劇場公開日 2008年9月13日

「いのち芽吹く」おくりびと AKIRAさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5いのち芽吹く

2009年3月4日

泣ける

楽しい

元喫茶店の実家の落ち着いた雰囲気の内装が,
チェロのテーマ曲が,
美香の理解と,
絆の継承のラストシーンが好き。

威厳と優しさを全身から醸し出す佐々木と,門番が良かった。
夫への愛情がたしかに見える美香も良い。

主人公の小林大悟が,真摯で穏やかな人柄で好印象。
本木雅弘がハマり役。
顔立ちが中性的だから嫌らしくなかった。

「死」にまつわる偏見と,事務的な葬儀の形を,
声高に追求せず,さらりと取り込んで,
クスっと笑いと爆笑を織り交ぜながら,
厳かで崇高な「納棺師」の仕事を通して,
人生に自問自答を続ける大悟の成長を,
シンプルに描いた脚本が秀逸。

生きるを見つめる前向きな物語でした。

ひとつだけ注文を付けるなら,
エンディングバックは父親にしてほしかった。。

AKIRA