「2009年の多部未華子を見たい人にオススメ」フィッシュストーリー カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
2009年の多部未華子を見たい人にオススメ
2009年公開の日本映画。
どうりで超ダサイ歌詞だった。乗れないねぇ。戦後のゴタゴタで翻訳家が少ない時に出版社に潜り込んだニセハーフ(生粋の江戸っ子)の翻訳者の拙い訳本からとった題名。それを奨めるレコード会社の担当ディレクター役の岡崎(大森南朋)の独白で納得したけど。戦後に翻訳本を出すなんてGHQの検閲が必要なので、それこそフィッシュストーリー。
この映画の出演者たちの多くがは今日の日本映画界で主役級の俳優陣であることはとても興味深い。
バンドマンのストーリーが幹になっている。彗星の地球衝突によるアルマゲドンのストーリー全体への関与は薄い。前後する時系列の効果もめんどくさい。石丸謙二郎もうっとうしい。
伊坂幸太郎の原作のストーリーは私にはあまり響かなかった。映画が映画の強みを示せなかったかどうかは別として。
バンドメンバーのなかでもっともセリフや仕草が自然でよかったのが、配役で唯一純粋なミュージシャンのギターの大川内利充だった。渋川清彦のドラムはさすがによい。曲はアン・ルイスの六本木心中だったらいいのになぁ~的なリズム。
この映画で存在感を示したのは森山未來、江口のりこ、渋川清彦だったかな。
山道で女を○○しているのは滝藤賢一。ちょっと黒歴史と言っていいぐらい可哀想でダサい。
すごい長い間奏部分の無音の秘密は面白いと思うが、映画でそれをどう見せるかが最大のポイントたったかな。
2009年の多部未華子を見たい方はどうぞ。
フィッシュストーリーとは英語でほら話という意味の俗語。
私は釣った魚の大きさをちょっとは大きく言いますけど、せいぜい2センチくらいです。そんなに大風呂敷は広げません。
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