劇場公開日 2009年3月20日

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「とても気持ちのいい映画」イエスマン “YES”は人生のパスワード sow_miyaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5とても気持ちのいい映画

2024年5月26日
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鑑賞方法:VOD

観ていてとても気持ちのいい映画だった。
一歩間違えれば洗脳だし、フィクションだからと懐疑的な気持ちも、もちろんなくはないが、「最初は、とにかくイエスという身体に慣れさせる」というのが、なるほどと思った。

少し話がそれるが、この映画を観ながら、中島岳志の「思いがけず利他」という本を思い出した。談志の「文七元結(ぶんしちもっとい)」(博打の借金で首が回らない長兵衛が、娘のお久を女郎屋に預けることで貸してもらった大切な五十両を、帰りがけに出会った、橋から身投げしようとしていた見ず知らずの若者に、投げつけるように渡してしまう場面が出てくる古典落語)などを取り上げながら、「利他」について考えている本だ。

カールの「イエス」は、誓いということでスタートするが、結果として、その多くが「利他」になっているよなと、思ったのだ。

その本の中では、丁寧に様々な例をあげながら「利己心から見返りを求める“利他”ではなく、利己のない(そうせざるを得ない)“利他的な行為”は、それの受け手側が主体となること」や、「利他的になるためには、こちらが器のような存在になること」と書かれている。

この映画の中でも、カールの「イエス」は、まさにカール本人が器のように「イエス」と返している訳で、それの「イエス」により恩恵を受けた側は、何とも言えない温かな思いが残ったことだろう。いざという時のピンチにみんなが駆けつけてくれる関係が、受け手たちが主体となってつくられていることが、しっかり描かれている。

とはいえ、カールがどん底の時に、あれだけ友達が親身になってくれている訳で、元々、カール自身が人を惹きつける力を持っていたのだろうけれど、心持ちのちょっとした違いで結果が変わるということは、さもありなんと思った。

どこをとっても楽しい映画だったが、アリソンとの恋が進み始めてからが更によかった。

音楽に関しても、ジャーニーのセパレート・ウェイズが世代の人間なので、イントロだけでちょっと盛り上がった。

sow_miya
Sakiさんのコメント
2024年5月27日

sow_miyaさんこんばんは^_^
共感ありがとうございます!
仰る通りとても気持ちが良い映画でした!
利他的な行動は幸福度を高める傾向があるとも言われますが、
利他とは受け手の側にあるということ、納得です。
sow_miyaさんのお陰で利他の本質を考えるきっかけになりました^_^

Saki
ゆ~きちさんのコメント
2024年5月27日

sow miya さん、お返事ありがとうございました。

体調戻りつつあるようで、安心しました。

長い人生振り返った時に、この入院生活があったからこそ人生感が変わったり、素敵な作品に出会えたり、大きな意味があったと思えますよ。何もガムシャラに頑張るだけが人生じゃないです。ゆっくり養生なさいますように。

ゆ~きち
きりんさんのコメント
2024年5月27日

共感ありがとうございました。

「NOと言える日本人」という本が流行りましたが、
「YES」をまっすぐに言うことも下手くそな我々。
本心からの「はい」をもって実は僕たちも応えたいし、「はい」と返事してもらえる問いかけをこちらからもしたいと思っている僕です。
たとえそれがネガティブな返答になろうともです。

「きみ、本当は僕のことがちょっと苦手で嫌いでしょ?」と訊いて
「うん。実はね」と返事してもらえる
・・そういう会話が僕はとっても好きです。

きりん
ゆ~きちさんのコメント
2024年5月27日

体調はいかがですか。因果応報というとバチ当たりみたいなイメージですが、結局相手にしたことが自分に返ってくるという仏教的な発想、若い子にも伝えなきゃですよ😩…

ゆ~きち
ゆ~きちさんのコメント
2024年5月27日

共感ありがとうございました。

日本でも「情けは人の為ならず」と言われてきましたし、時々報われなくて虚しくなっても、人にしたことは自分に返ってくると信じ続けたいものです。

ゆ~きち