百万円と苦虫女のレビュー・感想・評価
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ブルーインパルスと飛行機雲と蒼井優
今日は運良く昼休みの時間帯に、ブルーインパルスの見事な飛行を観ることができました。これは航空自衛隊が医療従事者に敬意と感謝を示すために行なったものです。
企業活動もまだそろりと再開したばかりということで、心なしか、コロナ前の東京よりも空の青さが濃く鮮やかに感じられました。
真っ青な空に糸を引くように記される白い飛行機雲。まるで宮崎駿監督の『風立ちぬ』のポスターのようでした。
で、この映画の主役は、色で言えば白がよく似合う(と私が思っている)蒼井優さんです。
正直、彼女の映画を特に意識して見たことはないのですが、『ペンギン・ハイウェイ』での〝お姉さん〟の声があまりにハマっていたのは、とても強く印象に残っています。
この映画では、『ペンギン・ハイウェイ』のアオヤマくんと違い、弟のような存在としてではなく、実際の弟との関係がひとつの肝になっています。
偶然見た姉のある行動が、イジメに遭う弟にとっての精神的な支えになるのです。
色々あって、蒼井優さんは、
〝百万円を貯めては、引っ越しをする〟
という行き当たりばったりなのか、計画的なのかよく分からない生活に入ります。
アパートの管理人とかアルバイト先から求められる保証人とかのことを考えると、この生活パターン自体、ある種のファンタジーなので、そういう前提を受け入れたうえで、蒼井優さんが醸し出す雰囲気に馴染めるという人にとっては、とても心地の良い映画だと思います。
私は勿論、そう思いながら見ていたので、姉を支えに健気に頑張る弟と、不器用だけど見かけとは違う芯の強さを演じ切る蒼井さんに、すっかり魅了されたのでした。
見るの2回目。 100万たまったら次の土地で暮らしてみるという設定...
見るの2回目。
100万たまったら次の土地で暮らしてみるという設定がおもしろい。
しばらくいると、何かしらに巻き込まれる蒼井優がかわいくて、エピソードもかわいい。
弟からの手紙とラストの森山未來がいい☺︎
女優 蒼井優が そこに生きている映画、かな
カーテンを、若い娘が自分で作る。それって、ちょっと変。
ほとんど荷物は持たないのに、引っ越しのたびに、そのカーテンだけは後生大事に持って行く。そして、新居で丁寧につける。タナダユキ監督が、意味なくそんな描写をするはずがない。
この映画の味わいが、そうした些末にも宿っている。じんわりとにじみ出す。そんな感じ。
さて、監督は、どの段階でエンディングを思い描いたのだろう。
どちらに転ぶこともできた話の展開。
多くの人が普通に望むストーリーを、目の前のお皿においしそうに盛りつけて、でも違うもう一皿をつくり出してしまった時、どちらを客に出すのか。
タナダ監督は、自分が好きな方をお客に出しちゃった?
とびっきりの一皿を、いただきました。おススメです。
風刺ききまくり
つい山下監督作品を連想。優れた作品だと思う。練りに練った筋立て。なぜ百万円
なのかに意味はない。鈴子は自分が魅力的なのを知っている。少し影がある分余計に。
どこに行っても絡まれる。百万円貯まるくらいの期間がちょうどいい。留まるに。
それぞれの職場でケッサクの展開。農家でのそれは爆笑してしまった。そのたびに
苦虫をかみつぶしたような表情。自然に身に付いたおかげで中島君にも見抜かれ
大笑い。鈴子は正直なのだ。ただし、最後にドーナツをかじりながら街を歩く
姿はムリありすぎ。何の暗喩なのかわからず。少しふてくされてみたくなった
とか・・・・。味のある作品だと思うよ。
これからの彼女
大事なのはエンディングからであって、彼女が前向きに生きていく決意をするまでの物語。これからも百万円の旅は続くが、確実にそれまでとは違う出会いがあるだろう。そういう意味ではこの映画で出会った彼女に想いを寄せる何人かの男たちは気の毒。特に最後の彼とは結ばれて欲しかった。切なすぎるエンディング。
あと姉と弟の逃げている意味を一緒にしてはどうかと思った。いじめについては逃げていいと思う。学校に行かなくていいし、私立に行っていいと思う。
気分が重くなる時間が長い
理不尽な目にあってもハッキリと物事を言えず、苦虫を噛み潰したような顔でやり過ごす主人公。それは性分だから仕方ないと思うけど、言えない割に行動は犯罪者になるほど大胆で矛盾しているように感じました。100万円貯まったら次の街へ引越すというお話。やっぱり行動力はあるのなーとか、100万円貯まるの早いなーとか気になる点が。そして桃農園の田舎の人々が自己中過ぎて嫌悪感満載で私には合わないと感じてました。森山未來さんの演技はとても良かったのが救い。すっかり騙されました。
旅するように暮らしたい
11年前の作品にしては非常に先見性がある作品だと思います。今の時代家を持たない人が増えてきているので、鈴子はアドレスホッパーの走りなんですね。それに職場で深い人間関係を作らず風の様に去っていくのも、有期雇用の派遣労働や個人主義化している現代社会を映しているようでした。鈴子はなかなか行動力がある勇ましい女性で好感を持ちました。面白かったです。
好みなので☆5。精神安定剤。
2年前に初めて見て、そこからは映画の中で間違いなくいちばん好きになりました。
すずこちゃんという人間が実在するかのような気持ちになって見てしまう。彼女の考えにすごく共感して、勝手に分かりあって嬉しくなった。すずこちゃんの方がきっと私よりめんどくさい部分が少ないので、一緒にすんなと思われそうですが。
自分のことを何も知らない所で生きて行きたい、分かりすぎる。人間関係リセットしたくなる事が多いので、すずこちゃんの生き方は憧れであり実行できるところがかっこいい。働き始めて100万円貯めることを第1に目標にしたところも同じで、共感できることへの喜びが大きかった。ひとりが好きだし、誰かに好きとも嫌いとも何でも思われることが苦手なわりに、思考が似た人と分かり合えることは好きなので、自己肯定感満たしてくれるすずこちゃんとこの映画が大好き。自信なくなってつらくなってもう全部辞めたいって思ったら必ず見る。1人になれるけどひとりじゃないって思える。わたしは間違ってないって思っていいって思える。
細長い手足、華奢な体、ぼんやりした表情に、苦笑い。夏の匂い、素朴な家庭菜園、可愛らしい恋、すれ違いあっさり終わったみたいな関係、ドーナッツ。全部が生々しくて生き生きしてる。
弟だけは、心配で心残り。社会生活でどん底から立ち上がれるような気持ちになった時がいちばん危ない時期だと思うので...。最後の手紙でより不安が煽られ、弟の将来のしあわせを願うばかりです。
ラストの笑顔は爽やかで、思いっきり吸い込みたくなりました。本当に見られて良かった~これからもお世話になります。
あ、うんこ!くっそ~~♪
“かき氷を作る才能”とか“桃をもぐ才能”なんかよりも、貯金の才能が最も際立ってるんじゃないかと思える主人公佐藤鈴子(蒼井優)。アパート共同生活の失敗から人間不信に陥ったことや、自活することの証明みたいな要素もあったのだろうか。とにかく、100万円貯まったら次の見知らぬ土地へと移り住むという生活を繰り返すようになる。
海の家では若い男に誘われるがさらりとかわし、山の村では“桃娘”に選ばれたけど辞退してしまう。他人と関わりたくないから転々としているのに、彼女の周りはどうも関わりたくてしょうがない状況になってしまうようだ。
“自分探し”ではなくて、「むしろ自分を探したくない」と彼女は言う。しかし、生来の真面目さや必死で生きているように見えるところから、自分探しや運命の人と出会いたい本音の婉曲表現なのだろうと思われてしまう。鈴子が、普通の女の子に見えるが内なるパワーを秘めている雰囲気があることは、そのまま女優としての蒼井優の投影に他ならない。
監督のタナダユキは『赤い文化住宅の初子』のときにどん底人生の中学生を描いてましたが、今回は拘置所に入れられ、前科者のレッテルを貼られてしまう主人公。近所の人の目や親の態度とかも、最悪にまでは至ってないのだ。だけど、彼女の弟・拓也は成績は良いが極端なイジメられっ子。ヘタすると、姉以上にヤバい状況に陥りかねないほどなのだ。一切の人間関係を断ち切ろうとする鈴子でも、拓也との姉弟愛はあったようです。
絶妙な心理描写のある表情も多かったのですが、弟と手を繋ぐシーンと中島(森山未来)と手を繋ぐシーンがとてもよかった。自然に互いを求めるように手を触れる一瞬は、完全な人間不信ではないことを物語っている。
人づきあいも恋愛も不器用な学生時代を思い出させてくれる映画でもあったし、世の中悪い奴ばかりじゃないと教えてくれる温かい内容。さすがにオチの部分は、自分でもそうしたであろうと考えていたから驚きはなかったけど・・・タナダユキは男心も理解してるんだな~と改めて彼女の才能を認めてしまいました。
すきです
正月の書き初めに書くような 頑張ろう って目標じゃなくて 日々の帰宅中の電車の中とかで はあ がんばらなくちゃ って なる そんな映画 . 私この映画 の すべてが 好きなんだ . すごく すごく 息がしづらくなったら 皆さんにこの映画 見て欲しいです . がんばれえれれ!って励まされるんじゃなくて うんうん 大変だよねえ人生 って 教えてくれるんだ .
蒼井優ちゃんも 本当に可愛いし キャストさんも 音楽も 映像も すべてが よい です ◯ .
これがリアルなのかもな、とも。
蒼井優が演じる鈴子(21)が100万円を貯めるたびに新しい街へ移り、そこでの小さな物語を描く。
現実にありえそうな悪意が多く描かれていて気が滅入る部分もある。それらに対して上手に対処してるとも言えない鈴子。なにかモヤモヤする。でもこれがリアルなのかもな、とも。
内容やメッセージを肯定できるかというと自分には微妙。けどナニかが残る映画でした。
蒼井優の魅力
蒼井優の映画。
シーンや角度によって別人のように表情を変える彼女のに引き込まれます。
ダメだけど凛々しい。そんな役が彼女の鉄板なのかな。
最後のシーンは唐突で、、、
1人amazonプライムで観ているのに「えっ!?」と声をあげてしまいました。
退屈。キャストの無駄使い
冒頭から暗めの絵面で無理のある展開。面白いなら問題ないが、ずっと退屈。コメディともドラマともいえぬ中途半端な作り。
悲惨な展開を怒涛の如く描くとか、テンポ良く各地をさ迷う様を描くとかいくらでも面白くできそうなのに、ただダラダラ撮ってるだけ。
才能ない人が撮ったらこうなった、とは言わないがひたすらツマラン。
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