劇場公開日 2008年5月31日

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「「ラヴコメを観るためのいくつものハードル」は越えられず・・・」幸せになるための27のドレス ジョルジュ・トーニオさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0「ラヴコメを観るためのいくつものハードル」は越えられず・・・

<ストーリー>
ジェーンは8歳の時に、従姉の結婚式でヴァージン・ロードでウェディング・ドレスの裾を持たせてもらって以来、花嫁付添い人の役に生き甲斐を見出し、既に27回もこなしている。しかもその時の27の付添い人としてのドレスを捨てずに残している。

一方自分の結婚に関しては憧れるばかりで、新聞の結婚式の取材記事を集めている毎日。勤める会社の社長、ジョージのことが好きなのだが、手際よく彼が仕事し易いように気配りをしていても、気持ちを伝えることは出来ず、会社の同僚全員が気付いているのに、ジョージ本人だけが気付いていない。

そんなある日、彼女の妹、テスがNYから一時帰郷する。ジョージも来ることになっていた婚約パーティーにテスを誘ったジェーンだが、遅れてきたテスとジョージの視線が合うのに気付き・・・

<個人的戯言>
【♪レ~ジ~メ~♪】
明らかに間違いました、アメリカン・ラヴコメ・デビュー・・・当然一人で観に来てる男性客など私一人で・・・もう一人初老の方がおられました。何を観に来られたのでしょう?(お前もじゃ!と言われますよね・・・)

主人公の女優さんはいかにも人のいい、自分の気持ちを押し殺してしまう、でも明るくてちょっとドジで・・・と、ラヴコメの主人公としては申し分ないのですが、笑わせどころが・・・えっ?ない?笑うところが一つもないんです~っ!こういうラヴコメって結末は見えてるわけですから、笑わせて笑わせて、たまにホロっとさせて何ぼですよね?

かつての、アイドルおたくと思われかねないリスクよりも(例:下妻物語、あずみ)勇気が必要だった、明らかな女性限定映画。まだデビューは早かったか・・・というか絶対無理か?未だ「カンナさん大成功です」の味が忘れられず・・・

【ぐだぐだ独り言詳細】
当然ですが、観客のほとんどは女性。私が確認した男性は3名で、お一人はご夫婦で来られてた初老の方と、あとお一人で来られてた初老の方がご覧になられてました。更に恥ずかったのが映画終了後。スクリーンから出ると、次回上映を待つ女性の山、山、山・・・ちょっと顔を伏せながら、一目算にトイレに向かいました・・・

本題である映画の方ですが、予告で観た主演女優の明るく、ちょっと男っぽい表情に惹かれて鑑賞しましたが、

家にある27のドレス、
主人公の付添いと受けた花嫁がブーケを投げるシーン、
妹と好きな上司がいいムードになる最初のシーン、
酒場で歌い踊りまくるシーン、
船に飛び乗るシーン等

もう少しデフォルメすれば笑いを獲れそうなシーンで、徹底度が足りず一つも笑えないのは致命的です。ラストの27のドレスの使い方くらいですかね、よかったのは・・・脇の役者も親友の女性以外は魅力的なキャラクターもなく、ただただアメリカン・ラヴコメにチャレンジしたことをひたすら後悔してしました。たぶんラヴコメ自体に目覚めそうになったのが、「カンナさん大成功です」だと思うのですが、私にとってはあの映画が奇跡だったのかも・・・

ジョルジュ・トーニオ