「とっても心地よい風が吹きぬけていった」百万円と苦虫女 septakaさんの映画レビュー(感想・評価)
とっても心地よい風が吹きぬけていった
タナダユキ監督の作品
『赤い文化住宅の初子』『16』に続いて、
3作目の鑑賞だったのですが、その両作品よりも
わかりやすかったですし、心情的にもかなり、
共感できました。今回、ミニシアターでなく、
ある程度、大きいスクリーンで観ることのできた
影響も、かなり大きかったのではないかと(笑顔)
・誰も知らないところに行きたくなる
・いつも、逃げているだけなんです
今作、蒼井優さんを思い浮かべながら、
作品を書かれたそうなんです。蒼井さんも
作品の企画段階から、参加されたとのコト。
だから、作品への思い入れも
相当、大きかったのではないかと思うのです。
[心に刺さる]
大きく分けて、2種類あるかと。
「グサっ、と来るのと」
「ジンワリ、と染み入ってくるのと」
作品の設定内で、
「前科もの」とか、キツイ状況もあります。
ただ、セリフひとつひとつは、
”グサ”じゃなくて”ジンワリ”なんですよね。
とても、やさしい。時が経つに連れやってきてくれる感じ。
「あて書き」というとオーバーかもしれませんが、
それだけ愛情がそそがれた作品だからこそ、
観る側にも、その愛情が届いたのではないでしょうか。
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ストーリー内には、
イジメ、手紙、不動産屋など、
謎かけのような出来事や、クスっと
してしまう微笑ましいシーンもあります。
”ラストシーン”まで、セリフを
聞き逃さぬよう、またシーンを
見逃さぬよう、お気をつけ下さい。
~主役の蒼井さんのインタビューコメント~
「女性から女性に向けての映画だと思いました」
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