劇場公開日 2008年12月5日

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「まさにロック!」ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト ダース平太さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5まさにロック!

2009年1月4日

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40年以上に渡ってミュージックシーンのトップを走り続けたストーンズを、自らも好んで彼らの楽曲をよく使う、巨匠マーティン・スコセッシが撮り上げた音楽ドキュメンタリーは、とにかくライブが圧巻の一言で、映画館でストーンズのライブを追体験しているような感覚になった。

そして何より、ストーンズという存在が格好良過ぎる。とても60過ぎとは思えないエネルギッシュさでステージを駆けまくるミック・ジャガーを筆頭に、演奏を心から楽しんでいるように見えるキース・リチャーズ(演奏中にロンの肩に腕を置き、目と目で会話し合うシーンがとてもチャーミング!)、いい感じに枯れてきたもののロックしまくってるロン・ウッド、そして、一人だけ飄々としているチャーリー・ワッツ(笑)、さらにサポートのメンバーたちに至るまで、スコセッシは彼らの魅力を余すところなくカメラに収めている。いや、変にいじることなく、そのまま切り取った、と言う方が適当か。

それにしても、果たして彼らと同じ世代で、彼らと同じようにロックしてる人っているだろうか? こと日本に限って言えば、一人もいないんじゃないだろうか? ドラッグ使用による逮捕や、バンドの休眠時期など、紆余曲折を経て、今なお失踪し続ける彼らの存在自体がまさにロックだと思う。

ダース平太