ファニーゲームU.S.A.のレビュー・感想・評価
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予想以上の衝撃作!
人にすすめられて観た。
正直、作品名からして「軽そうな映画」と思っていたのだが、
その予想はいい意味で裏切られることとなった。
最近観た「怖い」映画の中でダントツと言っていいほどの衝撃的作品だった。
とにかく先が読めない!
終始ハラハラさせられ、一時も画面から目を離せない。
とにかくすさまじいほどの緊張感。
まるで日常の1シーンを垣間見ているような淡々とした演出が
「日常のリアル感」を上手いこと表現していて、
さらに恐怖感を増すことにつながっていたと思う。
また、そんな淡々とした演出の中、
監督の「絶対にハッピーエンドにさせないぞ!」という「お遊び」もあって、
これでもかというくらい見る者の心を弄ぶ。
ピーターの「卵を借りる」シーン。
とにかくめちゃめちゃイラッとするが、
なんともいえない「不気味」な感じがたまらなかった。
「これから何か起きる。」という胸騒ぎ。
その後も巧みな演出、カメラワークにより
観客はぐいぐいと恐怖の世界に引き込まれる。
そして観終わった後はなんともいえない「嫌な気分」に陥る。
この作品の映像、演出センスは相当なものだと感じた。
下手な幽霊映画よりも、
こういうリアルな日常の中の異常を描いた作品のほうが
ゾッとする恐怖を与えてくれる。
何だこれ!?
びびった
まず最初に驚いたのが、静寂の中、急に轟くBGMです・・・。
本気でびびりました。
そして話が進むにつれて、淡々と暴力が続き、じわじわと
不快指数が上がっていく・・・。
直接的な暴力描写は全くないのに、大変怖い映画です。
なんでこんなに怖いのでしょうか。後味悪いし。
見たって楽しくもなんともないのですが
なぜか、ずーーーっと記憶に残ってしまう映画です。
そういう意味で、映画好きな人なら、是非一度は見てみたらいいと思う映画です。
やられた・・・ハネケ監督に・・・
自信満々で皮肉たっぷりのプレゼント
☆
音楽のギャップで冒頭から鑑賞者の神経を逆撫でし、
不条理さで恐怖を与え、暴力シーンを見せないことで更に増幅させ、
描いた暴力シーンを否定することで、
抱いたであろう爽快感を否定することで、
エンターテイメントとして暴力を消費してしまうことに疑問を投げかけ、
長回しで鑑賞者をイライラさせ、張った伏線の回収でも、
あっさりと投げ捨てられ、ゴミのように捨てられ、
気持ち悪い2人組みはゲームを続ける。
全くファニーではない巧妙に計算されたファニーゲームU.S.A.は、
ミヒャエル・ハネケ監督がハリウッドでセルフ・リメイクした作品で、
役者が違い、英語であること以外は
オリジナルとストーリーや演出もほぼ変わらないらしい。
それは監督の自信の現れであり、
全く変えない事もそれもまたハリウッドへの皮肉でもあり、
暴力をエンターテイメントとして消費してしまっている鑑賞者へ届けた
自信満々で皮肉たっぷりのプレゼント。
この作品を観ると苛立つ人、不快な気持ちになる人ばかりでしょう。
監督が作品を通してやろうとしていることはそれで成功なんだろうな。
★
解放された・・・
裏切ったな
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