劇場公開日 2008年9月13日

「まさしく「これがうまいんだな。困ったことに」です」おくりびと あんゆ~るさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5まさしく「これがうまいんだな。困ったことに」です

2009年9月20日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

幸せ

萌える

ようやく本作を観ることができました(というか、ようやく観る気になった)。天の邪鬼なわたくしは、本作がアカデミー外国賞を取ると、一気に観る気がなくなってしまったのです。みんなが飛びつくものには、疑ってかかる性格なのです。困ったことに。

納棺師を主人公にした設定で、本作は玉石混合な作品の中で一歩リード。それだけで、興味深く観れます。撮り方がすごく綺麗で、日本の様式美というものに恍惚とさえしてしまいます。

そんな息のつまりそうな美しさを描いた作品ですが、観てて癒されてしまうのは、やはり笑いをいれた脚本にうまさがあったのだと思います。出演した俳優陣も、いい意味で自分のカラーを消して、ロールプレイに徹していたと思います。

作品全体としては、それでも一般大衆的な出来上がりです。正直、先日観た「アキレスと亀」ほど、魂にぐぐっと来るような力は感じませんでした。

死体を扱った映画という意味で、素直に勧められるような作品ではないのかもしれませんが、それでも楽しめながら観れると思います。

それにしても、お葬式ってやっぱり身内の喧嘩がでやすいですね。
みんなに微笑んでもらえるような生き方、そして死に方をしたいものです。

あんゆ~る