「誰もが犠牲者だった。」告発のとき 旅人さんの映画レビュー(感想・評価)
誰もが犠牲者だった。
いったい誰が悪いのであろう。
いったい何が悪いのであろう。
最終的に突き付けられた現実は、あまりにも衝撃的で哀しすぎる。
イラクでの戦争は人を狂わせ、正義を見誤らせていた。
それゆえ、帰還後も現実に戻れない兵士たちがそこにいる。
その状況下で起こる悲劇をだれが批難できるであろうか。
真っすぐなまでに現実と見つめ合ったストーリーと、渋すぎるくらい凄みのある演技によって描き出されたものは、戦争の哀しさと狂おしさを確実に心に刻みつける。
戦争とは人を狂わせるものなのだ。
戦争に行って狂わない人間こそ、ほんとに狂っている奴なのかもしれない。
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