容疑者Xの献身のレビュー・感想・評価
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4色問題
この映画を初めてみたのは大学生のときだった。当時劇場公開されていたがTVドラマの映画化だし、フジテレビ系だし、ということで正直色眼鏡で判断して全く期待していなかった。
でも、実際にみたらそんなことどうでも良くなるくらい素晴らしい作品だった。
特に好きなのは、石神が留置所の天井のシミで4色問題を解くシーンである。殺人ミステリーが題材なのにこんな美しいことってあるのか?というくらい当時感動し、今みても名シーンだと思う。
ガリレオシリーズは他にも現時点で2作制作された。確かにそれらも面白かったが、この作品は完成度がずば抜けている。
最高傑作かつ誰にも「憂い」が無い。
他の作品は全体的にキャラが渋滞傾向で、ストーリーにフォーカスがつけにくいが、この作品はバランスがいい。
特筆すべきは容疑者Xの人間味(存在感と演技)
だろう。
ほとんどの人が共感できそうも無い頭脳の持ち主のはずが、なぜか人として共感してしまう。多分、人間の強さと弱さがしっかり描かれているのだと思う。
羨ましさと共に「天才じゃなくてよかったー!」なーんて安堵する瞬間もある。
脚本もキャストも素晴らしい。確かにハッピーエンドでは無いが、バットエンドでも無いと感じた。
頭脳、友情、美貌・・・。
何もかもが報われない、、、壊れるだけの未来を引き寄せる「能力」の様に感じる儚さと同時に、しっかりと現実(今)は形ある未来を引き寄せるんだと。
その意味で、誰も「憂い」が無い作品では無いだろうか。つまりしっかりと魅せておきながらも誰もが納得のラストだと思う。
犯罪を良しとするものでも、愛や想いに全ての正解やハッピーエンドを乗っけてしまう事もなく、
悪は悪として、良いものは良いものとしてちゃんと置いてくれている。
それが冒頭に書いた「バランスの良い」というもう一つの意味である。
こういう映画がもっと増えて欲しいと素直に思う.(もちろん自分の好みってだけだけどね)
理屈っぽくなったけど見応え十分だし、単純にとても面白い映画。
ほとんどの人が感動すると思うが、
一体「何に感動したのか?」と見終わった後に自問してみて欲しい。
きっとそこにこの映画の良さが見えてくるだろう。
小学生の頃、父の勧めで“探偵ガリレオシリーズ”を読んでから、東野圭...
小学生の頃、父の勧めで“探偵ガリレオシリーズ”を読んでから、東野圭吾作品にどっぷりハマり、読書の面白さを学ばせてもらった。もちろん本作『容疑者xの献身』も小学生の頃に読んだ。しかし、自分が探偵ガリレオに魅了され始めた時には、既に本劇場版は公開された後だったので、スクリーンで初めてガリレオを目にしたのは次回作の『真夏の方程式』だった。当時中学受験を終えたばかりで、そのご褒美として映画を観に行ったので、その体験はとても思い出深く、自分は忘れっぽい性分ではあるのだがこの時の記憶は鮮明に思い出せる。
それ程、小中学生の頃の大事な思い出として深く記憶に刻まれている”探偵ガリレオシリーズ“であるが、本作を何時どのタイミングで観たのかはあまり覚えていない。きっとテレビやDVDで観たのだろう。ただ「面白かった」という記憶だけが残っている。そして、この前風の噂で本作がテレビで放映されたという事を知り、懐かしい気持ちになったので、久しぶりに本作を観ることにした。
何時どのタイミングで観たのかを覚えていない割には、内容は意外と頭に入っており、やはりガリレオは面白いなと色々懐かしみながら序盤•中盤の場面を楽しんでいたが、あのラストのシーンを観た時は、思わず号泣してしまった。当たり前ではあるが、幼い頃に観た時と色々人生を経てからの今ではやはり感じ方が全く違う。
それぞれ立場の違う、石神・花岡・湯川らの想いに感情移入せざるを得なかった。誰も報われないラスト。何の罪のない花岡泰子とその娘、石神哲哉の歪んだ純愛、そして誰も幸せにならない結末を迎える事を分かっていながらも自らその二人に引導を渡した天才湯川学の決断。特に花岡親子の悲惨さや残酷さを考えると涙が止まらない。
数々の名作を生み出した”探偵ガリレオシリーズ“ではあるが、今作はある意味他の作品に見られるガリレオっぽさがない所がより感動を引き立ててるのかもしれない。だからこそ、数多くの人に愛される作品になったのであろう。改めて超名作。今後も死ぬまで思い返しては何度も見返す作品になるだろう。
この作品を生み出してくれた東野圭吾先生、そしてこの素晴らしい映画を世に放ってくれた全ての人に感謝を伝えたいです。ありがとうございます。
アリバイ
天才物理学者の探偵vs天才数学者の犯人という高次元の頭脳戦が面白かった。なんかデスノートみたい。Lも夜神月を最初に疑った理由として「逆にアリバイがありすぎる」「逆に目立った行動をしてなさすぎ」みたいな感じだったので、湯川の推理と重なる所があったと思う。天才探偵相手だとアリバイありすぎるのも考えようだね。今後僕が事件に巻き込まれたらアリバイあっても言うのやめとこうかな。もはやアリバイある方が怪しいみたいになってるもん。「アリバイあります」=「私が犯人です」ってレベルまで行っちゃった感あるよね(ない)
殉愛
ほんとはイケメンなのに、ブサイクに見せる堤真一。なりきりぶりがすごい。全身全霊で愛する人を守り、そのために手を汚した。献身。泣ける。主役の福山雅治が主役に見えない、堤真一劇場であった。
フジテレビの放送を視聴。
東野圭吾ということで
観てみることにした。
冒頭に犯行の始終が描かれ、犯人が分かっているという、刑事コロンボのパターンか?と思ったが、単純にそういうことでもなく、良かった。石神の心境には共感を覚えることがあり、引き込まれた。最後の堤真一演じる号泣のシーンには、非常に感動した。
ガリレオ史上最高傑作
何度も見たけどひさしぶりに地上波でやっていたのでレビューを。何度見てもやっぱりいい。最高に孤高で可哀想な数学者。こんな悲しい話があるか。そのまま隠し通せたとしても、親子は幸せにはならないだろう。そこら辺の想像力ははたらかない。湯川先生とのギャップもまた然り。しかしながら、DNA鑑定とかで身元がわからないものかね?とも疑問に。
純愛が故の結末…
2024
50本目
TVにて。
何度か観たが、やはり辛い。
最後は涙が出てしまう。
当時、TV版のカジュアルな感じとは違う雰囲気に違和感を覚えた記憶がある。
しかし考えられたトリックと人間の愚かさや優しさを表現していてガリレオ映画は好きで全て観た。
石上は花岡に生かされていた。。
なんとも心苦しくなる。
「石神は、花岡靖子に生かされてたんですね」
なんの価値も無い自分の余生を使って、尊いものの幸せの礎の一部になれるなら。何者にもなれなかった自分が愛する人を守る自分になれたなら。少しは生まれてきた事に誇りを持てる。そんな気持ちが痛い程わかる。
でも石神の敷いた幸せのレールはあまりにも冷徹な人間向けすぎた。誰も幸せになれないエンド。
美しいストーリーの映画だった。
倒叙ものミステリー?
この作品もそのジャンルに入るのかな。それにしては、完全犯罪を遂行したと思う犯人をじわじわ追い詰めていく湯川教授や警察の突っ込みが物足りない。後半出てくる登山シーンは唐突ではないか。
社会派ミステリーであれば、ここの登場人物の掘り下げ方が物足りない。何か中途半端だ。だから、最後の石神達の号泣がとてもオーバーで感情移入出来なかった。
映画は原作を越えたのか読んでみよう。
映画である必要なし
最初から最後までずっと陰気臭い。
わざわざ映画でやるほどの題材か?
全然楽しくないし,つまらない。
結局,警察の女の人は何一つ事件解決になること
はやっておらず,要る意味有るの?
せっかくのトリックももったいない。こんな小さい
事件に使うの。
映画はもっとスカッとしたものを期待したいです。
日本の観客は,このようなこじんまりしたのを
求めているんですかね?日本映画に。
なんか勿体ない。
別にドラマのガリレオが嫌いな訳じゃないけど、ストーリーとキャストの熱演が勿体なく感じた。
ガリレオはもっと面白おかしいエンターテイメントって感じのイメージだったので、、。どーせなら新参者でやって欲しい内容とキャスティングだった。
とは言う物の流石に面白かった。
ストーリーも良かったが、特に堤真一と松雪泰子は最高だった!!
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