始ハラハラさせられ、一時も画面から目を離せない。 とにかくすさまじいほどの緊張感。 まるで日常の1シーンを垣間見ているような淡々とした演出が 「日常のリアル感」を上手いこと表現していて、 さらに恐怖感を増すことにつながっていたと思う。 また、そんな淡々とした演出の中、 監督の「絶対にハッピーエンドにさせないぞ!」という「お遊び」もあって、 これでもかというくらい見る者の心を弄ぶ。 ピーターの「卵を借りる」シーン。 とにかくめちゃめちゃイラッとするが、 なんともいえない「不気味」な感じがたまらなかった。 「これから何か起きる。」という胸騒ぎ。 その後も巧みな演出、カメラワークにより 観客はぐいぐいと恐怖の世界に引き込まれる。 そして観終わった後はなんともいえない「嫌な気分」に陥る。 この作品の映像、演出センスは相当なものだと感じた。 下手な幽霊映画よりも、 こういうリアルな日常の中の異常を描いた作品のほうが ゾッとする恐怖を与えてくれる。
何だこれ!?
かなり特殊な作品でした。 犯人に何をされるかわからない恐怖感と犯人のクレイジーさを見て感じるイライラ感...それしか感じない作品であまり楽しめる作品ではないのでB-にしました。 ただ映画好きには最高です。犯人の去ったあとノーカットで続くシーンなんかはあまりにリアルで画面の中に引き込まれました。 ここまで見終わって不思議な気持ちになる映画はないですね。
びびった
まず最初に驚いたのが、静寂の中、急に轟くBGMです・・・。
本気でびびりました。
そして話が進むにつれて、淡々と暴力が続き、じわじわと
不快指数が上がっていく・・・。
直接的な暴力描写は全くないのに、大変怖い映画です。
なんでこんなに怖いのでしょうか。後味悪いし。
見たって楽しくもなんともないのですが
なぜか、ずーーーっと記憶に残ってしまう映画です。
そういう意味で、映画好きな人なら、是非一度は見てみたらいいと思う映画です。
やられた・・・ハネケ監督に・・・
アメリカ人の金持ちが休暇を優雅に過ごすと、こんな目に合うんだぞ!と言わんばかりのハネケ監督のアメリカ上級社会への皮肉がよく伝わってきた。 途中、自分自身がゲームに参加しているかのうような錯覚に陥ったのは、私だけではないでしょう。 とにかく、今回もハネケ監督のマジックにかかってしまいました・・・・
自信満々で皮肉たっぷりのプレゼント
☆
音楽のギャップで冒頭から鑑賞者の神経を逆撫でし、
不条理さで恐怖を与え、暴力シーンを見せないことで更に増幅させ、
描いた暴力シーンを否定することで、
抱いたであろう爽快感を否定することで、
エンターテイメントとして暴力を消費してしまうことに疑問を投げかけ、
長回しで鑑賞者をイライラさせ、張った伏線の回収でも、
あっさりと投げ捨てられ、ゴミのように捨てられ、
気持ち悪い2人組みはゲームを続ける。
全くファニーではない巧妙に計算されたファニーゲームU.S.A.は、
ミヒャエル・ハネケ監督がハリウッドでセルフ・リメイクした作品で、
役者が違い、英語であること以外は
オリジナルとストーリーや演出もほぼ変わらないらしい。
それは監督の自信の現れであり、
全く変えない事もそれもまたハリウッドへの皮肉でもあり、
暴力をエンターテイメントとして消費してしまっている鑑賞者へ届けた
自信満々で皮肉たっぷりのプレゼント。
この作品を観ると苛立つ人、不快な気持ちになる人ばかりでしょう。
監督が作品を通してやろうとしていることはそれで成功なんだろうな。
★
解放された・・・
とりあえずはじめの音楽(あれは音楽って言うのか・・・)で普通に飛び上がりました☆そこから不穏な空気が漂いだし早くおうちに帰りたい衝動に駆られるハメに。早く終わらないかって時計ばかり見てた気がする。一人で見てたら絶対帰ってたよ。何とか最後まで持ちこたえたはいいもののこんな映画に金払っちゃったよ気分になってしまった・・・が、後からじわじわとこの新しいジャンルとメッセージ性に衝撃が来ました。ありだなと思います。一見の価値ありですが心して見るべきです。
裏切ったな
僕は予告編のときは寝ていたんですよ。 でも、これがはじまったら、あくびもでなくなった。 それだけ、緊張感があったんですね。 「ムカつく」「イラつく」「ふざけんな」という声が、映画館内を支配していたけど、僕らの感情は無視され続けた。というか、はずし続けたというべきか? でも、それでも、僕はこの映画を支持してしまう。 とにかく、この夫婦は最後まで愛し合っていた。同情しあっていた。 それに、ナオミ・ワッツが素敵だった。泣きはらし、鼻水を流したその顔が美しかったから。救いはあったのだと思う。
全29件中、21~29件目を表示